ハナ肇とクレイジーキャッツ

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    ドメスティック・ジャズ・バンド界における最大にして最高のスター・バンド。
    55年にハナ肇こと野々山定夫が中心となり、キューバンキャッツなるグループが結成された。当時のメンバーはハナ肇(dr)、萩原哲晶(cl)、犬塚弘(b)、橋本光雄(p)、柴田昌彦(ts)(のちに稲垣次郎(ts)、南晴子、築波礼子(vo)らが加わる)。戦後のジャズ・ブームにはやや乗り遅れた登場となったキューバンキャッツだが、ハナ肇は自らのジャズ解釈にテンポの速い笑いを融合させながら、独自のスタイルを果敢に開拓していった。
    後にフランキー堺率いる「シティースリッカーズ」から谷啓と植木等が参加。グループ名もクレイジーキャッツに変わり、57年にはハナ肇(dr)、植木等(g)、谷啓(tr)、犬塚弘(b)、安田伸(sax)、石橋エータロー(p/後に桜井センリが加入)という布陣に落ち着く。
    58年以降、テレビ出演でめきめきと名を挙げ、かの伝説的バラエティ番組『シャボン玉ホリデー』で人気は一気に沸点に——。お茶の間を「スーダラ節」で染め上げるに至ったのである。
    ヒット作は枚挙にいとまがないが、「無責任一代男」「ハイそれまでよ」「これが男の生きる道」「ショボクレ人生」「どうしてこんなにもてるんだろう」「馬鹿は死んでも直らない」「ホラ吹き節」「ウンジャラゲ」「アッと驚く為五郎」と、ザッとタイトルを挙げてみただけでも、その必殺度の高さを感じてもらえることだろう。
    ハナ肇を『かくし芸大会』の銅像役としか認識していない若い輩(いや、それすらも知らないひとも多いかも知れないが……)は、今すぐにでもクレイジーキャッツ・サウンドに触れ、その音楽家としての偉大さに感動していただきたい。

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