パスピエの“ありのままの創作”。『ニュイ』から探る今のモード|BIG UP! Stars #69
フランス語で「夜」を意味する「ニュイ」と名付けられた、7作目のアルバムをリリースしたパスピエ。バンド名もフランスの作曲家、クロード・ドビュッシーの組曲から取られていることもあり、語感からもどことなく親和性を感じる作品だ。《今こそあけぼの》と歌われる「深海前夜」は、成田ハネダ(key)が音楽的にも手応えを感じたという曲であると同時に、本作に込められたメッセージをうっすらと浮かび上がらせる曲でもあるのだろう。「ニュイ」というタイトルについて大胡田なつき(Vo)は、“世界が明るく夜明けを迎えていくといいな”、という願いを込めたと語っている。