出雲で神さまたちが宴会中、ぜひ捧げ
たい一曲

選曲のエキスパート“ミュージックソムリエ”があなたに贈る、日常のワンシーンでふと聴きたいあんな曲やこんな曲――今回は10月の出雲・神在月にちなんだ「神さまたちの宴に捧ぐ曲」です。

1.「ロマンスの神様」/広瀬香美

●“ロマンスの神様”もおられますか?
聴くだけでゲレンデの景色が浮かんでくる、1993年のヒット曲。「さあ合コンだ!狙った男をゲットするぞー!」というストーリーには、90年代前半の元気な雰囲気がみなぎっています。
時代は違えども「いい人にめぐり会いたい」という気持ちは世の常。出雲にこの神様もいらしているなら、ぜひ奉納したい、縁結びのパワーを増大して頂きたい……と切に願う私です。世間の度肝を抜いた広瀬さんの高音は、きっと神様の酒宴をもノリノリに盛り上げること間違いなし!ささ、良縁の大盤振る舞いを!神様〜!!
(選曲・文/石井由紀子)

2.「ヴォラーレ」/錦織健

●八百万の神様をおもてなし!
出雲大社に神様がご集合の今、ぜひ地元出雲市出身の錦織健さんの「ヴォラーレ」をおすすめします。日本では、フランスの音楽バンド、ジプシー・キングスのCMソングで知られていますが、オリジナルは1958年発表のドメニコ・モドゥーニョ。イタリア生まれのためカンツォーネと見なされており、テノール歌手のコンサートやライブでよく歌われ、世界中で愛されています。
原曲のサビはCMソングよりもゆったりと、ン・チャ・ン・チャと心地よいリズムを刻みます。アルバム『永遠に(ペル・レテルニータ)』に収録された錦織版では、透明感のある軽やかな歌声がよく調和して、歌詞にあるように“ずっと高く飛んで行けそうな気分”になれます。
(選曲・文/山本陽子)

3.「神々の詩」/姫神

「八百万」は厳密な数量ではなく「たくさんの」という意味で、『古事記』の天岩戸伝説に由来するそうです。日本古来の多神教やアニミズムは縄文期までルーツをさかのぼりますが、今回ご紹介するのは“縄文期の言語”をイメージした歌詞の一曲。ミレニアム間近の1990年代末、同名のテレビ紀行番組(TBS)のテーマソングとして制作された、姫神の代表曲です。
代替わりや環境の変化を経て、現在は星吉紀さんのソロプロジェクト。東日本大震災以降は地元岩手を中心に、SNSなどで精力的に発信を続けています。
地震、台風、噴火など、自然の前での人間の非力を感じる場面が重なっています。被災地を想い、その復興を願い、手を合わせるばかりです。
(選曲・文/麻布さやか)

4.「Hallelujah」/LEONARD COHEN

●人生に翻弄される「ハレルヤ」に神様ご満悦
シンプルなメロディーが美しい。そして艱難辛苦を乗り越えてきたことを感じさせる枯れた歌声によって伝わる、神への感謝と嘆き。
この曲はカナダを代表するシンガーソングライター、レナード・コーエンが1984年に発表した代表曲です。恋人との出会い、別れを通して発せられる、様々な感情の「ハレルヤ」。神様が我々を見守ってくれているとするならば、この曲で人間のたくましさに気付いてくれることでしょう。2017年にはキャリア50周年を迎えるレナード・コーエン。まだまだ素晴らしい曲がたくさんあるので、この機会に是非聴いてみてください。
(選曲・文/旧一呉太良)
さて、お気に召した選曲はございましたか。
ぜひこれを機にCDやレコードなどの音源でも、各曲をお楽しみいただければ幸いです。
それでは、また明日、もとい来週。

著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

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