取材:道明利友

“BETTY’S BUGGY”に乗ってみんなでい
ろんな景色が見たい

今回のアルバムの完成につながりそうなことが、HPのプロフィールの中にありますよね。“沢山の壁にぶち当たり…”っていうエピソードが。それはどんな状況だったのですか?

G-YUN
GOLLBETTYを結成してもう4年ぐらいになるんですけど、バンドが始まって以来最高に“ヤベェ…”みたいな(笑)。どヘヴィだったよね!
MISSY
うん。今だから笑えるんですけど、去年の9月25日に、ちょっといろいろありまして…。G-YUNが“もう辞める”って言い出したんですよ。“解散する”って。

えっ!?

G-YUN
その時は、私は本当に解散する気だったんです。GOLLBETTYって、ファンの人ともすごい近くで接するし、メンバー同士の関係もすごい近いし、でもそういう人間らしさがなくなってきてる気がしたんですよ。メンバー同士が守り合えなかったらバンドは腐ると私は思ってたから…。人としてのこともそうだし、曲作り、音楽に関してのこともすっごい話し合って。
MISSY
それで、“俺らはやりたい!”と。心をもう1回改めるって、円陣を組みました。夜中の12時の公園でね(笑)。で、また頑張ろうってなって、すぐ曲作りから何から変わったんですよ。

それは、すごくヘヴィですね…。でも、それを越えてまた信頼が深まり、バンドとして変われたということですね。

G-YUN
そうですね。それまでは、みんながそれぞれの解釈で音を作っていたのが、歌詞とその意味をちゃんと説明した上で音は任せます、っていうふうになったんですよ。楽器隊に歌詞を配って、解説を書いたやつも配ったりして。

解説ですか!? 歌詞を渡すだけじゃなく?

G-YUN
はい(笑)。解説を付けるんです。ここでこういうことがあってこういう気持ちがあって、だからこういう歌詞になったんだよっていう。言葉には表れてなくてもその中にはいろんな気持ちが入ってるから、それを助けてほしかったんです。見えない部分も音で助けて、表現してもらって。だから、メンバーには深いところまで知ってほしいし、そこからインスピレーションを広げてくれたら、もっと曲が深くなるじゃないですか。

歌詞を説明するだけなら普通にあっても、さらに解説まで付けるっていうのは初めて聞きました(笑)。でも、だからこそ曲に対する思いを全員で共有できたのですね。言葉と音がひとつになっているから、曲のメッセージがより伝わると思います。

G-YUN
だといいですね。アルバムを通してのテーマとかは立てずに、曲は作っていったんです。でも、全体的にピースな雰囲気があったり、人としての苦しみとか、生きることに対するいろんな思いとか…。そういう、人間が持ってる素敵なものが詰まってる曲が多かったんで、最後もやっぱりピースな曲にしたいなと思って、「Ms.SUNFLOWER」っていう曲が一番最後にきてたりするんです。ヒマワリ(SUNFLOWER)って絶対、太陽の方しか向かないじゃないですか。ウチらもみんなから笑顔をもらってるし、誰かが悲しんだりしてる時は、歌を通してもそうだし、普通に人と接する時も笑顔にしてあげたいなって思うし。お互いを笑顔にし合って、ヒマワリみたいに前を向きたいなって。そういう気持ちが、今はさらに強くなってきたと思うんですよね。メンバーみんなに対しても、お客さんに対しても、“一緒に”っていう気持ちが今強いですね。

“BETTY’S BUGGY”に、みんなで一緒に乗って行こうっていうことですね。タイトル曲は、今の話を集約するような曲だし。

G-YUN
はい! 最後の最後にできたんです、この曲は。
MISSY
始めは“GOLLBETTY最速の曲にしようぜ!”とかって言ってて(笑)。最初は、今のこれよりもっと…224とか、ハンッパないヤツをやってました(笑)。

BPM224って、完全にハードコアだ(笑)。すごい!

MISSY
プリプロやったら、“これ無理だ…”ってなりました(笑)。最終的にBPMは209ぐらいあるんですけど、そこまでの曲をやるのも初めてでしたね。で、疾走感があって、なおかつアレンジにもこだわってて。メロディーもそうだし、リズムも最初はハードコアな速いヤツで、2コーラス目はそのハーフにしてみようとか。で、ブレイク入れてまた元に戻してみようぜとか…いろいろこだわってるんですよ。
G-YUN
Bメロとかもね、最初は、歌はこれにどう乗ればいいのって感じで(笑)。でも、最終的にすごく良いところに落ち着けて、今のGOLLBETTYのテーマみたいな曲になりましたね。GOLLBETTYは何のためにあるのか、っていう。この曲から始まる今回のアルバムの曲たちで、みんなとまたいろんな景色が見れたらいいなっていう思いが詰まってるんです。
GOLLBETTY プロフィール

ゴルベティー:2004年結成の名古屋在住7人組スカロックバンド。06年1月ミニアルバム『SOUL FRESH!』にて全国デビュー。07年5月には2ndアルバム『GOLL&RESPONSE』をリリースし、同ツアーはSOLD OUTが続出し、各地で旋風を巻き起こす。大注目を集める中、08年1月、シングル「COOL MUSIC」でメジャーデビューを果たした。10年7月4日の名古屋ダイアモンドホールでのワンマンライヴをもって活動を終了。GOLLBETTYオフィシャルサイト
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オフィシャルHP
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OKMusic編集部

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