L→R SATOKO(Dr)、JUON(Vo&Gu)、JOE (Ba)

L→R SATOKO(Dr)、JUON(Vo&Gu)、JOE (Ba)

【FUZZY CONTROL】今作は自分で耳コ
ピできない仕上がりです

ファジコン渾身のロックアルバムがリリースされた! そのロック然としたサウンドには、3人のテンションやメッセージはもちろん、ミュージシャンとしてのスピリッツやモチベーション…つまり、現在の彼らの全てがリアルに詰まっている!!
取材:石田博嗣

前作の3rdアルバム『FUZZY CONTROL』は初のセルフプロデュース作品だったのですが、やはりバンドにとってひとつのターニングポイントになりますか?

SATOKO
そうですね。初めて自分たちだけで全部やったアルバムですからね。今までやったことがなかったから…やっぱり、怖いじゃないですか。クオリティーが下がったって言われるのは嫌だし。でも、今までで一番納得できるものができたんで、“やっと始まったな”って。“できたー!”って感じじゃなくて、“あっ、行ける!”って感じだったんですよ。
JUON
出来上がったものに自信があったし…そういうものが完成すると、物理的な自信が沸きますよね。
SATOKO
事実に基づいた自信というかね。バンド名をタイトルにするっていうのも満場一致で決まりましたからね。

では、セルフプロデュース2作目となる今回の『4FORCE』ですが、どんなアルバムにしたいと思っていました?

SATOKO
そういうのはないですね。ウチらは口に出して“こういうテーマで、こんな作品を作ろうぜ!”って話し合うタイプじゃないんですよ。全員、頭良くないし(笑)。運動神経だけでやってるんで、その曲が一番いいところにまで持って行って、一番いい曲順で聴かせる…そんな当たり前のことをやるだけなんで、特にコンセプトとかはなかったですね。でも、唯一、歌詞の面でTHE BEATLESってのはありました。THE BEATLESって、多分、自分たちの音楽をみんなに一生聴いてもらおうと思って作ってたんじゃないと思うんですね。だけど、みんな聴き続けてる。生まれてからずっと。そういう腐らない音楽ってあるんですよ。ウチらもそういう音楽でありたいって思うから、その時代の言葉じゃなくて、後々の時代でも分かる言葉を使うことを心がけてましたね。
JUON
俺も曲を作っている時にTHE BEATLESがいいなって思ってて、いろいろ研究したり、聴いたりしてたんで、同じタイミングでTHE BEATLESを見直してるんですよ。
SATOKO
“THE BEATLESいいよね?”ってね(笑)。歌詞カードの中に大文字にして色を変えてある文字があるんですけど、あれは全部THE BEATLESの曲名なんですよ。それはおしゃれでやったんですけど(笑)。あと、巷に流れている音楽…今ってパソコンで簡単に音楽が作れるし、ニンテンドーDSで簡単に作曲ができるし、カラオケで簡単に歌の点数が出るから、そういうふうに音楽を捉えている人が増えてきている。それも楽しいことだし、そこから生まれている新しい音楽もあるんで、それを認めて、その面白さを追究していくことが、今っていう時代に生まれた私たちの宿命なんですよ。だけど、ウチらは尊敬する先代からミュージシャンたちが脈々と受け継いできたものを、ここで絶やしては絶対にいけないと思ってて…DSとかで音楽を作ったり、ゲーセンとかで音楽を楽しんでる人たちの世界の中ですごいものがきっと出てくるから、ウチらはアナログで、バンドというずっと変わらないスタイルで音楽をやり続けて、その中で新しいものをやっていって、後輩を育てていかないといけない…そんな立場になってきているのかなって。

確かに、今回のアルバムには今まで以上のバンド感も感じました。生々しさがあるというか。

SATOKO
攻めてますからね。今作は自分で耳コピできない仕上がりです(笑)。

レコーディングもテンション一発で?

SATOKO
ほとんどそうですね。JOEくんはわりと周りの音を聴いて“ここはこうやって?”ってすごい考えて演奏するタイプなんだけど、今回は一番アドリブが多いよね。
JOE
うん。そうじゃないとできなかったとも言うんですけどね。頭じゃなくて、(左胸を押さえて)ココで弾いた(笑)。
JUON
結構、俺たちそういうところで左右されるタイプだからね。モチベーションとかで音が変わってくるから、精神面は大事なんで、そこは3人とも心がけていたんじゃないかな。
SATOKO
個人的に失敗したところがあっても、バンドとしてパキッとなってたら、それ以上の演奏はないと思うしね。そういう意味では、もっと広く見ることができるようになったかな。

よりバンドを楽しめるようになったということですね。

JOE
まさに、そうですね。いいことを言いますね(笑)。
JUON
その通りです!(笑)
SATOKO
それ、私が言ったことにしてください(笑)。

前作は満場一致でタイトルにバンド名を掲げたような出来上がりだったわけですが、今作はどうだったのですか?

JOE
前のアルバムは自分たちのために作ってるような気がしたんですよ。セルフプロデュースで、自分たちが好きなことを好きなだけやったんで。それが作品として出来上がったことで自信につながったし、またメジャーでやれることにもなったんで、もう一度、新しくなったFUZZY CONTROLってものを皆さん観ていただきたい…そういう気持ちが今回のアルバムにはありましたね。この1年間は結構辛い時期でもあったんですけど、それでも聴き続けてくれる人たちに感謝してるので、そういう人たちに喜んでもらうためには、もっと出世しないと(笑)。信じてくれていたことが間違いじゃなかったってのを見せてあげないとね。
SATOKO
だから、タイトルも目に見えないパワーってことで“FORCE”と。“POWER”ではなくて、感情の高ぶりで生まれる“FORCE”…これは日本語にない言葉なんですけど、そういう力のことなんですね。ウチらの感情がすごく“伝えたい!”ってなってればリスナーに伝わるし、リスナーのファジコンを愛してくれている気持ちが強ければ、より感動してもらえる、そんな作品に仕上がったんじゃないかって。だから、このタイトルも満場一致で決まりました。
『8single』
    • 『8single』
    • VICL-62901~2
    • 2008.08.13
    • 3000円
    • 『4FORCE』
    • POCE-3309
    • 2008.08.13
    • 2600円
FUZZY CONTROL プロフィール

ファジー・コントロール: ロックの王道を行くダイナミックな楽曲が特徴で、3ピースとは思えないエネルギッシュなライヴパフォーマンスが最大の魅力。メンバー個人のスキルが圧倒的であり、ミュージシャンからの評価が高いいわゆる”ミュージシャンズミュージシャン”との異名を持つ。数々のミュージシャンのツアーサポートを始め、SATOKOは執筆活動にも挑戦するなどバンド以外の活動も精力的に行なう。FUZZY CONTROL Official Website
公式サイト(レーベル)

OKMusic編集部

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