【SUPER★DRAGON】集大成にして入門
編! 最強の1stアルバム登場
9人組ダンス&ヴォーカルユニットSUPER★DRAGONが1stアルバム『1st Impact』を発表! スピード感あふれるラップに澄んだ歌声、挑発的なヒューマンビートボックスが織りなすヘヴィロックに、この1年で彼らが積み重ねてきた濃密な経験と歴史が詰め込まれている。
取材:清水素子
他グループには絶対負けたくない。武器
は吸収力とハングリー精神
結成から1年4カ月。待望の1stアルバムがリリースされますが、16曲収録とはかなりのボリュームですね。
毅
その中で新曲はリード曲の「BROTHERHOOD」で、残りの15曲は全部ライヴで作り上げてきた曲なんです。逆に言うと今までやってきた曲は全部入っているので、僕らにとってはこれまでの歴史を詰め込んだ集大成であり、これを聴いていただければ今のSUPER★DRAGON(以下、スパドラ)を全て知っていただける入門編でもあるんです。
つまり、1年で15曲も増やしたとはすごいスピード!
毅
その吸収力がスパドラの武器なんですよ。それだけ必死に食らい付いてきたし、他のグループには絶対に負けたくない!という気持ちでいろんなものを吸収して、自分たちのオリジナルを追及してきたから。
玲於
ライヴでは9人という人数を活かしたフォーメーションダンスも観どころだし、時にはソロダンスや歌を誰が担当するかをメンバー内オーディションで決めたりもするんです。つまり、全員にマイクを持ったりメインで踊れるチャンスがある。だから、全員がハングリー精神を持って活動に取り組めているし、それぞれが自分の個性や好きなジャンルで魅せながら、グループとしての統一感でも魅せられるっていうのは大きな強みなんじゃないかな。
楽
僕らのフォーメーションダンスがきれいに揃うと、本当にカッコ良いんですよ。アルバムの1曲目に入ってる「WILD BEAT」もダンスだけで魅せるインストゥルメンタルで、9人が揃ってのダンスは迫力があるし、タットとかひとりずつのソロダンスでも個性が出せていていいなぁと思います。
ジャン
誰かひとりの趣味が全員に広がったりするんですよね。例えばみんなヒップホップが好きだったり、ヒューマンビートボックスもみんながやり始めたら曲に取り入れられるようになって、グループにとって完全にプラスになってる。
ヘヴィロックにラップ等のヒップホップのテイストを取り込んだサウンドは斬新で、メンバーのヒューマンビートボックスまで取り入れられているのは、確かに驚きでした。
洸希
はい。僕は趣味も特技もビートボックスで、年がら年中やってます!
和哉
アルバムに収録されている「Ooh! Ooh!」も僕と洸希とジャンくんのビートボックスが間奏に入っていて、個人的に好きな曲ですね。僕のラップもちょっとガツガツした感じになっていて、新しいラップのスタイルを見つけるきっかけになったという意味でも思い入れ深いです。その前にラップを担当した「KITTO→ZETTAI」はもっとやさしい楽曲だったので。
彪馬
その「KITTO→ZETTAI」が僕は一番思い入れ深くて、初めてマイクを持って歌った曲なんですよ。1年前のツアー最終日にサビの部分を毅くんと一緒にアカペラで歌ったので、すごく緊張した思い出があります。音源でも頭のアカペラを僕と洸希で歌わせてもらいました。
とても神秘的でインパクトのあるアカペラですよね。その洸希さんに至っては、11月に発売された1stシングル「Pendulum Beat!」でメインヴォーカルを務めるまでになって。
洸希
初めてメインヴォーカルをやらせていただいた曲ということで、やっぱり僕はこの曲が一番思い入れがありますね。どういうふうに歌おうか?とか、どんな感情を出して伝えればいいか?とか、すごく苦戦もしたので。
颯
僕は初めてMVを撮った「BAD BOY」が印象深いです。ソロダンスでバク転したり、いろいろ初めての経験をさせてもらったんですよね。MVを発表したことでライヴでの反応も大きかったり、いろんな意味で思い入れがあります。
また、年上メンバー4人によるファイヤードラゴン、年下メンバー5人によるサンダードラゴンと、2チームに分かれて活動できるのもスパドラの強みで。それぞれの名義の楽曲も2曲ずつ収録されていますよね。
彪馬
はい。曲の雰囲気もそれぞれ違って、サンダードラゴンは魅せるダンスというよりも、みんなで盛り上がれることを一番に考えてやってます。
壮吾
例えば「GETSUYOUBI」という曲があるんですけど、月曜日って気持ち的にあまり乗らないじゃないですか。でも、この曲を聴いて元気を出してほしいという想いで今までライヴでもやってきたから、家でも聴けるCDというかたちになったことで、もっとたくさんの方に“月曜日も頑張る!”っていうエネルギーにしてもらいたいですね。あと、歌詞に《進みだす My Train》という部分があって、そこを僕が歌わせてもらっているのもポイントです。電車が好きで、よくライヴでも車内アナウンスの真似をしているので。
ちなみに壮吾さんにとって電車の魅力とは?
壮吾
何て言うか…ひたむきに頑張ってレールの上を走ってるところですね。その姿を見てると自分も頑張ろうって思えるんです。
玲於
電車に“ひたむき”ってなかなかない発想だよね(笑)。ファイヤードラゴンは逆にラブソングが中心で、「ARIGATO」は僕と颯が初めて歌った曲でもあります。それまでダンスだけに集中していたのが、“どうすればより伝わるんだろう?”って歌い方や表情も考えるようになって、そこからダンスに活かせるものもあったんですよ。
ジャン
「MIKAZUKI」もスパドラにはなかったミディアムバラードということで、俺が普段やってるゴリゴリのラップとはまた違ったラップを担当させていただいたり。どう歌詞にリンクした表現をして聴く人を泣かせられるか?っていうのが課題だったんですけど、その分、成長の糧になったのでぜひみなさんに聴いてもらいたいです。
毅
R&B要素も入ったバラードで、ヴォーカルとしての歌唱力やスキルが試される楽曲なのに、変声期の真っ只中で裏声が出なくて葛藤したり…。でも、最近は落ち着いてきたので、他の表現に幅を持たせてしっかり歌を届けることに専念できたりと、僕にとっては一緒に成長できてることを実感できる曲ですね。