【amazarashi】挫折から未来へ、アン
プラグドで描く12曲の物語

2014年9月に行なわれた、“あまざらし”名義のプレミアムライヴがアンプラグド+ストリングスで鮮やかに蘇る! CDとDVDの形態でリリースされる壮大なプロジェクトの全貌について、秋田ひろむ(Vo&Gu)にメールインタビューに答えてもらった。
取材:宮本英夫

ライヴだけだと思っていた「千分の一夜物語」はまだ終わっていなかった!と、アルバムに接して強い感動を覚えます。昨年9月のライヴ、HPでの小説の掲載、今回のアンプラグドアルバムに至る一連の流れは、秋田さんの中で初めから全貌が見えていたのでしょうか?

始めは単純にアコースティックライヴをやろうっていう発想でシンプルなものになる予定だったんですけど、それに付随して朗読ライヴにしてみよう、小説を書いてみよう、アレンジし直そうとか、いろんなアイデアが出てきて、結果として大きなプロジェクトになってしまいました。アルバムにすることは考えてなかったんですが、1回の公演で終わるには惜しいくらいいいものができたし、労力も使ったし、形に残すべきだと思って今回のアルバムを作りました。最後に「スターライト」を演奏して、そこでぶわっと鳥肌が立つようなものにしたいっていうのは最初からありました。楽曲「スターライト」のためのライヴ、物語でした。

生まれ変わった楽曲について、改めてコメントをもらえますか? 原曲のイメージとどう変わったか、歌詞の聴こえ方は変わったのか、歌う時の気持ちの変化など、今思うことについてお願いします。

M1. 光、再考

最初から物語と曲順は何となく決まってたので、後半にいくに従って音数が増えていくようなアレンジになってます。ですので、この曲が一番シンプルですが、それに耐えうる言葉の力があったから成立してたんだなって改めて思いました。

M2. ムカデ

純粋にカッコ良いです。これのデモを出羽くんに聴かせてもらった時に、新人バンドとしてデビューできるんじゃないかって話してました。

M3. 空っぽの空に潰される

原曲がアッパーな曲だったので、歌うのが難しかったです。全曲に言えることなんですけど、今回のアレンジでは歌詞が頭に入ってきやすいです。この曲もそうで、意外といい歌詞を書いてたんだなって再認識しました。

M4. 隅田川

最初は弾き語りで始まって、ピアノとストリングスが重なっていくかたちで、ライヴでは緊張感がある曲です。物語は章毎にテーマがあって、“挫折”“恋愛”“世界”“友情”“未来”とあります。2章目は恋愛がテーマなのですが、その幕開けの重要な曲です。

M5. 無題

1回目の公演ではやらなかったんですが、今回新たに追加した曲です。昔のバージョンと聴き比べると歌が上手くなったと思います。手前味噌ですが、そういう成長を感じられたのも今回やって良かったところです。

M6. さくら

個人的に思い入れが強い曲です。今回も絶対入れたいと思ってました。

M7. つじつま合わせに生まれた僕等

メトロノームの共振を使った演出で演奏しました。ライヴでほぼ毎回やってるので演奏するには安心感があるんですが、サウンドが変わったので意外なタイミングで“こんなこと歌ってたんだ”って再発見がありました。

M8. 古いSF映画

ガットギターとジャンベがいい雰囲気です。こういう言葉数が多い曲はリズムありきだというイメージがあったんですけど、こういう弾き語り風な雰囲気でも意外といけるな、みたいな手応えがありました。

M9. 夏を待っていました

原曲とは変わりましたが、これが一番普段のバンドサウンドに近いと思います。UKバンドっぽくて好きです。

M10. 季節は次々死んでいく

この曲も今回新たに追加した曲です。最近作ったまだまだ新鮮な曲なので、昔の歌が並んでいる中ではアクセントになってると思います。

M11. 美しき思い出

好きな曲です。「スターライト」に向けての嵐の前の静けさ的なポジションです。歌録りはほぼワンテイクでした。ラフさがあったほうがいいということで。

M12. スターライト

大団円的な、ハッピーエンドではないんですけど前向きな、そういう終わりの曲になりました。

アンプラグドで歌う時の自身の歌について、どんな手応えを持っていますか?

未だに歌は下手だって自覚はあるんですが、それでも昔に比べると、表現力は増したと思います。ようやく歌をコントロールできるくらいにはなったかな、と。昔は感情に任せてでしか歌えなかったので。

「スターライト」ですが、この曲がここまで重要な存在になると作った当時から思っていましたか?

思っていませんでした。どちらかと言うと、思い入れのある曲だから重要なポジションにしようと思って、今回のような作品になったと思います。地味で出番のなかった曲を主人公に大抜擢みたいな気持ちです。

9月のライヴを収めたDVDですが、今観て思うことは?

このライヴ、よくできたなと思います。一個ずつ大変な作業だったんですけど、それを積み上げて、たくさんの人が協力してくれて、完成できたライヴだったと思います。感慨深いです。

最後に、今回のプロジェクトを経て、amazarashiは今後どんな方向へ向かっていくと考えているのかが知りたいです。

この一連のプロジェクトも些細な発想から始まったので、この先も変わらず自分がいいと思ったもの、面白そうなものをやっていけたらなと思います。先のことはまだ分からないですが、何より曲ありきだと思うので曲作りを頑張ってるところです。
『あまざらし 千分の一夜物語 スターライト』2015年05月13日発売Sony Music Associated Records
    • 【初回生産限定盤(DVD付)】
    • AICL-2867~8 4860円
    • ※スリープ仕様、上製本封入、VRスコープ封入
    • 【通常盤】
    • AICL-2869 3024円
    • 【DVD盤】
    • AIBL-9321 4104円
amazarashi プロフィール

アマザラシ:秋田ひろむを中心としたバンド。2010年のデビュー以来、一切本人のメディア露出がないながらも、絶望の中から希望を見出すズバ抜けて強烈な詩世界が口コミで広まり、瞬く間にリリースされたアルバム全てがロングセールスを続けている。ライヴではステージの前にスクリーンが貼られタイポグラフィーなどを使用した映像が投影されて行なわれるスタイルで、独自の世界観を演出している。amazarashi オフィシャルHP

OKMusic編集部

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