L→R CHIHARU(Key)、HONOKA(Dr)、MADOKA(Vo&Gu)、NODOKA(Ba)、YURI(Gu)

L→R CHIHARU(Key)、HONOKA(Dr)、MADOKA(Vo&Gu)、NODOKA(Ba)、YURI(Gu)

【たんこぶちん】バンドをやってきた
6年間の集大成

唐津(佐賀県)で友達と過ごした教室、坂道、アーケード。高校卒業を間近に控え、今までの思い出とこれからの想いを詰め込んでリリースされる、たんこぶちんの1stアルバム『TANCOBUCHIN』についてMADOKA(Vo&Gu)に話を訊いた。
取材:山村哲也

アルバム制作はいつ頃から始めたのですか?

7月から11月ぐらいまで掛けて東京、福岡、あと「カラフルスニーカー」は沖縄でレコーディングしたんですよ。曲にスティールパンの音が入ってるんですけど、沖縄でやったことで気持ち的にも夏っぽくなって、それが音にも出ている気がします。

今までの学生生活や、メンバーの今の気持ちが詰まった卒業アルバムのような作品ですね。

小学校の時からたんこぶちんをやっていて、初めて作ったオリジナルから今まで作った曲まで全部入っているので、本当にバンドをやってきた6年間の集大成的な作品だと思います。それと、これから卒業してもみんなで頑張ろうっていう気持ちも入ったアルバムですね。

たんこぶちんの楽曲の魅力は、かわいい曲とカッコ良い曲の二面性だと思うのですが、曲順は悩みませんでした?

曲順はみんなで悩みました。最初メンバーそれぞれが思う曲順を書いて出したんですけど、1曲目の「ドレミFUN LIFE」と最後の2曲以外は結構バラバラで。いろいろ話して最後は多数決で決めました。

そんな中で自分的なイチ押し曲はどれですか?

3曲目の「ソラノナミダ」です。この曲は私がメロディーを作って、YURIが歌詞を書いて2年前に完成していた曲だったんですけど、今回編曲してもらって上がってきたものを聴いたら、何か歌詞が違うような気がしてしまって。最初付けた歌詞は大切な人が悩んでいる時に“私がいるよ”みたいな感じだったんですけど、それだけじゃなくて背中を押してあげられるような歌詞にしたいなって思って、YURIとふたりで詞を書き直したんです。

「走れメロディー」は全員で歌詞を書いたそうですが。

これは曲をいただいた時のミーティングで、もうすぐ卒業だから学生生活や地元への想いとかを書いてみたらっていう話になって。それでメンバー5人、お互い相談せずに歌詞を書いて持ち寄って、ディレクターさんにパズル的に組み合わせてもらって出来上がりました。お互い歌詞を見せ合ってないので、いまだに自分の歌詞が使われているところ以外はどこが誰の詞か分からないんですよ(笑)。でも、“坂道”とか“友達”とか出ててきたワードは似ていたらしいです。

今回、憧れの先輩がふたり参加されていますが。

高橋久美子さんは5月にあったコンベンションライヴを観に来てくださっていて、その時初めてお会いしました。チャットモンチーの大ファンだったんで本当に実在する人なんだ!って(笑)。「闘うばい!」の唐津弁のところは、高橋さんが徳島の方なので最初は関西弁だったんですけど、歌詞にここは唐津弁に直して歌ってくださいって書いてあって。《地方だって いろいろいろあるっちゃん》ってところがすごく好きなんです。本当にいろいろあるんだよって(笑)。東京の人じゃないからこそ歌える曲ですよね。リズムがシャッフルなのでドラム録りの時、ほのちゃん(HONOKA)が苦労してました。もう一曲、詞を書いていただいた「唇はもっと」は今までにない大人っぽい歌詞だったので、最初どういうふうに歌えばいいんだろうってすごく悩みました。録る時に実はベースののんちゃん(NODOKA)が怪我した2本の指をテーピングしていて。学校の授業のドッジボールで顔面にボールが飛んできて、それをよけた時に怪我したらしいんですけど(笑)。これと「We Gonna ROCK」っていうアルバムの中でも一番難しい曲の時に指2本でしかフレットを押さえられなくて大変そうでした。

「唇はもっと」ってベースが1曲の中ですごく動きがある曲ですけど、別日に録ろうってならなかったのですか?

ならなかったです(笑)。のんちゃんが頑張るって言ってやり切りました。YURIのギターソロも途中7拍子に変わるところで入ってくるので弾き辛そうでしたね。ライヴで披露するためにこの曲は今めっちゃ練習してます。

プリンセスプリンセスの中山加奈子さんとの出会いは?

東京のワンマンの時に来てくださって。「We Gonna ROCK」は曲ができた時は自分たちで詞を書こうって思っていたんですけど、こういう速い曲をやるのが初めてで、どういう歌詞を書いていいか分からなくて中山さんにお願いしました。

たんこぶちんには珍しい高速系のハードチューンですよね。

YURIが普段からこの手の曲が好きで、アルバムに1曲入れたいんだけどって話から曲作りが始まって。彼女が考えたリフに私がメロディーを付けて出来上がりました。テンションを上げないと歌えない曲なので、歌入れもワンテイクの一発録りだったんです。なので、ライヴ感が出ているんじゃないかなって思います。自分たちが作った曲に他の方の歌詞が乗るのって楽しいですよね。自分では絶対に思い付かない言葉とか、勉強になります。

ラストの「そんなに遠くない未来に」は曲頭のピアノが印象的でした。

キーボードのCHIHARUが録る前、ずっと練習していました。こういうスローで切ない曲も初めてだったので、仮歌の時にうまく歌えなくて、“本番はもうちょっと大人っぽく歌ってね”って言われて(笑)。卒業後の歌なんで、自分が卒業して地元を離れて何年か後に帰って来た、みたいなことを思い浮かべたりして歌いました。

アルバムが出て、学校の卒業も間近に控えて今年はどんな年にしたいですか?

4月に卒業ライヴが東京、大阪、福岡であるので満員にしたいです! それと、高校を卒業してそれぞれが大学生とか新たな環境になって、感じることもまた変わってくると思うのでそれを曲にしていきたいですね。
『TANCOBUCHIN』
    • 『TANCOBUCHIN』
    • YCCW-10212B
    • 2014.01.22
    • 3150円
たんこぶちん プロフィール

たんこぶちん:佐賀県唐津市出身の5人組。ヤマハ主催『The 6th Music Revolution』ジャパンファイナルで優秀賞受賞をきっかけに、2013年7月にメジャーデビュー。15年11月にはスペイン最大のジャパンフェス『SALON DEL MANGA』に出場し、16年2月にはアルバム『TANCOBUCHIN vol.4』を発表した。17年秋公開予定の映画『二度めの夏、二度と会えない君』にMADOKA(吉田円佳)の出演が決定し、女優デビューを果たす。 たんこぶちん オフィシャルHP
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たんこぶちん オフィシャルFacebook

OKMusic編集部

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