【南波志帆】これからの南波志帆を提
示できた
19歳となった南波志帆が、4thシングル「髪を切る8の理由。」を発表。本作を機に人生初のショートカットにも挑戦。身も心も新たになった彼女の推進力となる作品に。
取材:小松加奈
「髪を切る8の理由。」が生まれた経緯というのは?
もともと髪を切りたいという願望が私の中にあったんですが、19年間ロングヘアーだったことが私のトレードマークでもあったので、なかなか切れずにいたんです。そんな折、秦 基博さんからいただいた曲を聴いて、夏っぽさやさわやかさもあるけど、どこか潔い感じがする曲だなと思い、この曲をきっかけに髪を切れたらいいなと周囲に相談したら、意外とあっさりOKが出て(笑)。プロデューサーの矢野博康さんやスタッフさんとお話してた中で、髪を切るのなら、いっそそれをテーマにした曲を作ったら面白いということになったんです。
“髪を切る”というテーマの歌詞を、今回、コピーライターの尾形真理子さんが手掛けられているんですよね。
先にテーマがあったので、コピーライターの方にお願いしてみたら合うんじゃないかなと矢野さんからお話が出ました。尾形さんのコピーを拝見して、女子力を持っている素敵な方だなと感じたので、女の子にしか分からない気持ちも書いてくださるんじゃないかと思って、歌詞が上がってくるのが楽しみでした。
尾形さんが作詞するのは初だそうですが、詞の印象は?
“髪の毛を切る=お別れ”という意味じゃなくて、今までも、これからも、どっちの自分も愛せるような感じの印象を受けました。過去を否定して切り捨てるのではなく、過去を肯定して前に進んでいるというか。“髪を切る”というのは重たいイメージもあるかもしれないですけど、尾形さんが紡いだ言葉たちによって、感受性の強さやしなやかさが表現できていて、軽やかで前向きな世界観を感じましたね。
そんな詞の中で、19歳の南波さんのこれまでを示す “7000日”という言葉がすごく印象的でした。
“7000日”って、私もすごく素敵なワードだなと思いました。それをきっかけに人の平均寿命を計算してみたら、大体3万日ぐらいなんですよ。日にちにしてみると、人の一生がすごく短く感じて。今日という日も3万日のうちの1日だとするとやっぱり大切にしたいですし、昨日よりももっといい日にしたいと曲をきっかけに思うようになりましたね。
そして、PVでは実際にご自身の髪を切ったわけですが。
衝撃的なPVですよね、全編髪の毛だらけで(笑)。撮影現場は楽しい雰囲気でしたね。髪を切った時に場が凍ったらどうしようって思ったんですけど(笑)、周りにも好評でした。
髪を切ってみて、どんなことを感じましたか?
どんなに見た目が変化しても、自分は自分、芯はぶれないんだなと感じましたね。
新曲はもちろん、カップリングでは松田聖子さんの名曲「天国のキッス」をカバーしたり、初回盤特典CDではボカロPの椎名もた(ぽわぽわP)さん&イラストレーターのmeisaさんというともに17歳のおふたりとコラボしたり、今回はとても多くのチャレンジをされていますね。
「『天国のキッス』は自分の色を押し付けるのではなく純粋に曲に染まってみようと思って、小悪魔的にかわいく歌ってみました。特典CD『Good morning and they reply.』での、同世代の方とのレコーディングも楽しかったですね。同時発売の洋楽カバー集『“Choice”by 南波志帆』でも、新たなヴォーカルアプローチができましたし。今回はいろんな挑戦をしてみて、これからの南波志帆を提示できたんじゃないかなと思います。髪の毛を切った印象が薄くなるんじゃないかってぐらい、盛りだくさんになりました(笑)
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