L→R TOSHIRO(DJ)、KIM(Vo)、SOYA(Vo&MC)、AIBA(Key)

L→R TOSHIRO(DJ)、KIM(Vo)、SOYA(Vo&MC)、AIBA(Key)

レーベル移籍第一弾アルバムがついに完成。今もメンバーが生活する故郷・仙台で震災を体験しながらも、“希望”へ向かって前に進もうとする意志を込めた、力強いエネルギーに満ちあふれる作品の誕生だ。
取材:道明利友

“SUNRISE”は1曲目の「SKY HIGH」の歌詞にも登場するフレーズですが、これをタイトルにした理由は?

SOYA
“朝日が昇る”っていうのは、震災を経ての僕の個人的な感覚なんですけど…。3月11日に震災があって、電気が点かない真っ暗な街で不安でいっぱいだった中で、朝日が昇った一瞬…その時は状況がどうなるかまだ分からなかったけど、明るくなった瞬間に、ほんの一瞬だけかもしれないけど希望を感じたんですよ。その後に悲しい出来事もたくさん明るみになったけど。でも、そんなふうに聴く人の希望になるようなアルバムにこの作品がなれば良いなと思って、“SUNRISE”をタイトルにしたんです。

深い思いが込められた「SKY HIGH」から始まって、全体的にポジティブな空気をすごく感じるアルバムでした。

TOSHIRO
そうですね。「SKY HIGH」は、震災があってからわりとすぐに作った曲だったんですよ。今の話のタイトルへの想いの通り、“朝日”というか、“光”というもののありがたさが僕もすごく分かったし…それと同時に、太陽が出た空を見た時に感じたことが基になっている曲から、アルバムが始まるという。
KIM
そう。SOYAのラップにも、グイグイ力強く前に進んでいくエネルギーを感じるし。で、サビで空が開けてパッと明るくなるようなイメージは、僕らが歌詞で伝えたい想いとぴったり一致したんですよね。そういう曲から始まって、いろんな意味で新しい自分たちを見せるためにはどうしたらいいかっていうところで、今回のアルバムは曲それぞれの表情をしっかり見せられる作品にしたいと思ったんです。

確かに、「MY WAY~Realistic Dreamer~」のクールな雰囲気などは今までにない新たな色だと思います。

AIBA
そうですね。この曲は、僕が好き勝手やらせてもらいました(笑)。もともとこういう曲調が個人的に好きで、このメンバーでバンドがスタートしてからアルバムを2枚経て、経験も積んできた今だからこそ作品にしたいなということで作り始めて。で、こういうオシャレな感じになったのは、僕は昔から好きなアーティストにシャカタクがいたり、アシッドジャズが好きだったりっていうルーツも大きいと思います。
KIM
この曲は、AIBAさんが“もっとエロく歌って!”や“もっとセクシーなのをちょうだい!”というオーダーがありまして(笑)。僕がこんなにセクシーに歌えるのかっていう新たなところまでいけて、感謝ですね!
SOYA
新たなもので言えば、「Boys be Ambitious!!」は僕の中では、今までよりも“投げかける”ニュアンスが強くなってるというか。社会の枠を飛び越えろとか、ちょっと説教じみてるぐらいな(笑)。これはもともと自分の弟に向けて書いた曲なんですけど、弟ぐらいの世代の若者よ大志を抱けみたいな、未来を担う子たちに投げかけている曲なので、今までの応援歌よりもさらに一歩踏み出せたかなって。

音の面でも歌詞の面でも新たなものが拓けて、バンドとしてさらに前に進んだ実感があるのでは?

KIM
はい! 自分たちの持ってる可能性はもちろん信じてるんですけど、制作中は“もっと、もっと!”っていう自問自答を繰り返して。そういう葛藤はこれからも続けていくと思うんですけど、今の自分たちの最大の挑戦と、より自信のあるものが全部出せたんじゃないかと思ってます。
Hi-Fi CAMP プロフィール

07年1月に結成。バンドを解散し、音楽において新しい可能性を求めていたKIM(vo)と、同じ想いを抱いていたAIBA(key)が出会い意気投合。時を同じくして、仙台のクラブでライヴを重ねていたSOYA(vo)、TOSHIRO(DJ)と出会う。「互いにないものを持ち合わせながらも同じ方向を向いていた」という4人は運命に導かれる様に集まり、Hi-Fi CAMPが結成された。

08年6月に1stシングル「キズナ」でメジャー・デビュー。映画『僕の彼女はサイボーグ』の挿入歌に抜擢され、リリース前にも関わらずUSEN総合チャートでベスト10入りを果たし、全国45局のラジオ局でパワー・プレイに選出された。また、TBS『北京オリンピック2008』テーマ・ソングに起用され、同年8月に発売されたSMAPのシングル「この瞬間(とき)、きっと夢じゃない」の作詞・作曲を手がけたことでも話題を呼んだ。

現在も4人は仙台在住。「自分が一番暮らしやすい地だからこそ、表現したい音楽を作ることができる」と仙台の地にこだわり、レコーディングも全て仙台で行なっている。軽快なリズムとハイトーン・ヴォイスを武器にするSOYAと、優しくて繊細なKIMが織りなすコーラス・ワークはライヴ感と強烈な疾走感を持つ。そして存在感のあるサウンドとアレンジを一手に引き受けるAIBA、曲にスパイスを与える技巧派TOSHIROという、今までにないスタイルのアーティストとして躍進し続けている。Hi-Fi CAMPオフィシャルサイト
公式サイト(アーティスト)

OKMusic編集部

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