【想天坊】自分の全てを伝えられるア
ーティストが目標

ラップも歌も自在にこなし、メロディアスなヒップホップを聴かせるアーティスト、想天坊がメジャーシーンに登場だ。彼のこれまでの歩みとデビュー曲「GLITTER」の話をたっぷりと訊いていこう!
取材:土屋恵介

まずは想天坊さんの音楽のルーツを聞かせてください。

最初は小学生の頃にCHAGE and ASKAが好きになって、それから、マイケル・ジャクソン、マライア・キャリー、ボン・ジョヴィ、LUNA SEA、BOOWYって洋楽も邦楽も聴いていったんです。今でもジャンルこだわらず、カッコ良いと思えたものは何でも好きですね。歌うのも昔から大好きでした。

ヒップホップだと誰に影響を受けました?

日本だとBUDDHA BRAND、洋楽だとメインストリームものからTHE ROOTSとかいろいろ聴いてました。

自分で音楽をやり始めたのはいつ頃ですか?

高校の頃にメロコア、ミクスチャーバンドを始めたんです。大学に入ってメンバーもいなくなって、ひとりじゃ音楽はできないと思ったんですけど、ラップならひとりでもできるっていうのがきっかけでやり始めました。

ひとりになってしまった時に、音楽を辞めようとは思わなかったのですか?

高校の時、文化祭で毎年バンドの頂点を決める大会があって、僕、3年間1位だったんです。その快感が忘れられなくて(笑)。でも、大学に入ったらそれがなくなってポカンとなっちゃって…。だから、“これは違うな”って思ったのが大きかったですね。

では、想天坊さんから見たラップの魅力は?

ラップでも歌でも、リズムのある感じが好きだったんです。特に洋楽は、言葉の韻を踏んだり言葉のリズム感が気持ち良い。それプラス、言葉遊びや言い回しのカッコ良さがあるという。

言葉のビート感に惹かれたわけですね。あと、サントウカCREWというクルーで活動をしてましたね。

ひとりで始めた後、バイト仲間とグループを組んだりしてたんです。僕はもともと青森生まれでよく帰ってて、地元の未経験者の友だちと始めたのがサントウカCREW。せっかくやるなら何かやらないとつまらないから、1年でラジオに出られるようにって目標を立てたんです。で、メディアに曲を送ったりオーディションを受けまくってたら、Fm yokohamaに出させてもらえるようになったんです。あと、3年間ストリートでやってて、このジャンルで外でやってるのはなかなかいないって注目されて『ストリートファイターズ』というテレビ番組にも出たり。

その後、サントウカCREWを解散してソロになるわけですが。

もともとひとりでやりたかったし、サントウカCREWをグループじゃなくクルーにしたのは、それぞれが育っていける場にしたかったからなんですよ。デビューした女の子もいるし、いいかたちで発展できたと思ってますね。

ソロになったのは必然のかたちだったと。話を聞いていくと、想天坊さんは目標を立ててクリアしてくタイプですよね。

ラッパーなのに、ノートに今日やることや今月やることを書いてるんですよ。読み返して、”これ、できたできてない”って(笑)。やっぱり、この世界は夢に向かっても行けるけど、なんとなくでやってると崩れるのも早い。頑張りつついろんな要因がなきゃ生き残れないし、自分のやりたいことができない。そう考えると、自分ができることを常に最大限にやっておかないとって。

それに、目標をクリアしていくのが好きなんでしょうね。

実はネクラなんで(笑)。今もノートは書いてますよ。

(笑)。では、デビュー曲「GLITTER」についてうかがいたいのですが。

いろんなジャンルが好きだし、自分の曲調もいろいろあるんです。その中で自分が一番好きな方向性の、ラップも歌メロも入ったダンスナンバーで、なおかつ想天坊の名刺代わりになる曲がいいなと思って、『GLITTER』をデビュー曲に選びました。

これからの季節にハマりそうなキラキラしたエレクトロで、クラブでの出来事を歌うパーティーチューンですね。

エレクトロやハウスが昇華された今っぽいR&Bやポップスって好みなんですよ。自分的にはシンセってエロくてセクシーな感じがするんです(笑)。その音で、クラビングや夏の夜の話を書きたいなって。もともと、男の子が女の子を誘うストーリーが好きなんで。女の子がお姫様で自分が頑張る。しかもクールにセクシーにみんなもやればいいじゃんって物語を書いたんです。

ラップや歌でこだわったところは?

かっちり韻を踏むことと、メロディー感かな。この曲に関して言えば、歌詞をじっくり見て楽しむってよりは、聴いて体動かして曲を感じてほしいですね。

カップリングの「ORION」は、不安や迷いがあっても自分の道を進んでいく思いが綴られたミディアムチューンですね。

人ってポップな面もあれば、夜中ひとりでいろいろ考える時もある。自分のそういう部分も聴いてほしいんですよ。この曲は応援歌というより、ギリギリのとこで頑張ってたり苦しんでる人とかが、自分と同じ想いで頑張る気持ちになってくれたらうれしいなって。自分を信じたほうがいいって想いで作りました。

まさに外で弾ける「GLITTER」と部屋でひとり考える「ORION」という、想天坊さんのふたつの面が聴けるデビューシングルですね。では、これからどんなアーティストを目指したいですか?

日本でやったことないことをやりたい。それは、歌もラップもできて、自分の全てを伝えられるアーティスト。それをどんどん広げていきたくて。アメリカの真ん中のポップスの人たちってそうじゃないですか。いろんな音楽ができるのが当たり前で、カッコ良いし憧れられる。自分もそういう人になりたいんです。

大きな目標ですね。やることをノートに書かないと(笑)。

そうですね。実現するのは何ページ先になるか分からないけど(笑)。でも、デビューして、これからやることはすごくあると思うし、そこで自分が何ができるのかが大事なんで。“地に足着けて、もっと頑張れ、俺!”って感じですね(笑)
想天坊 プロフィール

ソウテンボウ:青森生まれ、横浜育ちのラッパー。高校時代にミクスチャーバンドを経験し、大学入学とともにラッパーとして活動を始める。友人とサントウカCREWを結成し横浜を中心に活躍。のちにソロとして活動開始。ヒップホップ、R&B、ポップスなど枠にはまらない音楽性で、日常からあふれる感情をラップやメロディアスな歌で届ける期待のアーティスト。オフィシャルHP
公式サイト(レーベル)

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