【WANIMA】『Are You Coming? Tour』
2016年2月27日 at Zepp DiverCity T
okyo

撮影:Yuji Honda/取材:山口智男

 昨年11月から年をまたいで、全国を回ってきた1stアルバム『Are You Coming?』のツアーがついに大団円を迎えた。2日前の新木場スタジオコースト公演(w/SiM)もだが、もちろん、この日もソールドアウト。しかも、2階席までパンパンだ。デビューからわずか1年4カ月で、この3人組はここまで来てしまった。全公演にゲストを招いた今回のツアー。この日のゲストはメンバーたちが高校の頃、コピーしていたというMONGOL800。「小さな恋のうた」他、お馴染みの曲に早くも観客の興奮は最高潮に! その熱気を受け取ったWANIMAの3人は先輩たちが作った一体感をさらに大きなものにしていった。メロコアを日本語の歌として聴かせる彼らの音楽の魅力はCDでも楽しめるが、モノマネや下ネタを交えたジョークでも楽しませる、天性のエンタメ精神はライヴならでは。1階席も2階席もそこにいる全員が手拍子、モッシュ、クラウドサーフィンなどさまざまなやり方でライヴに参加する、その熱気もここに来なければ感じられない。そんな場を作り出すWANIMAは生粋のラヴバンドなんだと思う。しかし、ファンはただ暴れているだけではない。「TRACE」「THANX」というしっかりと歌を聴かせる曲を、心を込めてバンドと一緒に歌うその姿からは、彼らの歌、言葉がしっかりとファンに刺さっていることがうかがえた。快進撃の理由はそこにもある。アンコール含め約1時間半、がむしゃらに駆け抜けたバンドと、それを受け止めるファンのお祭り騒ぎのような盛り上がりは、まだまだ大きなものになっていきそうだ。

セットリスト

  1. ここから
  2. 夏の面影
  3. エル
  4. リベンジ
  5. Japanese Pride
  6. いいから
  7. Hey Lady
  8. SLOW
  9. TRACE
  10. THANX
  11. 雨あがり
  12. BIG UP
  13. 1106
  14. また逢える日まで
  15. <ENCORE>
  16. HOME
  17. つづくもの
  18. 昨日の歌
MONGOL800 プロフィール

現在メロコア・シーンでもっとも熱いのは、間違いなく「沖縄」だろう。INDIAN-Hiしかりブリーチしかり、ゴーヤチャンプル食らってGO! な連中によって盛り上がりをみせているわけだが、この「モンパチ」ことモンゴル800も立役者のひとつだ。
98年に結成。当初から作品のグレードは高く、それは沖縄県内某外資系レコード・ショップにて、セリーヌ・ディオンのベスト・アルバムを抑えて1位をゲットした——という伝説的快挙(?)からも窺える。まぁ土地柄、船が沈み行くようなバラードより、脳天気で無邪気なメロディが心地好いモンパチ・ナンバーの方が受け入れられたということか。そう、彼ら最大の魅力はパンク/ロックンロールをかき混ぜ作りあげた、あっけらかんとした楽曲のカラーにある。「パッといこうぜ、楽しくね!」——そんな単純明快なフィーリングで楽しませてくれるのがモンパチの醍醐味なのだ。オフィシャルサイト

WANIMA プロフィール

ワニマ:2010年結成。熊本出身の3ピースロックバンド。14年10月、1stミニアルバム『Can Not Behaved!!』リリース後、11月から全国ツアー『Can Not Behaved Tour』を33カ所で行なう。その後、大型フェスティバルへの出演を軒並み果たし、いくつもの入場規制を記録。15年8月に1stシングル「Think That…」を、同年11月には1stフルアルバム『Are You Coming?』を発表。17年5月にはワーナーミュージックのレーベルunBORDEよりシングル「Gotta Go!!」をリリースし、勢いよく駆け抜けた同年末、『NHK紅白歌合戦』の出演までも果たした。WANIMAオフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着