【LISA】
取材:ジャガー
『Disco Volante』はラグジュアリー・ディスコシリーズ3部作の完結作品となりますが、今作は『ready to disco』『got that fever』の前2作を総括した内容になっていますね。どういうイメージで作られていったのですか?
最初からラグジュアリー・ディスコシリーズは第3弾までと決めていました。第1弾『ready to disco』、第2弾『got that fever』がミニアルバムだったので、第3弾のシリーズファイナルはファイバースピリット(笑)をまとめてのフルアルバムにするのが相応しいかと。その方が自分自身も納得いくプロジェクトの終わり方だったので。
先日のブログを拝見したところ、ちょうどレコーディング時の投稿で“あたしの口が歌ったのではなく心が歌いました”と渾身のバラード「Alone」について書かれていましたが、その楽曲に込めた想いを教えてください。
そうですね、リアルは痛いです…ライヴで歌える自信ないですから(笑)。曲を聴いていただきたいです。すみません…上手く説明できなくて。リアルなことを表現しようと思えば思うほど、心が先に動いていると言えばいいのか、自分でも言葉に整理して話すことが難しいんですよ。だから、曲を聴いて私の想いを感じ取っていただければ幸いですね。
そんなLISAさんの気持ちが痛いぐらいシンクロした「Alone」で終わりかと思いきや、「other side of now」での締め括りには驚きました。“まだまだ夜は続くでしょ!”と、攻めの姿勢がLISAさんらしいですよね。
ハハハハ! その通りです! うれしい、分かってくれて!はい、まだまだフィーバーは続くよって! イケイケは止まらないし終わらないぜ!って感じですね。あとは、メッセージ的にハッピー&ポジティブでリスナーを誘導できたらと思っていたので、『other side of now』をラストに持ってきました。
では、今作のレコーディングで気を使った点を挙げるなら?
アップテンポでメロディックな曲が多いので、1曲に対してあまり歌でいっぱいにするのを避けました。やっぱりダンスミュージックなので、自然にリズムに乗れるような流れを大事にしようと。
アルバム全体を見ると、ラグジュアリー・ディスコシリーズの完結作だからといって終わることへの寂しさよりも、ここから何か新しいものが始まるんだという勢いを増したラインナップですよね。
時期によって違いますが、私のマインドステートがアッパーな場合が多かったんでしょうね(笑)。まぁ、そうじゃないとダメだなと! 『Disco Volante』はディスキーなだけにやるならとことんパーティーがいいかなと(笑)。なかなか日本ではないアルバムに仕上がっていて、カッ飛んでますよね。
シリーズより代表する4曲を本作に収録したのには、どういう意図があったのですか?
『Disco Volante』はシリーズ最後のフルアルバムなので、前作のチューンで自分の気に入っている曲たちもファイナルに入れてあげたいっていう思いがあったんです。第1弾、第2弾が積み上がっての『Disco Volante』なんで、そこまでを支えてくれた自分の子供たちである楽曲なしにこのアルバムは成り立たないんです。
アルバムの流れがすごく良くて、例えるなら“Disco Volante”という名のディスコがあって、そこでプレイするDJ LISAみたいな。歌がちゃんと引き立つ時もあるんだけど、大前提は“いかにリズムに乗れるか”。その絶妙なバランスが病み付きになります。
さっきも言ったように聴いた時の印象がヘヴィでないこと、それと“えっ? もう終わったの? もう1回聴きたい!”と思わせるスピード感、テンポ感を気にしました。フィーバーチューンが続くので、まるでDJ MIXのように聴ける方が楽しんでもらえるんじゃないかなって。
中盤で「Love」が聴けるのも憎い演出だなと。
ミッドバラードですからね。ぶっちゃけ『Love』みたいな曲って、作っていたようで作ってなかったんですよ。YAMAKIさんとのコラボもこれまでにないくらいバッチリで、きれいな楽曲に仕上がったかと。作ってみて良かったですね。
作品が出来上がった手応えはいかがですか?
このアルバムを最後にして辞めてもいいくらいの自信作になりました! 本当にたくさんの人に聴いてほしいですし、愛してほしい。“FEEL”することがどれだけ素晴らしいことなのか…惑星、地球、愛の存在を持って、それぞれのステージ(人生)をハッピーに生きてほしくて、そんなメッセージを盛り込んでいるので伝わればうれしいですね。アルバムタイトルの“Disco Volante”、このぶっ飛んだワードに出会っちゃってからここまでの作品になれたので、このワードに導かれた感じです。
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