【導楽】
取材:土内 昇
男は女に気付かされてデカくなる
まずは歌い始めたきっかけについてうかがいたいのですが。レゲエのどんなところに惹かれて、自分も歌いたいと思ったのですか?
音で一番楽しんでるなって。“これが音楽だ!”と思ったんですよ。そして、楽しむ側よりも楽しませる側になりたいって思うようになり、マイクを握り始めました。
その後、年間120本ものライヴをされてきたとのことですが、やはりライヴでスキルを高めていったという感じですか?
ですね! 基本、“現場”なんで、発揮するのも、吸収するのも現場ですから。
ちなみに、自分にとってライヴとは?
“生きれるとこ”です。
そうやって精力的にライヴ活動をされる一方で、2007年に発表されたアルバムに収録した「Still In Love」が話題となり、それが口コミのようにシーン内外に広がっていって、今やYouTubeでPVが50万ビューを突破という。
驚きもあるけど、素直にうれしいです。
その「Still In Love」でメジャーデビューされるわけですが、もともとはどんな曲を作ろうとしたのですか? いい意味で、J-POP的だと思うのですが。
書いたのはもう4年くらい前で、その時はまだ自分としてもラブソングを書いたことがなかったんですけど、その時期に友達が失恋していろいろ話を聞いていて思うことがあったし、自分の経験も思い出して書きました。友達に“辛いことは特にプラスに、しかもデカい力に変えられるはず”って伝えようと思って書いたような感じです。この曲に関しては分かりやすく、なんか伝わればいいかなってことを意識してたので、レゲエだポップスだとかは意識してませんでしたね。
“君”をふり切れないでいる主人公の気持ちを描いたリリックには共感しました。男の女々しい部分を描きつつも、“きっともっと強くなるよ 会いたくても もう会わないよ”と前に進む決心するわけですが、やはり最後はポジティブなものにしようと?
男は強くなきゃいけない。だからこそ強くなるためには、そばにいた子が残してくれたメッセージをしっかり受け取る。そうやって、やっとひとつデカくなれる。男は女に気付かされてデカくなることがいろいろあると思うんです。それは自分を知ることができるからなのかなと。それに気付き易いのは、やっぱりキツい時だと思んです。けど、いつまでも下を向いてたらプラスにも変えられないよ!ってことですね。
カップリングの「SURVIVOR」はアグレッシブなサウンドが特徴的なのですが、こちらはどんな曲を作ろうと?
ジャマイカのオケにスパイスを加えてもらった感じですね。内容は周りからの視点ともうひとつ、自分からの視点というのも意識しました。
このデビューシングルですが、どんな作品が作れた実感がありますか?
いろんな意味で楽しみが多いものになったし、知ってもらうきっかけになればいいと思いますね。
いよいよメジャーというフィールドに活動の場を移すわけですが、今の心境というのは?
今までと変わらないということ! プラス、メジャーだからこそできることをやっていきたいですね。
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