取材:石田博嗣

よりエモーショナルにやらなければいけ
ない

3枚目のシングルとしてどんなものを提示しようと?

3枚目というところで幅広さを見せるのか、さらに掘り下げたものを見せるのかってところで選択肢があったんですけど、歌が持っている雰囲気や、歌詞が乗った時の意味合いだったりとかで、何曲か候補があった中から『THE SUN』になりましたね。

では、原曲を最初に聴いた時の印象は?

DAITAだなって(笑)。彼が過去にやっていたSIAM SHADEの空気を感じる部分がすごくあったんで。でも、それを自分が歌えばBINECKSになるっていうイメージも沸いてましたけどね。どんなに激しかったり、難しいことをやっていても、メロディーをキャッチ-に聴かせるという部分では、デビュー曲の『GLORY DAYS』から貫いてるし…今回のドラムも前作の『REAL』と同じでチャーリー・パクソンだったんですよ。そのレコーディングにメンバー全員が立ち合っていたんですけど、“ここまでドコドコとツーバスが入るのか!?”って(笑)。そんなドラムに感化されて、より熱いサウンドなったと思いますね。

そういうサウンドに、どんな歌を乗せようと?

歌が食われないようにって。ヴォーカルが一番突き抜けないといけないと思うし。そのためにも、よりエモーショナルにやらなければいけない。それに尽きるんですよね。顔の表情から、手の振り…ほんと、目の開き方ひとつで声に変化が表れるから、役に入りきるような感覚はありました。

DAITAくんの歌詞に対しては?

キーの確認でラララとかで歌を入れる時があるんですけど、その小一時間の間に“THE SUN”というワードが浮かんできたんですよ。そのテーマだけですごく硬派なものになると感じてたんで、歌詞を見た時に“やっぱり、こう来るか”って。だから、それを自分に投影したいと思いましたね。具体的に言うと、サビの“最後まであきらめない姿を~”というところは自分の肉親をイメージしました。一昨年SIAM SHADEが一夜限りの復活ライヴをしたんですけど、そのきっかけになった元マネージャーの方が亡くなった話を聞いていて…この詞にはやっぱりそういう部分も込められていると思うんですよ。その方がくれた言葉だったり、想いっていうのは心の中でずっと生き続けているし、今もDAITAを焚き付けている…ただ、それをそのままイメージして歌うんじゃなくて、そこは自分なりに解釈して、僕なりの情熱を込めて歌いました。

カップリングの「Desert Rose」は行ききりましたね(笑)。

“振りきった”という言い方が一番合う…こういう三拍子のリズムの重たいミディアムロックを歌ってみたいってDAITAに言ったことがあるんですよ。今、思い出しました(笑)。さっきのSIAM SHADEらしいって言った部分も、DAITA自身が“解禁”っていう言い方をしてるんですけど、そういうものが『REAL』の頃から出始めていて、いい感じに形になってきていると思いますね。

次はいよいよアルバムですね。

まだ録り終えてないので何とも言えないです。でも、ストーリーは感じているんですよ。『GLORY DAYS』はものすごくハッピーな出会いを歌っていて、『REAL』は“君と出会って変わっていく”みたいなことを歌っていて、『THE SUN』では出会いが深くなった後にはずっと心に残るものがあるんだっていうことを歌っている。意図していたわけではないんですけど、キーワードがつながっているような気がしているんですよ。それがアルバムでどう広がっていくかは、乞うご期待ってことで(笑)
BINECKS プロフィール

バイネックス:2005年、DAITAとKEITAのふたりで始動。07年6月に1stアルバム『Sacred Vision』を自主制作で発表し、07年末にライヴのサポートメンバーのTESSEYとBOHが正式メンバーとして加入。そして、翌年5月に1stシングル「GLORY DAYS」でメジャーデビューを果たした。BINECKS オフィシャルサイト
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OKMusic編集部

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