【BIGMAMA】BIGMAMAの音楽を 面白い
ものにする自信はあった
金井政人(Vo&Gu)の考えるBIGMAMAの音楽が確固たる自信のもと、日本語詞も取り入れた今作で築き上げられた。
取材:高木智史
初めて日本語の歌詞に挑戦していかがでしたか?
実はあんまり挑戦という意識はないんです。“将来的には日本語で歌ってんじゃねえのかな”っていう絵が浮かんでいたし、もともと洋楽が好きでバンドを始めたけれど、曲作りをしてたらやっぱりJ-POPが体に残ってたっていう自分の正直なところも感じてたんですよね。でも、バンドにとって変化は怖いし、不安だし…だから、メンバーやスタッフからひとりでもNGが出たら止めようと思ってたんですよ。で、ゴーサインを出してくれたんで、じゃあやってみようと。
日本語と英語では音の付け方の違いやごまかせない部分もあったと思うのですが、やはり難しかったですか?
始めは日本語で歌うから楽になるだろうと思ってたんですけどね。細かいニュアンスであったり、英語の時はごまかせてた言葉の語尾だったり、発音だったりっていうのが日本語の方が余計に気になったんですよ。
日本語の曲はわりとキャッチーな曲だった印象があるのですが、それは歌詞を聴かせるためにそうなったのでしょうか?
そこはなんとなくですね。言葉を乗せてみて決めていったので。日本語の歌詞をどういう曲に当てようと思った時にJ-POPというか、邦楽の雰囲気のある曲に必然的になっていったんじゃないかと思います。
「MISSION 481」はとても意味深な歌詞ですが、可能な範囲で内容を教えてください。
始めに言うと、この歌詞の内容は僕のことじゃなくて僕の友人のお話を基にしてます(笑)。要はベロベロに酔わせて抱こうと思ったら男だったっていう…。タイトルの『Dowsing For The Future』には人間の出会いと別れの中で宝物を探そう、掘り起こそうというメッセージがあって、僕はそんなに真面目な人間ではないので1曲ぐらいガチで掘ってもいいだろうと。で、掘る…ホル…おかまを掘る…これだ!と(笑)。最初と最後の曲にメッセージを込めているので、5曲目くらいでふざけるというのも良いかなと思ったんです。それも自分の正直な部分なので。こんな曲は他にはないだろうから、“やったぜ”感もあったし(笑)
なるほど!(笑) 歌詞もさることながらサウンドもBIGMAMAとしては新しくて自由な感じがありますよね。
新しいですね。途中の間奏でパーティー的な音になるのは、そこでいろんなことが行なわれていることを想像しまして。でも、オケだけ聴くと超真面目ですからね。オケがしっかりしているからこういう歌詞が書けたんだと思うんです。オケが遊んでいたり、ルーズだったりするとそのまんまのだらしない曲になるじゃないですか。バックがしっかりしてるから成り立ったんだろうなって、最近思います。
金井さんの書く歌詞はすごくユニークなのですが、歌詞を書くのは大変ですか?
楽しい作業でありつつも苦しい作業でもありますね。僕はギターも上手くないし、歌も上手いわけではないですけど、BIGMAMAの音楽を面白いものにする自信はあったんですよ。曲を最大限に活かす歌詞を書くことに自信はあったんです。それは他のメンバーが演奏のテクニックやスキルについてすごくストイックに考えているから、僕は安心して作詞の作業ができるということもありますけどね。だから、今作も面白いものになったとすごく満足してます。すでに自分でこのアルバムを“名盤なんですよ!”って言ってますから。
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『Dowsing For The Future』
- 『Dowsing For The Future』
- RX-024
- 2008.12.03
- 2310円
ビッグママ:2002年結成。メンバーチェンジを経て07年、現体制となる。数々のフェスに出演し、自身のツアーでは軒並みソールドアウトが続出。全作詞を手掛ける金井のリアルな言葉と、その独特でユーモラスな世界観で多くのファンから絶大な支持を得ている。そして、現メンバーとなって10周年となった17年9月にキャリア初となるベストアルバム『BESTMAMA』を発売し、10月に開催した初の日本武道館公演はソールドアウトに。さらに翌18年3月にはシングル「Strawberry Feels」でメジャーデビューを果たした。BIGMAMA オフィシャルHP