【PENGIN】
取材:土屋圭介
伝えるということを追求したメロディー
を作っていきたい
PENGINの結成からこれまでの流れを聞かせてください。
XICO(キシコ)
オレと346(サンシロウ)は沖縄の高校の同級生で、RHYMESTERさんを聴いて衝撃を受けて、ふたりで学園祭に出たのが結成のきっかけでした。それからライヴハウスに出るようになって、HYやORANGE RANGEと知り合って対バンもしてましたね。
DJ カットー
僕も最初はふたりの対バン仲間だったんです。当時ドラムをやってたけど、そのバンドが解散したので、興味のあったDJをやり始めて。それで2002年にPENGINに入ったんです。
06年に、東京で勝負しようと上京したんですよね。
XICO
鞄だけ持って出てきました(笑)。とりあえずドンキホーテでラジカセ買って、ストリートライヴをやり始めたんです。
346
それをたまたま観てた人がライヴに誘ってくれて。そこから、東京のライヴハウスでも歌えるようになりました。
では、PENGINの曲作りの方法は?
XICO
ラップはちゃんとメッセージを伝えていきたい。歌のメロディーも大事にしてますね、メロディーを出した方が言葉が伝わるし。そこは東京でレベルアップしました。トラックは3人の意見を出し合って作るんですけど、常に歌詞の絵が出てくるような音作りを心掛けてます。
では、今作についてですが、やさしいメロディーのミッドチューンで、歌詞はストレートなラブソングですね。
XICO
好きな人を想ってのプロポーズでも、決まった言葉じゃなく俺らしくできればなって思いから作りました。自分もいつかずっと一緒にいてくれる誰かにこの気持ちでプロポーズができたらなって、ストレートに書きましたね。
346
今までの恋愛を思い出して、自分の未来に対して書いたところもありますね。好きって普段なかなか言えないけど、歌にすることで自分の感情が伝わればいいなって。
DJ カットー
音はピアノとビートだけのシンプルなオケから発展して、きらびやかでやさしい感じにしました。
好きな気持ちを正直にさらけ出せるって、すごい勇気でもありますよね。
XICO
だからこそ、この曲を聴いてくれる人にもストレートな気持ちで聴いてほしいし、大切な人と聴いてくれたらうれしいですね。
DJ カットー
自分の好きな人に重ね合わせるような…ね。最近だとメールで告白するのが当たり前の時代だけど、改めて“好き”って言葉で言う大事さが伝わればいいな。
346
好きな人へのプレゼントにも最適な作品です(笑)。心からのギフトとして、告白のアイテムに!
これから、いろいろやりたいことがあるのでは?
XICO
インディーズの時から、“PENGINは飛べない鳥だけど、音楽という空を飛んでみんなの心に入っていきたい”ってテーマでやってきてるんで、メジャーって広い場所でも自分たちの曲が飛び交うようにしたいし、そうやって輪が広がっていくのもうれしい。これからも人の心にずっと残る曲を作り続けたいですね。
DJ カットー
メロディーは、より伝えるってとこを追求しつつ、徐々に深みを出したいです。PENGINって芯を持って、貪欲にいろんなものを吸収していきたい。
346
音は時代感を意識しつつ、僕らなりに昇華したものを出していきたいですね。歌詞は今回のように日常の素直な気持ちをカッコ付けずに書けたらなと。3人と周りのスタッフが協力して、これからずっと楽しんでいけるグループにしたいです。
アーティスト