【nano.RIPE】『5th anniversary pr
ogram vol.1「4回転じゃ足りなくて
5回転目に入る夜」』2015年1月3日 a
t Zepp DiverCity Tokyo

撮影:キセキミチコ/取材:榑林史章

深い紅のベルベット風の幕がゆっくりと左右に開くと、赤いスカート姿のきみコ(Vo&Gu)が姿を見せる。メンバーも赤をあしらったお揃いのスタイルで、お正月らしさと5周年の祝いを合わせたフォーマルな雰囲気だ。しかし、いざ演奏が始まると、そんなメモリアルムードは一掃されてしまった。キラキラとしたギターが印象的な「なないろびより」では手拍子に沸き、独特のビート感で各楽器のテクニックが光る「マリンスノー」ではベース、ドラムのソロに歓声が上がる。スカートをひるがえしながら、力強くギターをかき鳴らし、マイクを掴んで声を張り上げていたが、中盤のアコースティックコーナーではタンバリンを小気味良く刻んで歌ったきみコ。通常アッパーで聴かせる「面影ワープ」や「影踏み」といったお馴染みのナンバーが、ふわっとした温かいムードをまとって新たな魅力を発揮していた。

 また、Zepp Diver Cityはnano.RIPEにとってワンマンでは最大規模となる会場だ。普段は緊張もなくどっしり構えているきみコも“楽屋でワタワタ”したそうで、最初は少し緊張した雰囲気だった。しかし、花道のセンターで奏でたアコースティックコーナーということで観客を間近に感じて安心したのか、いつもの笑顔を取り戻していた。この日、nano.RIPEはデビュー5周年の記念イヤーに突入したというこで、少し振り返りながら、きみコが“目の前にいるみんな、4年前から出会ったみんな、ひとりひとりがボクらの細胞になっている。離れてもひとつだ”と言葉を残す。最後に4月にリリースするアルバムから、新曲「有色透明」をいち早く披露され、きみコが歌詞を教えながら、みんなで一緒に歌った様子が印象的だった。またひとつ大切な思い出が、みんなの細胞に刻まれた。

セットリスト

  1. ナンバーゼロ
  2. 透明な世界
  3. 絶対値
  4. なないろびより
  5. スターチャート
  6. マリンスノー
  7. ツマビクヒトリ
  8. ゆきのせい
  9. 月花
  10. 夢の果て
  11. 細胞キオク
  12. 面影ワープ
  13. 影踏み
  14. もしもの話
  15. リアルワールド
  16. 絵空事
  17. 世界点
  18. ハナノイロ
  19. フラッシュキーパー
  20. タキオン
  21. サクゴエ
  22. ノクチルカ
  23. パトリシア
  24. <ENCORE>
  25. 面影ワープ
  26. ハロー
  27. 有色透明
nano.RIPE プロフィール

ナノライプ:前身バンドを経て2004年にnano.RIPEとなり、地元である千葉・東京を中心に本格的な活動を開始。08年、インディーズレーベルよりミニアルバム『空飛ぶクツ』を発売。草野マサムネ(スピッツ)など多くのアーティストから推薦コメントが寄せられ、話題となる。10年、Lantisよりメジャーデビュー。その後、メンバーチェンジを経て、現在はきみコとササキジュンのふたりで活動を続けている。nano.RIPE オフィシャルHP

OKMusic編集部

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