【ROTTENGRAFFTY】『15th Anniversa
ry TOUR ONEMAN SERIES 「ROTTENGRA
FFTY」』2014年11月21日 at Zepp To
kyo

撮影:HayachiN/取材:荒金良介

 ROTTENGRAFFTYは有言実行のバンドである。今年結成15周年を迎え、3月には閉館を間近に控えたSHIBUYA-AXを即完。そこで聞いたMCは未だに忘れられない。“ギリギリ間に合った!”とN∀OKI(Vo)が歓喜の雄叫びをあげ、続いて“Zepp Tokyoでやるから!”とNOBUYA(Vo)が宣戦布告し、胸の奥底から熱いものが込み上げてきた。

 そして、ついにこの日がやってきた。東名阪で行なわれた『15th Anniversary TOUR 「ROTTENGRAFFTY」』ワンマンシリーズ最終日の東京公演。もちろん完全ソールドアウトである。紆余曲折の荒波を乗り越え、個人的にも前述の3月以降ずっと頭の片隅にあったライヴだ。会場は開演前から異様な熱気に満ち、「世界の終わり」で幕を開けると、バンドと観客が相思相愛でぶつかり合うスパークぶりに感動した。しかし、バンドはまだまだこんなものじゃ足りないと言わんばかりに焚き付ける。なぜなら、彼らにはこの15年間、溜めに溜めた感情がある。それを全部吐き出すために、このステージに立っているのだ。ラウドにダンサブルにパンキッシュに繰り出される曲調は華やかなれど、一音一音にこもった魂や念の重さに圧倒される。楽曲を通して彼らの強靭な人間力がダイレクトに伝わり、ショーが佳境に近付くにつれ、観客も一緒に15年の歩みを辿るような錯覚に陥ったのではないか。

 この日はメンバーひとりひとりが丁寧に感謝の言葉を述べ、特に思いの丈を手紙に綴ったHIROSHI(Dr)の所作には涙腺が緩んだ。“今まで支えてもらったけど、今度は俺が支えていく”と読み上げ、約2時間半に及ぶライヴは感動のフィナーレを迎えた。

セットリスト

  1. 世界の終わり
  2. 独奏グラフィズム
  3. 銀色スターリー
  4. 暴イズDE∀D
  5. ill-usion
  6. I & I
  7. This World
  8. 鬼ごっこ
  9. ケミカル犬
  10. D.A.N.C.E.
  11. STAY REAL
  12. Synchronicitizm
  13. 響く都
  14. かくれんぼ
  15. 零戦SOUNDSYSTEM
  16. 夕映え雨アガレ
  17. Error...
  18. Walk
  19. Familiarize
  20. 金色グラフティー
  21. <ENCORE1>
  22. マンダーラ
  23. Bubble Bobble Bowl
  24. 切り札
  25. <ENCORE2>
  26. TIME IS OVER
  27. 毒学PO.P 革新犯
ロットングラフティー プロフィール

NOBUYA(vo)、NAOKI(vo&harp)、KAZUOMI(g&programming)、侑威地(b)、HIROSHI(dr)によるミクスチャー・バンド。
99年9月、NOBUYAを中心に結成され、01年2月に1stミニ・アルバム『RADICAL PEACE×RADICAL GENOCIDE』を発表。初のCDリリースにもかかわらず、地元・関西を中心に好セールスを記録する。03年にはDragon AshのIKUZONEをプロデューサーに迎え、3rdミニ・アルバム『SYNCHRONICITIZM』を発表し、坂本龍一の代表曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」を大胆にアレンジした「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」が大きな話題を呼んだ。
プログラミング・サウンドを導入し、パンクやロックといったスタイルにとらわれない楽曲が人気を博している。オフィシャルHP
公式サイト(アーティスト)

ROTTENGRAFFTY プロフィール

ロットングラフティー:1999年、響く都・京都にて結成。結成15周年となる14年は東名阪ワンマンを含めた『15th Anniversary Tour tour"ROTTENGRAFFTY"』を開催し、Zepp Tokyoなど各地でソールドアウト。18年には全国47都道府県行脚を行い、ファイナル公演はキャリア初となる日本武道館にて単独公演を開催した。また、結成当初から実施している主催イベント『ポルノ超特急』は16年以降は京都パルスプラザにて2日間開催するなど(合計3万人以上を動員)、冬・京都の一大イベントとして不動地位を確立させている。ROTTENGRAFFTY オフィシャルHP

OKMusic編集部

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