【赤い公園】『赤い公園 マンマンツ
アー 2014~お風呂にする?ご飯にす
る?それとも、リトミックにする?~
』2014年11月23日 at EX THEATER RO
PPONGI

撮影:福本和洋/取材:田山雄士

 亀田誠治、蔦谷好位置、蓮沼執太、嶋津央をプロデューサーに迎えたアルバム『猛烈リトミック』で自らのポテンシャルを大きく花咲かせ、女の子の恋愛模様、繊細な心象風景をポップからダークサイドまで豊かに表現した赤い公園。同作を引っ提げたツアーファイナルは、その変革が堪能できる絶好の場だった。「木」のアルペジオが鳴り響く中、いつもの白い衣装を纏った4人が登場し、歌川菜穂(Dr)のキック、藤本ひかり(Ba)の太く歪んだ低音でライヴの幕が開く。佐藤千明(Vo)の伸びやかな歌声が観客のハートを掴むと、間髪入れず「絶対的な関係」で挑発! 「のぞき穴」では津野米咲(Gu)がクラップを煽り、間奏のソロ回しも鋭く決まる。赤い照明の下、フィジカルなエナジーで突っ走るさまに会場は沸き、辺りにはサイリウムが数多く輝いている。

人気曲をご挨拶的に聴かせた後は「108」「誰かが言ってた」といった作曲&アレンジセンスが光るポップス、ラブソングで魅了しつつ、狂気があふれ出るような美しい「ドライフラワー」などドロッとディープなナンバーも快い集中力で披露。抜群の存在感を誇る佐藤の歌、それを盛り立てる3人の演奏は悠然としていて、以前よりも頼もしい。

 “パンパンのハコでやるのが夢だったんです”と佐藤が語れば、レコ大の優秀アルバム受賞について“日本と(ファンの)好みがようやく合ったね”と津野も笑う。後半は津野のフィードバックノイズが豪快に轟き、猛烈ハッピーな「楽しい」で締め。バンドの成長が感じられ、まだまだいけると期待もできる一夜だった。

セットリスト

  1. 絶対的な関係
  2. のぞき穴
  3. カウンター
  4. 108
  5. 誰かが言ってた
  6. 牢屋
  7. ドライフラワー
  8. TOKYO HARBOR
  9. いちご
  10. ひつじ屋さん
  11. サイダー
  12. ランドリー
  13. お留守番
  14. 風が知ってる
  15. NOW ON AIR
  16. ふやける
  17. <ENCORE>
  18. 今更
  19. 楽しい
赤い公園 プロフィール

アカイコウエン:2010年1月結成。高校の軽音楽部の先輩後輩として出会い、佐藤、藤本、歌川の3名によるコピーバンドにサポートギターとして津野が加入。そのまま現在に至る。12年2月にミニアルバム「透明なのか黒なのか」をEMIミュージック・ジャパンより発売。翌13年8月に1stフルアルバム『公園デビュー』を発表。ガールズバンドらしからぬ圧倒的な演奏力と存在感から、ブレイクが期待されるバンドとして高い評価を受けている。赤い公園 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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