【ムック】ムック 新木場STUDIO COA
ST 2007年2月25日

text:黒田奈保子

アルバム『極彩』を携えた全国ツアーのファイナル2daysの最終日となったこの日。結成10周年を迎え、バンドの核となるものを誇示するような圧倒的な迫力のあるライヴだった。 2日連続のライヴの疲れからか、ヴォーカル・逹瑯の声が本調子ではないようには感じたものの、バックを支える楽器隊がそれをカヴァーするように強みのある音を聴かせてくれた。アルバムタイトルでもある「極彩」からスタートした本編。体の奥底からひり出したような歌声で観客を惹きつける、逹瑯の歌声、ベースのYUKKEが寡黙に叩き付ける、激しく強調されたベースの音が強烈なインパクトを与え、金切り声で歓声を上げる観客を一気に惹き付けた。彼らが得意とするメタルの要素が入った「嘆きの鐘」では、パワー系ながら小技を効かせたSATOちのドラムが重みのあるメタルの音さえもするりと耳に入る。そして全ての楽曲において力強いリズム隊をさらに強化しつつ、今にも散ってしまいそうなほど切なくも儚いメロディーを聴かせるミヤのギターに目が離せなかった。アンコールを含めた全24曲、ライヴは終始最高潮の盛り上がりを見せた。さらに本編の最後には3月21日に発売されるシングル「リブラ」を披露。これからのムックが創り上げる新しい“世界”に期待し、それを感じ取ろうと聴き入るファンの姿が印象的だった。

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OKMusic編集部

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