【宮野真守】
ファンのみなさんや仲間からもらった
“愛”への感謝

“THE LOVE”をタイトルに掲げるニューアルバム。アーティストデビュー10周年を来年に控えたシンガーとして熟した今だからこそ、十二分なスキルと周囲への感謝に裏打ちされた多彩な楽曲が並んでいる。その温かで幸せな愛の波動を存分に味わってほしい。

いつもライヴで“愛”を感じる。
幸せな時間ってここにあるんだなと

今回のジャケットは屋久島での撮影ということですが、“神秘の島”や“生命の島”と呼ばれる場所と“THE LOVE”というタイトルには、やはりつながるものがあったのでしょうか?

そうですね。こういうタイトルのアルバムですが、決してラブソング集ではないんですよ。しっかり“愛”というものをテーマに、エンターテインメントできれば…と考えて向かっていった時、それをビジュアルでどう表現するかというところで悩んだんです。そこでスタッフと相談したところ、屋久島という案が出て。僕が伝えたかったものや自分が感じたものを、命の根源というか、愛の根源に満ちた場所でしか切り取れない表情で表現したら、またこのアルバムが素敵になるんじゃないかということで屋久島を選びました。

実際に行ってみて、何かパワーは感じました?

僕はスピリチュアルなことにすごく興味があるほうではないので、パワースポットを巡ったりとか今までしたことがなかったんですけど、そんな僕でも何か神聖なものというか、命の大きさをすごく感じて、ここに神様がいるんじゃないかと心の底から思えました。実は撮影の日は雨の予報だったのに、晴れて自然の光がきれいに差してくれたりとか、そういうことも含めて島に歓迎してもらえたのかなと、非常に大きな愛を感じました。

ラブソング集ではないとおっしゃいましたが、つまり、恋愛を歌ったアルバムではないということですよね?

はい。友情や家族愛だったり、いろんな愛をテーマにしています。何より今日に至るまでにたくさんの方々と出会い、ファンのみなさんや仲間たちから本当にたくさんの愛をもらってきた…そのみんなの想いや絆がなければ自分の活動はできてないと、すごく感じているんです。その想いをひとつの作品としてみんなに伝えたいというところから、今回は“愛”をテーマにしました。それに僕の音楽活動は本当にいろんなクリエイターの方々とやらせていただいているので、いろんな世界を演じることができるのがひとつの強みなんですよね。なので、こちらから提示してほしい世界観はお伝えしつつ、それぞれの方が持つ愛のかたちによって激しい曲もあれば温かい曲もあり、今回もバラエティーに富んだラインナップになったと思います。

そんな中で宮野さんご自身が作詞された1曲目「EVER LOVE」は、今おっしゃったようなアルバムコンセプトが体現されている曲だなと。

そうなんです。初めからJin(Nakamura)さんに“1曲目に相応しいような、これから始まる感のあるポップで幸せな明るい曲で、このアルバムのコンセプトを表現できるものを一緒に作っていきたい”とお願いしました。今日までいろいろ活動してきた中で、ライヴで愛あふれる空間をみなさんと一緒に過ごすと、“あぁ、こうやって愛は作られていくんだ。幸せな時間ってここにあるんだ”って感じるんですよ。ですから、みなさんへの感謝の想いを伝えつつ、自分の人生を歩いていく僕自身やみんなの姿を応援できるような曲にしたかったんです。

その「EVER LOVE」から2曲目の「SHOUT!」でガン!と上がる展開も爽快で。そんな「SHOUT!」をはじめ、シングル4曲が上手く織り込まれていますよね。

このアルバムに入ることで、愛の曲だったんだ…という輝きをシングルたちが見せたことには、また驚かされました。考えてみれば、愛って必ず相手がいるものなんですよね。例えば自分をブチ破ろうとか、声を高らかに自分の想いを叫ぼうと歌っている「SHOUT!」にも、その想いの向かう相手がいる。「HOW CLOSE YOU ARE」で描かれているのも普遍的な愛で、遠く離れていてる大切な人への想いだったり。このアルバムに入ることによって、やっぱり愛の曲だったんだと改めて気付かされました。「テンペスト」や「The Birth」も含めて4曲とも主題歌となる作品の中で書かせていただいている歌詞なので、やっぱり相手がいるんですよね。そうするとその人への想いが色濃く出て、作品から離れたところでも愛の歌として響くんです。

そこに新曲が8曲加わっているわけですが、どのように選曲していったのでしょうか?

いろんな愛を表現するということで、絶対に入れたかったのが無償の愛だったんです。そこで由潮さんにお願いして、やさしい子守歌のようなバラード「愛溢れる」を作っていただきました。そしたら、ちょうどその時、由潮さんのお腹に赤ちゃんがいて、そんな時にしか感じられないであろう素直な想いを全て込めてくださったんです! こんなやさしい歌詞はたぶんお母さんにしか書けないだろうし、僕も光が差し込むような中性的に響く音域で語るように歌いました。この曲を制作していたのが、ちょうどミュージカル『王家の紋章』の稽古中で、歌での表現の可能性をすごく感じていた時だったんです。また、新たな表現にチャレンジできたんじゃないかと思います。

OKMusic編集部

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