OLDCODEX Painter YORKE. 『WHY I P
AINT
~なぜボクがえをかくのか~』
- 第56回 若者のすべて / フジファブ
リック -
何年たっても思い出してしまう様な情景。
何年たっても忘れもしないだろうなって瞬間。
あとから振り返る事はいくらでも出来るのに、この先の事は何があるのか全くわからない。
何年たっても忘れもしないだろうなって瞬間。
あとから振り返る事はいくらでも出来るのに、この先の事は何があるのか全くわからない。
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO。
オレは30分後に控えた前室に移動して、ライヴ前に色々な事をぼんやり考えてた。
それはちょっとした瞬間。
他のメンバーやマネージャー、スタッフたちはサウンドチェックに向かったり、
それぞれがこの後何かが起こる50分の為の時間を過ごす。
楽屋の中でほんのひととき、ひとりきりになった瞬間。
北海道のテレビ局の人たちが話しかけてくれて、
1日雨が降り続いたEZOの地で、花火が上がるのかな?って話を少し前にしていた。
彼がまたやってきて、
「20:55から花火上がるって!」
オレたちの出番の5分前だった。
それで「バーン。」と繰り返す花火を3回見た。
裏側から曇り空を照らす。
今年、意識して見る初めての花火。
5分後のオレを鼓舞するかのような力強さと儚さ。
花火を見上げてるある裏方スタッフの横顔を見た。
それぞれのドラマや日常を空から照らし、誰もがその瞬間、主役になって思いを馳せる。
オレは30分後に控えた前室に移動して、ライヴ前に色々な事をぼんやり考えてた。
それはちょっとした瞬間。
他のメンバーやマネージャー、スタッフたちはサウンドチェックに向かったり、
それぞれがこの後何かが起こる50分の為の時間を過ごす。
楽屋の中でほんのひととき、ひとりきりになった瞬間。
北海道のテレビ局の人たちが話しかけてくれて、
1日雨が降り続いたEZOの地で、花火が上がるのかな?って話を少し前にしていた。
彼がまたやってきて、
「20:55から花火上がるって!」
オレたちの出番の5分前だった。
それで「バーン。」と繰り返す花火を3回見た。
裏側から曇り空を照らす。
今年、意識して見る初めての花火。
5分後のオレを鼓舞するかのような力強さと儚さ。
花火を見上げてるある裏方スタッフの横顔を見た。
それぞれのドラマや日常を空から照らし、誰もがその瞬間、主役になって思いを馳せる。
花火は一瞬の夢を空に描く。一瞬。
でもその一瞬が忘れられないのは不思議だよ。
この雨が続いた今夜。
オレはセットリストの最後に太陽みたいな鮮やかな絵を描こうとぼんやり考えてた。
ステージの上はいつもよりも湿度が高くて、ペンキの乾きがライヴの時のオレのスピードについてこれない。
そんな感じだった。
それでも一瞬一瞬キャンバスに祈る様にオレは色を重ねた、これまで何度も何度も繰り返しているのに、なんで今夜はこんなにも違うんだろう。
“最後の最後の花火が終わったら僕らは変わるかな”
何が変わるというの? この同じ空の下で。
ただ風船が飛んでく前に太陽が必要なんだ。
でもその一瞬が忘れられないのは不思議だよ。
この雨が続いた今夜。
オレはセットリストの最後に太陽みたいな鮮やかな絵を描こうとぼんやり考えてた。
ステージの上はいつもよりも湿度が高くて、ペンキの乾きがライヴの時のオレのスピードについてこれない。
そんな感じだった。
それでも一瞬一瞬キャンバスに祈る様にオレは色を重ねた、これまで何度も何度も繰り返しているのに、なんで今夜はこんなにも違うんだろう。
“最後の最後の花火が終わったら僕らは変わるかな”
何が変わるというの? この同じ空の下で。
ただ風船が飛んでく前に太陽が必要なんだ。
YORKE. / August, 2017