臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20
Vol.2 コブクロ
インディーズ時代から
大阪では既に人気を確立
その後は「Yell」を超えるヒットはないものの、関西を中心に人気を維持してアルバムはTOP10入りをキープしていたが、2004年の「永遠(とわ)にともに」がNHK『みんなのうた』に起用され、しばらくして結婚式ソングとしてロングヒットをすることで、あらためてその楽曲の普遍性が注目されるようになり、以降TOP10入りをキープ。
さらに、2005年からは大手芸能事務所の研音との業務提携を行なったこともあり、所属タレントがメインで出演するドラマの主題歌をコブクロが担当したことも、彼らのヒット継続に大きく貢献した事だろう。実際、彼らの代表作と言われ、2007年に日本レコード大賞を受賞した「蕾」を含み、2005年の「ここにしか咲かない花」から2008年の「時の足音」までのシングル6作がすべてドラマタイアップに起用された。
特に、05年の初冬に発売された「桜」は、彼ら初のオリジナル曲としてインディーズ時代から人気で、その冬を耐えて花を咲かせるという作風や彼らの徐々にブレイクしていくという軌跡が見事にシンクロして翌年春までロングヒット、これが2006年発売の初のベスト盤『ALL SINGLES BEST』が300万枚を超える大ヒットにもつながった(ちなみに「蕾」は、この後のシングルであり、本作には収録されていない)。
2011年には、黒田、小渕ともに体調の不良から半年間の休業はあったものの、2017年発売の28作目となる最新シングル「心」まで19作連続でオリコンTOP10入りを果たしている。大半の非アイドル系のアーティストが、ファンの複数購入を狙った多種類の販売戦略によりTOP10入りを逃していく中で大健闘と言えるだろう。
そんなコブクロの代表曲をあらためて探ってみたい。…多くの方がイメージするように、やはりバラードが中心だろうか(微笑)。