ジン ひぃたん『世界観の情景』

ジン ひぃたん『世界観の情景』

ジン ひぃたん『世界観の情景』
- 第11回 『ネオンと世界観の樹』 -

唄では表現し切れない、濡れ出る世界観を絵に納める。この連載では、自分の内面を改めて見直すという意味も込めて、見てくれる皆様に敢えて絵の解説をしてみようと思う。

真夜中に
ギラギラとネオンが光る


まるで深海に生きるアンコウのように
危険な光で獲物を誘っているのだ


看板に喰われる
怪しい笑顔に怯える


私は
身を守る武器も無く
まるで裸同然の心で
世界観の苗木を抱えたまま、
道の真ん中に呆然と佇んでいる


この苗木だけは
決して離してはいけない


この街の放つ瘴気に
染まってしまってはいけない


この、か細い苗木が
私の理性であり
守り神でもある


この世界だけは
なんとしてでも
死守しなければならない


銀歯をネオンに反射させながら
男が話しかけてくる


「道に迷ったの?」


私は頷き、ここへ行きたいのだ、と
地図を見せて伝える


すると男はまた銀歯を光らせながら
にこやか且つ丁寧に道を教えてくれた


私は嬉しくなって
一生懸命お礼を言いながら
行かなければならない場所へ小走りで向かった


だけれど
向かう途中で
安心してはいけないことを、思い出した。


この街の優しさは
裏があるかもしれない
無いかもしれない
わからない


みんな、なんでもないことのように
ネオンの世界で生きている
それが、当たり前の事だ、と
笑って生きている


この街にも友情があり、愛があり、
生活がある


解ってる


みんな必死に生きている


だけれど
けれど
世界観の苗木は
この街では育たないのだ。
ジン プロフィール

ジン:ひぃたん(Vo)、ハルカ(Gt)、MOTOKI(Ba)、哲之(Dr)による、女性ヴォーカリストを擁する4人組ロックバンド。2003年夏、東京・府中にて同じ高校に通う、別々のバンドで活動していた4人が“この4人なら最強!”と意気投合して結成。オリジナル楽曲を制作し、ライヴ活動をスタート。2005年には全国50カ所を超えるツアーを敢行。ひぃたんの歌や歌詞が醸し出す独特の世界観、演奏やサウンド、アレンジの圧倒的オリジナリティー、唯一無二なバンドの存在感が注目を集め、2006年5月24日にミニアルバム『言錆の樹』でメジャーデビュー。テレビ朝日系『ミュージックステーション』でのパフォーマンスが鮮烈なインパクトを与え、8月リリースの1stシングル「雷音」でその名を全国に轟かせる。2010年4月、Defrock Recordsへ電撃移籍を果たし、7月に2ndミニアルバム『エンジン』をリリース。夏フェスにも多数出演し、ライヴバンドとしてのポテンシャルの高さをしらしめ、全国37本のツアーを大成功させた。2011年、関西を中心に展開している現役予備校『研伸館』のCMソングに起用された未発表曲「夢幻の光」、オリジナルプリントTシャツの販売・制作・通販の『プラスワン』のCMソングに起用された未発表曲「ブルースケール」がともに関西を中心に話題を集める。オフィシャルHP

OKMusic編集部

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