『みねこ美根の“映画の指輪のつくり方”』

『みねこ美根の“映画の指輪のつくり方”』

『みねこ美根の
“映画の指輪のつくり方”』
- 第三回 -
「チャーリーとチョコレート工場」の
指輪

2017年から本格的に活動を開始したシンガーソングライター〈みねこ美根〉が大好きな映画の世界から作り出す紙粘土細工と指輪の制作過程をお見せします。ミニチュア好きな方、アクセサリーづくりに興味のある方は是非見ていってください。指輪はライブ会場にて展示しております。

動画監督・撮影・編集・演奏:みねこ美根

「チョコレートはビターが好きですので」(「チャーリーとチョコレート工場」の指輪)

 私はチョコレートが好き。中学生の時、定期テストに命を懸けていた私は、集中力の高まりを期待して、カカオ濃度の高い、土のようなチョコを食べまくりながら勉強していた。太ったが、当時の並々ならぬ集中力はチョコレートのおかげだ。

「工場の中にあるお菓子の庭」

 バレンタインデーやホワイトデーに良い思い出はない。小学生の時、同級生にチョコをこっそり渡したが、あっさりいじめっ子に見つかって、数週間からかわれた。高校生の時、友チョコの交換会の最中おなかを壊した(チョコは関係ない。数日前からお腹が変だった。)。バレンタインチョコのつもりで渡したチョコを時期がずれ過ぎていてわかってもらえなかったこともある。でもチョコレートをはじめ、お菓子は小さいころから大好きだ。そんな自分が小学生の時に夢中になった映画が、2005年公開のティム・バートン監督作品「チャーリーとチョコレート工場」である。

 夢中になったのは、美味しそうなお菓子だけでなく、いけ好かない子どもたちを懲らしめるストーリーだ。ウィリー・ウォンカのやり口に憧れた私は、クラスのいじめっ子や悪口を言う輩に配るためのゴールデン・チケットを一人量産した。ウィリー・ウォンカになりたかった。しかし、内気でしがない小学生だった私は、チケットをつくる能はあっても、懲らしめる方法は考えつかず、金色の色鉛筆が減っただけに終わった。
 この映画は、全体が魅力的で、お菓子の詰め合わせのようだ。想像を掻き立てるお菓子の色合いや質感、工場と街の色合い・温もり感の対比。冒頭から「これはなんだ!」と見入ってしまうし、何よりダニー・エルフマンの音楽が最高だ。変声機による子どものような声、なんと不気味なのだろう。それぞれ子供に向けて歌われる曲も非常に面白く癖になってしまう。ウンパルンパの歌うシーンは、ミュージカルのそれとはまた違った異色の演出に思える。滑稽だが、グロテスクさを増幅させ、映画の重要な場面であることは間違いないし、間延びすることもない。

 また、今回これを書くにあたって本作を見直した際に、時間が有効に配分されていると感じた。チケットを見つけるまで30分、ウィリー・ウォンカの顔がはっきりと映されるまで40分とかけている。ここまで「引っ張っている」ように感じさせず、期待感を持続させるのはすごい!

 そしてウィリー・ウォンカの白い顔。ジョニー・デップの表情に加えて、照明によってさまざまにニュアンスが変化する。ピエロや能面のようだ。ウィリー・ウォンカの不気味さ、人間離れした存在感はこれに由来するのではないかと考える。

さて、ウィリー・ウォンカは歯医者の息子だが、来る「良い歯の日」4月18日は、渋谷eggmanにてライブがある。ぜひ来てほしい。お客さんを集めることは、チョコレートのように甘くはない…。お待ちしております。
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音楽…ダニー・エルフマン作曲 メドレー(編曲・演奏 みねこ美根
みねこ美根 プロフィール

ミネコミネ:東京出身のSSW。6歳の時にはピアノで初めて作曲、11歳からはギターでの作曲も開始し、現在はピアノとギターを用いてライブ活動中。配信中のアルバム「心火を従えて愈々」が楽曲のクオリティの高さ、世界観が注目を集め始め、これからの飛躍が期待される。みねこ美根 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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