『家族会館』のビビンパに添えられる豪華なつきだし。野菜がたっぷり摂れる

『家族会館』のビビンパに添えられる豪華なつきだし。野菜がたっぷり摂れる

『孤独のグルメ』見て行きたくなった
人必読!韓国・全州(チョンジュ)食
べ歩き入門

先日放送された『孤独のグルメ』韓国出張編で、五郎さんが最初の食事をとった街が全州(チョンジュ)市。今回は、五郎さんの食レポを見て全州に行きたくてたまらなくなった人のために、全州で食べるべきものを5つお教えしよう。

先日放送された『孤独のグルメ』韓国出張編で、五郎さんが最初の食事をとった街が全州(チョンジュ)市。韓国の南西部に位置する全羅道の北側の中心都市だ。
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今回は、五郎さんの食レポを見て全州に行きたくてたまらなくなった人のために、全州で食べるべきものを5つお教えしよう。
全羅道は雄大な穀倉地帯と西側の海が産する豊かな食材を使った料理が発達したところで、全州はビビンパの故郷としても知られている。
有名店や人気店を選んでいるので、日本語で店名検索すれば多くの情報が得られるはず。全州デビューの人たちでも安心だ。
ビビンパ(混ぜごはん)全州の店で五郎さんが頼んだのは、カジョンシクペクパン(漢字では家庭式白飯)というもので、ビビンパではない。
ごはんと汁物にキムチやナムルなどのおかずが数品付く、日本でいう日替わり定食のことだ。店の女性が現地流の食べ方を五郎さんに伝授したため、たまたまビビンパになったに過ぎない。
韓国では、たとえば家でおなかが空いたが、調理する時間も食材もないとき、冷蔵庫の中の常備菜(ナムルやキムチなど)をごはんにのせ、コチュジャンやゴマ油をかけて、かき混ぜて食べたりする。
これも立派なビビンパなのだが、全州にはこれとは別の正統派ビビンパがある。20種もの材料をひとつひとつ調理してごはんの上に美しく盛り付けたものだ。
安いとは言えないので、地元の人は積極的に食べないのだが、旅行者は全羅道の食材の豊かさや色彩の美しさを実感するために一度は試すとよいだろう。
マッコリ酒場のつまみマッコリという伝統酒は十年ほど前に爆発的なブームが起き、完全復活したため、全国どこでも飲めるようになったが、そのマッコリで町おこしに成功したのが全州だ。
全州市内には西新洞(ソシンドン)や三川洞(サムチョンドン)など、マッコリ酒場が集まっているエリアが何カ所かある。
いずれの店もマッコリが3本分注がれたやかん(25000~35000ウォン)を頼むと、テーブルを埋め尽くすほどのつまみが出てくる。
その種類とボリュームは大衆的な韓定食(フルコース)と言ってもいいくらいだ。
マッコリ酒場は全州を代表する大衆酒場なので、地元の人はそこに外国人が来てくれることを素直に喜ぶ人が多い。
「アニョハセヨ! イルボネソワッソヨ(こんにちは! 日本から来ました)」のひと言で、いつのまにか隣のテーブルの人たちと乾杯をしているなんてことも珍しくない。
全州版“角打ち”(格安ビールと名物つまみ)日本には酒屋さんの店先で乾きものや缶詰などをつまみに一杯飲ませる角打ちがあるが、韓国にも似たような飲酒文化がある。
日本は立ち飲み、韓国は座り飲みという違いはあるが、シュポとかクモンカゲと呼ばれる食料雑貨店で、菓子や雑貨の棚の脇で気楽に飲むという点はよく似ている。
全州の場合は、商品の売場が2、飲酒スペースが8くらいになっているところが多く、そういう業態をカゲメクジュという。カゲは店、メクジュはビールのことだ。
略称“カメク”。ふつうは3000~4000ウォンはする瓶ビールがカメクでは2500ウォンと割安だ。
カメクではつまみも独自な発達を遂げている。その代表がファンテクイ。冷凍・解凍を繰り返して熟成させた干しダラをよく叩いて炙ったものだ。
その身は手で折ると粉を吹くほどで、辛いタレを付けて食べると口中の水分が一気に奪われる。そこにビールを注ぎ込むのが最高なのだ。
週末には外部からの観光客も目立つが、基本的には地元の会社員や若者たちが飲み、笑い、語る場所。韓国大衆酒場の熱気を目の当たりにできる貴重な空間だ。
『孤独のグルメ』に映っていた市場でよく見るあの食材
コンナムルクッパ(豆モヤシの汁かけごはん)『孤独なグルメ』の冒頭にも映っていた全州の南部市場でもよく見かける豆モヤシは全羅北道の名物で、アルコールを分解するアミノ酸の一種であるアスパラギン酸を多く含むため、二日酔いの妙薬として知られている。
全州市内には、朝から行列ができるコンナムルクッパの専門店がいくつもある。
『ヒョンデオク』『ウェンイチプ』『サムベクチプ』などが人気店だ。『ヒョンデオク』はかつて全州の南部市場で毒舌ハルモニが切り盛りするカウンターだけの小さな店に過ぎなかったが、今では代替わりして全国でチェーン展開され、ソウルでも食べることができる。
豆モヤシのスープなんてあっさりし過ぎて物足りないんじゃ? と思われるかもしれないが、イリコや牛肉でダシをとっているので、しっかりした旨味がある。
あっさりしたスープとシャキシャキの豆モヤシは、少し固めに炊いたごはんと相性抜群だ。
名もない大衆食堂の定食お昼どき、市場やバスターミナルなど人が集まるところで、小さな食堂を見つけ、そこが賑わっていたら迷わず入ってみよう。
写真は南部市場の近くでたまたま入った定食屋さん。白飯と大根のスープにおかずが7皿付いて5000ウォンだった。肉料理こそないものの、イワシの煮物と味付け卵が2つも付いている。野菜や海苔もたっぷり。
全羅道の食の豊かさ、そして、日本で公開中の映画『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』でも描かれていた食のホスピタリティが強く感じられるのは、こんな場所かもしれない。
16 南部市場の近くでたまたま入った大衆食堂の定食。これで5000ウォン。キムチやナムルはおかわりできる
※7月22日(日)大阪で、筆者のトークイベントが行われる予定です。詳細が決まりしだい、本コラムやTwitterでお知らせします。

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ウレぴあ総研

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