【連載】Vol.053「Mike's Boogie St
ation=音楽にいつも感謝!=」

「マタ、アイマショウ!」、1年半前ポール・マッカートニーはこの言葉を最後に日本のステージを去った。そして今年10月には「タダイマ~」と東京ドームでまた会えるのだ!祝:ポール・マッカートニー7度目の来日公演!!
ロック界のレジェンド、ポール・マッカートニーが驚きの再来日。フレッシュン・アップ ジャパン・ツアー2018!この情報が発表された8月8日早朝より僕の周りのロック好きの爺友から20代の友人らが「新聞を見てビックリ!ポールまた来てくれるんだ!!行かなきゃ!!!」。LINE/Eメール/携帯がひっきりなしに入ってきた。そう、元気いっぱいポール・マッカートニーがこの秋ジャパン・ツアーを敢行。

*10月31日(水曜日)東京ドーム
開場=16:30 開演=18:30
*11月1日(木曜日)東京ドーム
開場=16:30 開演=18:30
*11月8日(木曜日)ナゴヤドーム
開場=16:30 開演=18:30
ポールにとっては名古屋は初めて!

今のところこの3公演が発表されたが、日程から追加も期待できそうとワクワク!フレッシュン・アップ・ツアーは9月17日のカナダ/ケベックを皮切に20日モントリオール、28日ウィニペグ、30日エドモントンとカナダ4公演を行い、その後ツアーとは別に10月5日、12日アメリカ/オースティンでのAustin City Limits Music Festivalに出演。その後ツアー再開し日本で現在のところ3公演。年末12月にヨーロッパ6公演。ポーランド(3日クラクフ)、オーストリア2公演(5日 6日ウィーン)、イギリス3公演(12日リヴァプール、14日グラスゴー、16日ロンドン)計15公演となっている。
▲(c)MPL Communications/MJ Kim

また7月にはニュー・アルバム『エジプト・ステーション』(9月7日リリース)プロモーションの一環としてロンドン、リヴァプールでスモール・ギグ。またLIPA卒業式に合わせたロング・インタビューを受けるなど積極的に活動している。
僕は新作リリースにあわせたコンサート・ツアーこそアーティスト本来の姿だと信ずる。”昔の名前で出ています”ではなく、あのレジェンド、大ベテランのポールが若いアーティスト同様にニュー・アルバムをリリースしそれを聴いて欲しい、購入して欲しいという正直な気持ちでツアーをする“真っ当”な音楽活動ぶりに大拍手なのだ。この秋、僕の大好きな紅葉狩りしている時間はなさそう…。“お帰りなさいポール”で東京&名古屋で大いに盛り上がるのだ。

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MBSプレゼンツ
Mike's Garage Vol.5
~トーク・バトル~
「日本のG.マーティン 川原伸司が語る
ポール来日 ヤァ!ヤァ!ヤァ!」

ナビゲーター:Mike Koshitani
ゲスト:川原伸司(レコード・プロデューサー 作曲家)
特別ゲスト:森 俊一郎(元EMI/A&R *ビートルズ&ストーンズ担当)

☆日時:2018年9月25日(火曜) 
Open : 18:00
Start: 19:00
☆テーブルチャージ:一般=¥1200
65歳以上=¥500
75歳以上=無料
学生=¥100(学生証持参)
*65歳以上の方へ
生年月日が判るものをご持参下さい
☆要ワンオーダー
お食事もございます
☆会場:ROCK CAFE LOFT
http://www.loft-prj.co.jp/rockcafe/
新宿区歌舞伎町1-28-5
TEL:03-6233-9606
(西武新宿駅から徒歩1~2分)
早めに電話orインターネット予約シクヨロで~す!
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/rockcafe/96735

☆☆☆☆☆

メンフィス・ソウル・クイーン、カーラ・トーマスと30年ぶりに再会!ストーンズ。カバー楽曲を含め素晴らしいLIVE!!
オーティス・レディング&カーラ・トーマスの「Tramp」(1967年Billboard誌Top Selling R&B Singles2位を記録)は日本のR&Bファンに大きく注目され、僕がよく通った(笑)新宿のディスコティック“the other”でもヘヴィー・ローテーション。当時のFEN(現在のAFN=American Forces Network/米軍放送網)でも毎日のようにプレイされていた。それから20年、僕はカーラのステージを初めて味わった(振り返ると30年前のこと、whao!)。渋谷LIVE INNでの親父さん/ルーファス・トーマスのライヴのゲストだった。その後メンフィスを僕は何度か訪れたのだが…。

カーラ・トーマスに実に30年ぶりにBillboard Live TOKYOで再会、2018年7月31日のことだ。カーラはリロイ&チャールズのホッジス兄弟(メンフィス・ハイ・リズム・セクション)やスティーヴ・ポッツ(ブッカー・T&MG's後期ドラマーとして活躍したほかオーティスのバックも務めた)を従えてソウルフルなステージを披露。今なお女王の健在ぶりを立証したのだ。Right On(ライド・オン)!ジェフリー・ウィナーのMCでまずはバッキングの面々が登場。視線は自然とステージ上手側のベースのリロイ、下手側のキーボードのチャールズ牧師に…。オープニングはジャンプなインスト・ナンバー「We're Just Jammin'」。早くもチャールズのキーボードがメンフィス・サウンドの香りを場内に漂わせる。
▲チャールズ・ホッジス
▲リロイ・ホッジスとスティーヴ・ポッツ

まずステージに姿を見せたのはカーラの妹、ヴェニース・トーマス。代表作は87年のBillboard誌Hot Black Singles10位を記録した「Let's Talk It Over」。日本のジャズ・ファンには渡辺貞夫との共演で知られる。このところも着実にアルバムを発表しているヴェニース、最初のナンバーはレイテスト作品集『The Longest Journey Home』(2016)からミディアム・テンポの「Mystified」。
▲ヴァニース・トーマス

続いては14年のアルバム『Blues For My Father』(彼女にとって初のブルース・アルバムと紹介していた)から「Corner Of Heartache And Pain」。“ドウモ”と挨拶、続けて “メンフィスに行ったことある??”(勿論イェーと大声で答えさせていただく)。次の曲はそんなメンフィスのビール・ストリートの様子を歌っている『The Longest Journey Home』からの「Sat'day Night On The River」。何度もビール・ストリート遊びに行ってそれこそ朝までローレンス・ブー・ミッチェルと呑み&ダンスした同ストリートのいくつものクラブを懐かしく思い出す・・・。エキサイティングなファンク・ナンバーだ。
▲ビール・ストリート from映画/Blu-ray Disc/DVD『約束の地、メンフィス~テイク・ミー・トゥー・ザ・リバー』 提供:CURIOUSCOPE

サァいよいよクイーン・オフ・メンフィス・サウンド、トゥルー・クイーン・オブ・メンフィス・ソウル、カーラ・トーマスの登場だ。
まずはオーティス・レディングが飛行機事故で亡くなった直後68年春にヒットしたオーティス&カーラの楽曲「Lovey Dovey」(Billboard誌Top Selling R&B Singles21位)。実にソウルフルな作品だ。間奏やエンディングのインスト・パートでも60年代後半のメンフィス・ソウルがより味わい深く心に染みた。
▲「Lovey Dovey」収録のLP『Otis Redding Carla Thomas/King & Queen』 from Mike's Collection

カーラのスローなナンバーも聴きたいと思っていたが、早くも登場。「I've Got No Time To Lose」。実に張りのある声で迫って来る歌いっぷりにまたまた感動。ジャケットのカーラのポーズにワクワクさせられたアルバム『Comfort Me』(1964)に収録された。
▲CD『Comfort Me』from Mike's Collection *LPは10代の頃にMike少年の部屋に飾っていたのでボロボロ、そのためCDで対応…。

「I Like What You're Doing(To Me)」は69年のカーラのヒット作(同年Billboard誌Top Selling R&B Singles9位を記録)。ミディアム・アップのダンサブル・チューン。カーラに促されてオーディアンスも手拍子。

66年のアルバム『Carla』にはブルースの名作、ローリング・ストーンズがシングルとしても発表したこともある「Little Red Rooster」が収められていた。ウィリー・ディクソン作品、ハウリン・ウルフで知られサム・クックもカバーしヒットさせたこのナンバーをカーラはジャジーなテイストを加えブルースするのだ。チャールズのキーボード、リロイのベースがここで大きくフィーチャーされる。♪Hey×2 Blues Is Alright♪
そしてカーラの大ヒット曲、66年にBillboard誌Top Selling R&B Singles3位までランク・アップした「B-A-B-Y」。ゴールド・シングルにも輝いた。♪B-A-B-Y Baby♪このフレーズはよく口ずさんだものだ♪B-A-B-Y Baby♪。カーラの魅力を噴出した構成。そしてアル・グリーンでお馴染み「Take Me To The River」がちょこっと飛び出しちゃって、メンフィス・ソウル・フリークはライド・オン!

最後はヴァニースも登場しての姉妹デュオ・ステージ。
二人での最初の曲は『Blues For My Father』から「Wrong Ture」。前半をカーラ、そして後半をヴァ二―スが担当。大仲良しぶりが伝わってくる作品、チャールズのキーボードも光っている。続いては「Night Time Is The Right Time」。親父さん、ルーファス・トーマスとカーラはこのナンバーを一緒にレコーディングし64年にシングルとして発表している(この時期Billboard誌ではR&Bチャートは休載。HOT100では94位)。1930年代後半の戦前ブルース作品でルーズベルト・サイクスが37年に発表。翌年にビッグ・ビル・ブルーンジーもレコーディングした。その後ナッピー・ブラウンが57年にR&Bとしてレコーディング。続いて59年にレイ・チャールズでヒットした。JBことジェームス・ブラウンのナンバーとしての知られる。この日のステージではここでバックの各メンバーの演奏が大きくフィーチャーされた。
▲DVD『ソウル・サヴァイヴァー』 from Mike's Collection *ルーファス&カーラ親子共演による「Night Time Is The Right Time」収録。

そしてファイナルはトリビュート・トゥ・ルーファス・トーマスをもう1曲というわけで親父さんの代表作「Walking The Dog」。63年にBillboard誌Top Selling R&B Singles5位を記録しゴールド・シングルに輝いている。その後ストーンズやエアロスミスがカバーした(93年にルーファス・トーマスと渋谷クワトロでのライヴ前に楽屋でWTD談議した。親父さん、ストーンズのことはよく知っていて会ったこともあるようだったけどエアロのことは全く知らなかった)。カーラを中心にしてエキサイティングにR&Bスタンダードが蘇る。
ステージ終了後、トーマス姉妹やホッジス兄弟はじめバックのミュージシャン達といろんな話で盛り上がった。それはまたの機会に…。
▲カーラと筆者
▲リロイと筆者
▲チャールズ牧師と筆者

このところ久しぶりにDVD『ワッツタックス』『ソウル・サヴァイヴァー』観まくっているのだ。
▲DVD『ワッツタックス』 from Mike's Collection *ルーファス・トーマス・シーンでベロTee着たオーディアンスがダンスしていた、その関係で同作品をストーンズ・コーナーに並べていた。R&Bコーナーに移しておこう(笑)。

*LIVEショット
提供:Billboard Live TOKYO
Pic.by Masanori Naruse

【メンフィス meets マッスル・ショールズ featuring ウィリー・ハイタワー, スティーヴ・クロッパー & ハイ・リズム】

ホッジス兄弟は既報した夢のLIVE【メンフィス meets マッスル・ショールズ featuring ウィリー・ハイタワー, スティーヴ・クロッパー & ハイ・リズム】でこの秋再び日本にやって来る(日程が若干変更になったのでチェック・イット・アウト・アゲイン)。

*2018年10月25日  Billboard Live OSAKA
ファースト・ステージ 開場17:30  開演18:30
セカンド・ステージ  開場 20:30  開演21:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11130&shop=2

*2018年10月27日
Billboard Live TOKYO
ファースト・ステージ 開場15:30  開演16:30
セカンド・ステージ  開場18:30  開演19:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11128&shop=1

*2018年10月29日 30日 
Billboard Live TOKYO
ファースト・ステージ 開場17:30  開演19:00
セカンド・ステージ  開場20:45  開演21:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11129&shop=1

☆☆☆☆☆

TAKE 6 Live in Japan!ニュー・アルバムをひっさげてスケール・アップしたステージ!!新境地をみせ感動の連続!!!
TAKE 6が初めて来日パフォーマンスしたのは1989年、もう30年近くも前のことだ。あれからもう何度彼らのステージを味わっただろうか。今回は28回目の来日。ご存知の通り、彼らのステージングはほぼ自分たちの“声”だけによるシンプルなア・カペラだけど、その歌声は実に深みのある“声の魔術師”、ネイキッド・メディアなのだ。90年代中期頃からだったろうか、リーダーのクロード・マックナイトと個人的親交を深め食事やショッピングをともにした。アルバムのライナーノートを担当した際にはクロードにいろいろとEメールで質問させてもらったこともある。それだけに事情が許す限りTAKE 6ライヴには足を運び楽しませて貰っている。

TAKE 6の8月2日のBillboard Live TOKYOでのステージ、いつも以上に興奮した。春にリリースされた新作『ICONIC』をフィーチャーしながら先輩アル・ジャロウ(2017年2月逝去)の作品を積極的にセットリストに加え、懐かしの代表作も鏤めながら、実にスケール・アップした彼らの音楽へ対する貪欲なまでの意気込みを強く感じさせた。

6人のメンバーが元気にステージに登場してのオープニングは「Got To Get You Into My Life」。66年ビートルズがアルバム『Revolver』に収録。R&Bファンにはフォー・トップスやルー・ロウルズのカバーでも知られるが、何といってもアース・ウィンド&ファイアーが大ヒットさせたことは有名だ。78年9月16日付Billboard誌HOT100で9位を記録し、その後ゴールド・ディスクに輝いている。
デイヴィッド・トーマス

TAKE 6はEW&Fヴァージョンを基本にリズミックに“歌って”いるのだ。

2曲目はアルヴィン・チーアをフィーチャーしての懐かしの「Get Away Jordan」。88年のファースト・アルバム『TAKE 6』に収められているゴスペル作品。彼らの基本姿勢だ。
左からアルヴィン・チーア クリスチャン・デントリー デイヴィッド・トーマス

続いてのナンバーに入る前にクロードはオーディアンスへこう語りかける。「1988~89年TAKE 6初めてのツアーはアル・ジャロウのサポーティングだった。その時とても良くしてもらったんだ」、こうしてクロードがアルの作品「I Will Be Here For You(Nitakungodea Milele)」を歌いだす。
▲マーク・キブル(キーボード)デイヴィッド・トーマス(ギター)アルヴィン・チーア(ピアノ)クロード・マックナイト(ヴォーカル)クリスチャン・デントリー(ヴォーカル&シェーカー)ジョーイ・キブル(ギター)

シェーカーも含めたメンバーはインストを奏でる。アルの90年のアルバム『Jarreau』収録。しっとりとしたとてもロマンティックなラヴ・ソングにうっとり。

続いての「Yo' Jeans」(ユア・ジーンズ)もアル・ジャロウ作品。88年のアルバム『HEART'S HORIZON』に収められていた。ここではジョーイ・キブル&アルヴィン・チーアのTAKE 2オン・ステージ。
▲アルヴィン・チーア

「Seven Steps To Heaven」はマイルス・デイヴィス63年作品。御大は同タイトルのアルバムを発表した。TAKE 6は2008年発表14枚目アルバム『THE STANDARD』でこのナンバーを取り上げた。ここで6人でのコーラス・ステージに戻る。ジャジーな雰囲気を醸し出しながらマーク・キブルがリードをとる。

写真25


6曲目は今年3月リリースのTAKE 6最新作『ICONIC』から「Change The World」。エリック・クラプトンで知られるサントラ&グラミー・ナンバーとしてもお馴染みだ(プロデュースはベイビーフェイス)。96年作品。そんな著名ナンバーをTAKE 6は個性溢れた編曲をみせながら披露してくれる。
そして大好きな「Fly Away」が登場。
98年のアルバム『So Cool』からのドゥ・ワップ調のア・カペラ作品だ。リードはクリスチャン・デントリー。そして振り付けもR&Bタッチでとても素敵だ。

8曲目は再びインスト・パートが加わってのスティーヴィー・ワンダーでよく知られる「Overjoyed」。スティーヴィー86年のヒット作。マーク・キブルの職人的ヴォーカル・ソロから始まり、あるメンバーは楽器、あるメンバーはヴォーカルで、次々と曲に加わっていく演出だ。シンプルなアレンジと彼らのハートフルなコーラス、しっとりとしたムードの中で味わう。
▲CD『ICONIC』 from Mike's Collection

そしてアル・ジャロウの作品がまたまた登場、「We're In This Love Together」。81年発表のアルの名作と謳われるアルバム『BREAKIN' AWAY』収録。シングル・カットされBillboard誌HOT100同年11月7日付で15位を記録した。改めてクロードの声に聴き惚れてしまう。
▲クロード・マックナイト

後半で会場の女性オーディアンスがコーラスに参加した、♪We're In This Love Together♪。
▲デイヴィッド・トーマス クロード・マックナイト クリスチャン・デントリー ジョーイ・キブル

9曲目終了後にメンバー紹介。クリスチャン・デントリー→ジョーイ・キブル→デイヴィッド・トーマス→マーク・キブル→クロード・マックナイト→アルヴィン・チーアの順だ。そのまま10曲目に入る。♪Shake Shake Shake♪、♪Say Yeah♪。初めて聴くタイトル不明曲。クロードがトロンボーンを担当している(^v^)。終演後クロードに直接聞いたところ、即興でタイトルもないナンバー。一応「Tokyo Hustle」にして欲しいとのことだった(笑)。

続いては12年のアルバム『ONE』のオープニングに収められていた「Down Have I've Done My Beat」。タイトルからも分かるようにリズミックなアップビート・ナンバー。スタートからオーディアンスがノリノリで手拍子。
▲CD『So much 2 say』 from Mike's Collection

12曲目は90年のアルバム『SO MUCH 2 SAY』のタイトル・ソング。ここでTAKE 6面目躍如、彼らの幅広い音楽的センスを見事に発揮。いくつものお馴染みのナンバーが飛び出してくる。マイケル・ジャクソンの“Bad”“Beat It”“Thriller”“Wanna Be Startin'Somethin'”“Smooth Criminal”“Black Or White”“Leave Me Alone”“Heal The World”。そして、ビージーズ“Stayin' Alive”シュガーヒル・ギャング”Rapper's Delight”。ダンサブル・フィーリング噴出、会場が大きく盛り上がり興奮の坩堝と化す。

最後は新作『ICONIC』から「Roof Garden」。このナンバーもグループがリスペクトするアル・ジャロウのカバーで、(9)同様アルバム『BREAKIN' AWAY』に収録されていた。ミディアム・テンポのリズミックなナンバー。会場は最初から大きな大きな手拍子、前曲の流れをくみながら大いに盛り上がっていく。そんなムードを鼓舞するようにマークとデイヴィッドは客席に降りてのパフォーマンスだ。
▲マーク・キブル

素晴らしいステージング。“TOKYOアリガトウ”。
その後6人はバックステージへ…。ステージをよく見ると、クロードのiPhoneが椅子の上に置いてある。すかさずアンコールがあることを認識。

大きな拍手の中ステージに再登場。ファースト・アルバム『TAKE 6』からの「Spread Love」がアンコール・ナンバー。TAKE 6らしいメロディックだけれどもとてもリズミックな作品。
実に華麗な雰囲気の中でのア・カペラ。感動の一夜であった!!

終演後クロードに会い18年前にライナーを担当させてもらった初ライヴ・アルバム『TAKE6 ライヴ』のジャケットにサインをお願いしたんだけど、そこには“To Mike Spread Love”と記してくれた、THX Claude!
▲CD『TAKE6 ライヴ』 from Mike's Collection

*LIVEショット
提供:Billboard Live TOKYO
Pic.by Yuma Totsuka

【クロード・マックナイト 8月再来日
 CLAUDE MCKNIGHT SINGS JAZZ STANDARDS】
東京&大阪でのTAKE 6公演が終了して一月も経たないうちにグループのリーダー、クロード・マックナイトが再び日本を訪れる。“CLAUDE MCKNIGHT SINGS JAZZ STANDARDS”、クロードのソロ・ライヴだ。彼の大好きなアメリカン・ジャズ・スタンダードをクロード流にアレンジしてシング、SINGS、歌い上げる。グループとは一味もふた味も違うクロードのよりパーソナルな音楽性を全面に打ち出してのステージング。とっても楽しみだ!
◆日程
<浜松公演>
日時:2018年8月26日(日曜)
ファースト・ステージ 開場=15:30
開演=16:30
セカンド・ステージ  開場=18:30
開演=19:00  
会場:Hermit Dolphin浜松
ご予約&お問い合わせ:hermitdolphin@gmail.com
*ファースト&セカンド通し予約可

<東京公演>
日時:2018年8月27日(月曜)
ファースト・ステージ 開場=17:30
開演=18:30
セカンド・ステージ 開場=20:30
開演=21:15
ご予約:www.bluesalley.co.jp
03-5740-6041
03-5496-4381(当日)
*ファースト&セカンド通し予約可

そのほかクロード・マックナイトは8月後半の滞在中いくつかのイベントなどにも登場する。ファンの方は必見です!

【Claude McKnight Gospel Songs Workshop】
日時:2018年8月25日(土曜)
開場=18:40
開演=19:00
会場:新宿シャローム教会 大久保会堂
お問い合わせ:shalom.gosministry96@gmail.com

【Claude McKnight
プロ/セミプロ向け Workshop合宿】
日時:2018年8月28日(火曜) 10:00~19:00
会場:新宿夏目坂“studio2903”
都営大江戸線 牛込柳町駅 徒歩4分
お問い合わせ:michikot6@gmail.com
* “丸1日見学ティケット”と“ミニ・ライヴ+AFTER SHOW HANGティケット”もあります
▲クロードと筆者(Aug.2,2018)

☆☆☆☆☆

2年ぶり7回目の来日でのスザンヌ・ヴェガの歌声にぞっこん!ジョーン・バエズ引退の報を聞いたばかりだっただけに世代交代を強く感じたライヴだった…。
1987年来日から数えて7度目のスザンヌ・ヴェガの来日は、今年6月から始まったヨーロッパ~オセアニア公演(オーストラリア&ニュージーランド)、そして日本2公演(Billboard Live TOKYO & Billboard Live OSAKA)後、イギリスへ渡る3カ月に及ぶツアーである。特にこの日本は2日間しかない貴重なライヴであった。僕は8月10日のBillboard Live TOKYOファースト・ステージを味わった。

19時過ぎ2階からベーシスト、マイケル・ヴィセグリアを従えステージへ!若干緊張気味のスザンヌは、
まず簡単に自己紹介し自らの緊張をほどきギターを構えた。
まず1曲目は「Marleneon the Wall」。おもむろにいつものハットを被り、彼女のデビュー・アルバム(邦題は『孤独(ひとり)』)の中心曲でスタート!声もデビュー時から変わらない乾いた声で我々をうっとりさせる。
この日の朝は早く目が覚めたそうでちょっとした時差ぼけ(時差3時間のオークランドから移動の翌日)の彼女、まだ本調子でないようだが「Caramel」で彼女のメッセージが我々に突き刺さる。本日のセットリストは本人によるとオールタイム・ベストの選曲だということだ。アルバム『Nine Objects of Desire』より。

台風で日本へ来れるかどうか心配だったようだけど着いたら灼熱の東京に驚いていたようだ(笑)。3曲目はデビュー・アルバムから「Small Blues Thing」。淡々と歌い上げる声にいつしか我々は引き込まれていく。

ジョーン・バエズとは歌い方もスタイルも違うが、スザンヌの曲の持つ力が思わずバエズを思い起こさせる。続いてのナンバーは代表作『Solitude Standing』から「Gypsy」。

5曲目は「In Liverpool」、重苦しいギター低音で始まるがサビから彼女の得意とするフレーズに代わっていくところが面白い。何となくオリエンタル風だったリ…。『99.9F』より。

続いての「Blood Makes Noise」も同じく『99.9F』収録。本人も述べていたけど1982年にBillboard誌Alternative Songsで1位を記録した。マイケルのベースのみで歌われる曲。シンプルな構成だけどベースだけで十分だ。観客もノリノリで手拍子。
7曲目、これまたデビュー・アルバムからで、「The Queen and Soldier」。この古い悲しい楽曲を切々と歌うスザンヌの声、ギターともに30年前と変わっていないことに驚かされる。

8曲目は「Horizon(There Is a Road)」は4年前リリースの8枚目になるスタジオ・レコーディング・アルバム『Tales from the Realm of the Queen of Pentacles』に収録されていた。これまでの曲調と変えたポップなナンバー。観客は手拍子。彼女の得意なフレーズが出てこない珍しいスタイル。バッキングはマイケルのベースのみ。

「Left of Center」は粗削りな曲だけどマイケルのベースのみで聴きごたえある作品に仕上げている。1986年の映画『プレティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』挿入曲。スザンヌとスティーヴ・アダボの共作。本人、オーディアンスが楽しそうに手拍子。

「(I'll Never Be)Maggie May」はスザンヌが歌う前にロッド・スチュワートの“マギーメイ”とは同名異曲とあえて説明(笑)。ロッドの“マギーメイ”日本盤シングルのライナーノーツ担当者としては最初ビックリ!歌い上げることはない、これも彼女の魅力。古典的なフォーク作品、アルバム『Songs In The Red And Gray』より。

11曲目の「Some Journey」もファースト・アルバム収録作品。ギターをしっかりプレイしながらスザンヌは淡々と歌う。非常に初々しい曲だ。

満席になるか不安だった彼女らしい性格を表すMCを挟みスザンヌ・ヴェガというアーティストを一躍メジャーに押し上げたナンバー「Luka」。アレンジ無しでとてもシンプルだがこれがスザンヌの原曲のままなのだろう。アルバム『Solitude Standing』収録。
「ドウモ アリガトウ!」のMCに続きハットを再び被ってのラスト・チューンはアルバム『Solitude Standing』から「Tom's Diner(DNA version)」を披露。スザンヌのリズミックな動きを観ているとダンスもとっても上手なのが分かる。観客も手拍子、そのノリも最高潮!このナンバー中、初めてハンド・マイクを手にしてステージ下手側にムーヴしたのがとっても印象的だった。

アンコールは2曲。まずは今さらながら各曲が秀逸だと語り継がれているセカンド・アルバム『Solitude Standing』から「Calypso」。しっとりと聴かせる名曲。
そしてファイナルは「Rosemary」。歌声は衰えず高いテンションを維持しながら歌いきる!アルバム『Tried and True』収録。オヤスミナサイ…。
現在ジョーン・バエズの引退ツアーがヨーロッパで行われているが、8月3日のドイツ/ケルンでのステージにパティ・スミスが上がり、二人で涙している画像を観た。それが頭に残っていた僕は、パティと親しいスザンヌが(歳は丁度一まわり以上も下)、今度はパティを介してバエズに代わる社会派シンガー=ソングライターとして名実とも一人者となり得たと思った夜だった。

*ライヴ・ショット
提供:Billboard Live TOKYO
Pic.by Yuma Tostuka

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