有村竜太朗(Plastic Tree)単独公演
開幕、2019年の全国ツアーも発表

Plastic Treeのボーカリスト・有村竜太朗が2ndソロアルバム『個人作品集1992-2017「デも/demo#2」』を9月19日にリリースし、『「デも/demo #2」-Premiere Show-』と題したライブを東京と大阪で開催。その初日となった10月2日(火)Zepp Tokyoのオフィシャルレポートが到着した。

Plastic Treeのボーカリストとして、繊細な歌声とカリスマティックな存在感を放つ有村竜太朗。彼が初のソロ作品、個人作品集1996-2013『デも/demo』を発表したのは2016年11月23日。彼自身の個性はそのままに、よりパーソナルな表現で紡がれた楽曲群が印象的だった。そこから粛々とソロ作品の制作やライブ活動を行い、先月(9月19日)には最新ミニアルバム『1992-2017『デも/demo #2』をリリース。さらに、東京と大阪の2ヶ所で『有村竜太朗 LIVE2018 「デも/demo #2」-Premiere Show-』と銘打ったライブの開催も発表した。
ここでは10月2日にな行われたZepp Tokyoでの東京公演の模様をお届けしよう(大阪公演は10月23日のなんばHatch)。
ライブは『1992-2017『デも/demo #2』の収録曲を中心に構成されており、特徴的なのは、アコースティックセットと、バンドセットの2部制となっているところ。楽曲を違う方向から表現することで、作品の深みが増す……そんな有村のこだわりが感じられるスタイルだ。
有村竜太朗

1部はアコーディオンやチェロをフィーチャーしたアコースティック・アレンジでのライブ。場内が暗転し、まるで映画のスタートを思わせるブザー音が鳴ると、ステージ前を覆うスクリーンの奥に有村とミュージシャン達が照明に照らし出される。
1曲目は「19罪/jukyusai」。スクリーン越しのパフォーマンスという特殊な演出ながら、素朴で温かみのあるアレンジでゆったりと聴かせていく。観客が演奏にグッと集中する緊張感も新鮮だ。また、スクリーンには幻想的な映像も映し出され、視覚にも訴えてくる。浮き世離れした空気の中、1部はリード曲の「くるおし花」も含め、計6曲が披露された。
2部のバンドセットには、有村の盟友、hiro(te')(G)を中心に、鳥石遼太(B)、高垣良介(Dr)、そして野村慶一郎(Key/Mani)が参加。気心知れたメンバーでのステージということもあり、リラックスした雰囲気だ。
1曲目は軽快なテンポとドライヴ感のあるギターサウンドのアッパーチューン「幻形フィルム」でスタート。1部では着席スタイルで音に耳を傾けていた観客も、音圧の変化を受けてスタンディングモードへ。「くるおし花」もバンドセットでは、エネルギッシュに響き、ステージは急激に熱を帯びていく。「色隷」「ザジ待ち」など、最新作からの曲でテンションを上げ切って、ラストナンバー「19罪/jukyusai」までたどり着いた。すると、ここで「19罪」の制作に参加したTHE NOVEMBERSの小林祐介がスペシャルゲストとして登場。浮遊感のある有村のボーカルに、ノイジーなギターが絡むというスリリングなマッチングで観客を圧倒していく。2部で届けた計8曲は、1部とは全く違う熱量での演奏となった。
アンコールでは再び小林祐介を招き、シューゲイザー全開の「浮融/fuyuu」で、覚醒感のある空間を作り上げる。歪んだギターの洪水は圧巻だった。
この後、鳴り止まぬ声援に応え、有村はダブルアンコールに応えて再びステージへ。そして、アコースティックセットを構成するメンバー、野村慶一郎、えびさわなおき(Acc)青月泰山(Vc)も呼び込み、初のソロ作品集に収録された「魔似言/manegoto」「鍵時計/kagidokei」をプレイ。残す1曲は、有村がひとりでステージに残り、「恋ト幻」の弾き語りで、優しくライブを締めくくった。
有村竜太朗
終演後、ソロとしては初となる細かいライブハウスツアー“有村竜太朗 TOUR 2019「デも/demo #2-Road Show-」”が発表され、ファンからは歓声が上がった。ステージと近い距離感で、これまで以上に密度の高いパフォーマンスが期待できるのは間違いない。全18公演におよぶツアーファイナルは3月6日のマイナビBLITZ赤坂。しかもこの日は有村竜太朗本人の誕生日とも重なっているだけに、ツアーの集大成とバースデーライブが合体した貴重な公演になりそうだ。
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