監督・脚本は片渕須直、キャラクター原案はこうの史代

監督・脚本は片渕須直、キャラクター原案はこうの史代

「この世界の片隅に」スタッフ再結集
のWEBアニメ公開 食を通して“小さ
な幸せ”描く

監督・脚本は片渕須直、キャラクター原案はこうの史代 片渕須直監督、こうの史代氏、コトリンゴら「この世界の片隅に」の顔ぶれが再結集し、オタフクソースのコーポレートスローガン「小さな幸せを、地球の幸せに。」をテーマとした全3話のショートウェブアニメ「わたしの名はオオタフクコ ~小さな幸せを、地球の幸せに。~」が公開された。お好み焼きの日である10月10日にその1が公開され、その2は11月上旬、その3は12月上旬に公開される。
 主人公は、長い時を生き続けている永遠の1028歳・オオタフクコ。戦後の広島で「一銭洋食」(お好み焼きの原型となった鉄板料理)に出合ったフクコが、お好み焼きを通して小さな幸せと笑顔の輪を広げていく姿をほのぼのと映し出す。監督・脚本を片渕、キャラクター原案をこうの氏、音楽をコトリンゴが務め、MAPPAがアニメーション制作を担当。「この世界の片隅に」で黒村径子役を演じた尾身美詞が、フクコに息吹を注ぐ。
 主人公フクコは、こうの氏の漫画「百一 hyakuichi」のキャラクターをモチーフにしており、片渕監督は「オタフクソースさんから最初に今回のテーマを伺った時、『時の流れ』のようなものを描くことになるのかなと思い、広島出身のこうの史代さんに相談したところ、彼女が連載する作品の主人公がたまたま『おたふく』をモチーフにしていて。しかも年齢が1028歳で、まさに時の流れをそのまま象徴している」と作品誕生の経緯を明かす。時代設定については、「『この世界の片隅に』が戦前から終戦直後を描いた物語なので、その辺りの時代から始まって、現代につながるような話になると、より興味深い作品になるんじゃないかと思いました」と説明している。
主人公は永遠の1028歳・オオタフクコ 音楽を手がけたコトリンゴは、「主人公は永遠の1028歳、ということでしたので、お好み焼きの妖精なのかな!? というお話を監督からお聞きしたので、なんとなく浮世離れしたような、どことなく雅な感じが出ると良いなと考えました。出だしは、その浮世離れした感じを出すために、少しシャリンシャリンとした音を入れてみたりしています」と述懐。尾身は、「5月に広島へ舞台挨拶に伺った際、片渕監督とチームの皆さまに、老舗のお好み屋に連れて行っていただきました。それがまさか! このようにつながるとは!! たくさんのご縁に感謝です!」と喜びを述べている。
 本編映像と合わせて、フクコの調理シーンなどを収めた場面写真も披露。丁寧に描かれた調理場面は、「広島にあるお店を2日間で6軒回って、具材や手順、焼き方、味を取材し、自分の家でも実際に焼いて食べました。ひとくちに一銭洋食といっても、それぞれ個性があって、どれもすごく美味しかったです」という片渕監督の取材が反映されている。

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