【インタビュー】XOX「それぞれの大
切な人を当てはめて聴いてもらいたい
」 メンバー全員が20代になり表現し
た大人な恋愛

新メンバーが加わり、新たな魅力を開花させているXOX。新曲「Chroma」では、今までの明るくポップなイメージを一新し、大人の魅力を感じさせる楽曲とダンスにも挑戦。さらに、両Ａ面としてORANGE RANGEの代表曲であるパーティチューン「上海ハニー」を収録した今作について、木津つばさ、安井一真、大隅勇太に話を聞いた。

 ###スムーズにいかなかった!?6人でぶつかり合った作詞作業に迫る###

――新曲「Chroma」は、とても大人っぽい曲で驚きました。
安井　今までのXOXとは印象が違う曲ですよね。つばさが二十歳になったこともあり、今までのキャッチ―でコミカルな楽曲よりも、今回は大人っぽい恋愛をイメージしてみんなで歌詞を書き上げたんです。歌詞を聴いてもらうとわかるのですが、“赤い薔薇”や“白い肌”など、たくさんの色が散りばめられていて。実は、タイトルの「Chroma」の意味が“彩度”。色って、本当に様々な捉え方ができると思うので、いろんな想像をしながら聴いてもらえたら嬉しいですね。きっと、1度目に聴いたときと、歌詞を理解してから聴いた2回目は、全然違うように聴こえると思うんです。
木津　自分が置かれている状況によっても、聴き方が変わりそうだよね。
安井　そうだね。いい恋愛をしていたら共感できるだろうし、あまりうまくいっていなかったら、“そう思いたいのはわかるけど…”って悩むかもしれない（笑）。

――作詞は上手くいきましたか？
大隅　…スムーズにはいかなかったよね（笑）。
安井　うん（笑）。でも、みんなが真剣に取り組んだからこそ、スムーズにいかないのは当たり前だよね。歌詞は、自分たちなりに、いろいろ意見をぶつけ合って、最善をチョイスしながら進めていきました。実は最初、どんな時に聴いても、“これは失恋の曲だ”というのがわかる歌詞だったんです。でも、たくさん話し合っていくうちに、ちゃんと余白があって、聴く人の想像を広げられるものに変わって。この曲の世界観にどっぷりと浸かりながら聴いてもらえたら嬉しいです。
木津　僕自身、歌詞を書くことは好きですが、XOXとして歌詞を書くのは初めてなので、すごく難しかったですね。でも、レコーディングをしているときに、すごく感情を込めて歌えたので、この歌詞になって良かったなと思いました。
大隅　あとは、この曲で主人公が相手のことを“君”と歌っているので、聴いているみなさんが自分に置き換えやすいと思うんです。それぞれの大切な人を当てはめながら、聴いてもらえたらより特別な曲になってもらえるはず。

――木津くんが二十歳になったことで、グループの雰囲気は変わりましたか？
安井　そうですね。やはり二十歳というのは大人への入口なので少し変わった気がしますね。何より、この曲を通して、お客さんから見て、僕たちが理想としている未来がわかってもらえると思います。

■バトンを渡すような感覚が楽しい！カバーした「上海ハニー」の魅力

――そして、ORANGE RANGEの名曲「上海ハニー」のカバーも収録されているんですね。
安井　はい。実はこの曲はもうライヴで披露しているんです。その度に、めちゃくちゃ盛り上がるんですよ。2018年は、夏のイベントライヴなどに出演する機会も多かったのですが、僕たちのことを知らない人たちでも、この曲を歌うとみんなこぶしを挙げてものすごく喜んでくれて。その笑顔が見られると、僕たちもすごく嬉しいんですよ。
木津　僕はこの曲が流行った世代ではないのですが、それでも知っていますし、すごく楽しい曲だなと思うんです。歌うたびに、僕たちも、聴いてくれる人たちも楽しんでいることが伝わってくるので、すごく大事な曲になっています。
大隅　心から楽しめるよね。歌詞は男なら誰もが共感するものになっていますし（笑）。パフォーマンスをするたびに、この曲が持つ力ってすごいなって思っています。
安井　僕は、歌詞の歌割を細かく分けるのが好きじゃないんですよ。
大隅　確かに、歌う人が変わるたびにどこを見ていいかわからなくなるよね。
安井　そうそう！でも、この曲は、フレーズごとにバトンを渡しているような感覚をライヴ中にものすごく感じるんです。歌っている最中に、“次は頼んだ！”という一体感を感じるので、これからも歌い続けていきたいですね。

――さらに、このシングルの初回盤では、「Homie!」のMUSIC VIDEOが収録されます。どんなMVになっているんですか？
大隅　実は、実際のライヴが終わった後に、ファンの人たちと一緒に作り上げた、臨場感たっぷりの作品になっているんです。
木津　この曲を、まずリハーサルで2回歌って、本番で本編とアンコールで2回歌い、さらに撮影で2回歌ったんです。もう、汗の量がハンパない、それこそ素顔が覗ける作品になりました（笑）。メンバーみんなも、笑顔全開で力を振り絞ってパフォーマンスをしているので、ぜひ、お客さんと一緒にXOXのメンバーが楽しんで歌っている空間を体感してもらえたらと思います！
――盛りだくさんのシングルになっていますね。
大隅　そうなんです。このシングル1枚で、わかりやすく、僕たちが最近やっている活動の“いいとこ取り”ができると思うので、ぜひたくさんの人に聴いてもらいたいですね。 

文／吉田可奈