降谷建志、ソロ初のワンマンツアー開

降谷建志のソロアーティストとして初のワンマンツアー<降谷建志1st LIVE TOUR 「THE PENDULUM」performed by Kj and The Ravens>が、10月22日、愛知・名古屋CLUB QUATTROで初日を迎えた。
このツアーは、10月17日にリリースされたばかりの2ndアルバム『THE PENDULUM』を携えて全国のライブハウス6会場を巡るもの。降谷がワンマン公演で名古屋CLUB QUATTROのステージに立つのは、1999年のDragon Ashの公演以来、実に19年ぶりとなった。以下、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

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2枚目となるソロアルバム『THE PENDULUM』を10月17日にリリースした降谷建志。Dragon Ashのフロントマンとして、この夏も数々の大型フェスで観客を熱狂させた彼が、ソロとして初となるワンマンツアー、<降谷建志1st LIVE TOUR 「THE PENDULUM」 performed by Kj and The Ravens>を開催。どんなツアーが繰り広げられるのか? 期待が高まる中、ギターのPABLO(Pay money To my Pain/POLPO)、ベースの武史(山嵐/OZROSAURUS)、キーボードの渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)、ドラムの桜井誠(Dragon Ash/ATOM ON SPHERE)、そして降谷建志が、ツアー初日の舞台となった名古屋クアトロのステージに現れた。

完全ソールドアウトとなったこの日、満杯のフロアに最初に鳴り響いたのは、パーカッシヴなピアノが印象的な美しいナンバーだった。戦うように激しく歌い鳴らされるDragon Ashとは異なり、ソロの楽曲の数々は、日々の心模様が繊細かつエモーショナルに歌い奏でられていく。大半の観客が歌詞を噛み締めながらステージを見つめる中、シングル曲「Playground」が鳴り響くと、あちこちからクラウドサーフが出現。そして、「飛び跳ねろ!」と降谷がいつものようにフロアを煽ると、次々とダイバーがステージを目指し、リズムに合わせて身体を揺らす観客も手拍子とシンガロングで応戦。フロア中が一瞬で熱気と興奮の坩堝と化していく。
「やべーっ、楽しい」。歓声を上げる観客を前に、ギターを抱えた降谷が笑顔でそうこぼす。その瞬間、2015年発表のソロ・デビューアルバム『Everything Becomes The Music』取材時の降谷の言葉が蘇る。

「できるだけ早く2枚目のソロアルバムを作って、このメンバーでツアーをしたい」──このメンバーとは、今彼と共にステージに立つ、PABLO、武史、渡辺シュンスケ、桜井誠の4人からなるThe Ravensのこと。もともとソロとして降谷が動き始めたのは、盛り上げた者勝ちのライブシーンを邁進するバンドのフロントマンとしての使命から解き放たれ、純粋に歌い奏でたい音楽を追求するためだった。だからこそ、1stアルバム『Everything Becomes The Music』も、最新アルバム『THE PENDULUM』も、基本的にはすべての楽器を降谷自身が一人で演奏している。そしてライブでそれを強者揃いのバンド、The Ravensで演奏することもまた、ソロとしての彼の大きな喜びなのだ。
約束をしようと歌う降谷が右手の小指を前に差し出すと、それに続くサビを観客が歌い始めた。リリースされて間もない最新アルバムからの楽曲であり、しかもライブで演奏されるのはこの日が初めてでもあるにもかかわらず、だ。

「お互いクールにやってたけど我慢できなかったね(笑)。すげー楽しかった、ありがとう」。アンコールの中盤、熱気あふれるフロアに向かって降谷が笑顔で言う。初ツアーの初日は、ソロアーティストとしての現在の降谷建志のほぼすべてのナンバーが披露された濃密なライブとなった。CMでもおなじみの「Where You Are」、映画のエンディング曲でもある「ワンダーラスト」など、アルバム『THE PENDULUM』に収録された全楽曲はもちろんのこと、『Everything Becomes The Music』から初披露された楽曲もあり、The Ravensが奏でることでそれがよりダイナミックに進化。その結果、予想以上にフロアが盛り上がるなど、今回のツアーの行方がさらに楽しみになったことは言うまでもない。
喜びや悲しみ、その間にある微かな日々の機微もすべて歌い奏でた『THE PENDULUM』。ここにはきっと、言葉にできなかったあなたや誰かの感情を呼び覚ます旋律や音が潜んでいるはずだ。ダイブせずにいられなかった大勢のオーディエンスや、隣にいた女の子の頬を流れる涙を見て、改めてそう確信している。手拍子とシンガロング、そして時折のダイブと涙に彩られたKj and The Ravensの初めての旅路。ファイナルの日には一体どんな景色が広がっているのだろうか?

取材・文◎早川加奈子
撮影◎橋本塁(サウシュー&STINGRAY)

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<降谷建志1st LIVE TOUR 「THE PENDULUM」performed by Kj and The Ravens>

2018年
10月22日(月) 愛知・名古屋 CLUB QUATTRO ※公演終了

10月23日(火) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
[問]GREENS 06-6882-1224(平日11:00~19:00) http://www.greens-corp.co.jp/

11月12日(月) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO
[問]DISK GARAGE 050-5533-0888 (平日12:00~19:00) http://www.diskgarage.com/

11月14日(水) 宮城・仙台 Rensa
[問]チケットGIP 022-222-9999 http://www.gip-web.co.jp

11月21日(水) 広島・CLUB QUATTRO
[問]YUMEBANCHI(広島) 082-249-3571 http://www.yumebanchi.jp

11月22日(木) 福岡・BEAT STATION
[問]BEA 092-712-4221 http://www.bea-net.com


2ndアルバム『THE PENDULUM』

2018年10月17日(水)リリース
■Tシャツ付き生産限定盤(生産限定盤A)(CD+DVD+Tシャツ)
(TシャツはアメリカンサイズのLとなります。(身幅56cm/身丈76cm/袖丈20cm/袖口21cm))
VIZL-1468 ¥5,980+税
※スペシャルパッケージ仕様

■生産限定盤B (CD+DVD)
VIZL-1453 ¥3,800+税
※スペシャルパッケージ仕様

■通常盤 (CD)
VICL-65062 ¥2,800+税

CD収録内容
1.The Pendulum
2.Let's Get Started
3.Blades
4.Playground
5.落日
6.セントエルモ
7.Where You Are
8.Minesweeper
9.ぼくらの逆襲
10.ワンダーラスト
11.All I Want Is You
12.Prom Night 

DVD収録内容
ミュージックビデオ
「Prom Night」「Playground」「ワンダーラスト(オリジナル Ver.)」「One Voice」
ライブ映像コンテンツ
“SOUND & VISION X”Extra Edition
「Colors」「Swallow Dive」「Stairway」

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