LiSAが紡ぐ新曲『ADAMAS』の快進撃 歌詞の謎を解き明かす

LiSAが紡ぐ新曲『ADAMAS』の快進撃 歌詞の謎を解き明かす

LiSAが紡ぐ新曲『ADAMAS』の快進撃 
歌詞の謎を解き明かす

先行配信で23冠を達成!

LiSAが、2018年12月12日(水)に14枚目となるシングル『赤い罠(who loves it?) / ADAMAS』をリリースする。
これに先立ち、10月8日から配信サイトで『ADAMAS』のフル配信が始まった。
オリコン デイリーデジタルシングル(単曲)ランキング、iTunes総合ランキング、mora:デイリーシングルランキング、レコチョク・総合:シングルデイリーランキングなどで軒並み1位を獲得し、配信が始まったら10月8日時点で23冠を達成した。
「ソードアート・オンライン アリシゼーション」のOPに決定
タイトルからも分かる通り、『赤い罠(who loves it?) 』と『ADAMAS』の両A面シングルだ。
今回はその中でも、『ADAMAS』にスポットを当てて紹介していく。
12月にリリースされる『ADAMAS』は、10月から放送開始の「ソードアート・オンライン アリシゼーション」というアニメOPテーマに起用されている。
LiSAの楽曲は2012年リリースの『crossing field』や2014年リリースの『シルシ』、2017年リリースの『Catch the Moment』など、これまでにも「ソードアート・オンライン」シリーズに起用されたことがあり、ファンにとっても待望のタッグとなる。
「ADAMAS」が意味するものは?
曲名にもなっている『ADAMAS』は、ギリシャ語でダイヤモンドを意味する言葉だ。意味合いとしては、「征服されない」といった意味を持っている。なぜこの言葉がタイトルになったのか、歌詞を読み解いてみよう。
腐りきった世の中への抵抗

歌い出しの部分は、いきなり世の中に噛みつくような歌詞になっている。大義名分の元では成し遂げられないもの、何かまずいことがあれば責任転嫁をして我が身を守ろうとする、社会の闇につばを吐きかけるような、強気な言葉である。
「始まりに孤独はつきもの」ということは、主人公は今まさに、人とは違う道へと足を踏み出したところだ。
たとえ周りが敵だらけでも、誰一人として味方がいなくても、自分の信じた道を突き進む。期待はしない、風向きさえ自在に変えてしまうほどの力強さと情熱を持って突き進む姿が目に浮かぶ。「マグマの鼓動」という言葉は、自分の鼓動、そして突き上げる情熱をイメージさせる。
自分の心の中にある「ダイヤモンド」
サビで登場する「SHiNY SWORD MY DiAMOND」というフレーズは、光り輝く剣であり、それこそが自分のダイヤモンドだと言うような強い意志を感じさせる。ダイヤモンド=絶対に屈することのない強い心、という意味だと考えられる。
自分の中に光るダイヤモンド、ただ一つの希望は、希望のない闇さえも切り裂く強さだ。
一番のラストでは、「何度だって立ち上がって」「一個の祈りが革命の証」という言葉が印象的だ。何度も倒れては立ち上がる姿はまさに腐った世界を変える革命であり、自分の中のダイヤモンドを輝かせることはすなわち屈しない心につながる。
偽物ばかりの世界でも輝くダイヤモンド
この部分では、偽物がまかり通る世の中に対して痛烈な批判をしている。ガラス細工をまるでダイヤモンドのように偽る世界。そんな世界の中でハイエナのように他人の幸せを貪る連中。
汚れた社会の闇を鋭く切り取ったような描写が秀逸だ。「ときめくほど眩しい奇跡を世界が待ってる」というフレーズはとても空しい。
誰だって美しいものを求め、奇跡を探しているけれど、実際には紛い物が溢れる世の中だ。そんな中にあっても紛い物など目にもくれず、自分の信じた道を、信念を持って突き進む姿が「渾身の鉱石 磨いた 屈強の勲章 燃え尽きるまで」という歌詞に現れている。
困難の先にあるもの

一番でも登場するこのフレーズは、痛いほど純粋な思いで溢れている。困難の中でも決して折れない心、何度でも立ち上がる強さを作り出しているダイヤモンドは、ただ美しく強いだけではない。
それは「悲しみと願いの結晶体」であり「純粋と希望の結晶体」だ。とても美しくも、悲しみや汚れない心で作られているところが何とも切なく、愛おしい。汚れずに生きていくことが難しい世の中にあって、自分の信じるものを信念として掲げ、自分の心に忠実に突き進む主人公。
どうか願いが叶ってほしい、祈りが届いてほしい。そんなことを誰もが願いたくなる歌である。
最後のフレーズでは、祈りが強く強く輝き、ついには世界を変える、そんな希望すら感じさせる。そしてここで「ADAMAS」が登場する。
ダイヤモンドの語源になったと言われるギリシャ語の「ADAMAS」。それはダイヤモンドのように強く美しい、主人公の誇り高い願いや、気高い心を洗わしていると言える。
純粋な心は誰しも持っているのに、いつの間にかなくしてしまう。汚れないままでは生きていけない、そんな世の中だからこそ、痛いほどにまっすぐで純粋な「ADAMAS」の歌詞が胸に刺さるのだ。
ADAMAS 歌詞
TEXT:岡野ケイ

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