ポルノグラフィティ、フォーリミ、マ
イヘアら出演 『バズリズム LIVE20
18』最終公演をレポート

バズリズム LIVE2018

2018.11.4(Sun) 横浜アリーナ
『バズリズム LIVE』の最終日公演が11月4日(日)に神奈川・横浜アリーナで開催。6組のアーティストが4時間30分に渡って競演し、13000人のオーディエンスを沸かせた。『バズリズム LIVE』は日本テレビの音楽番組『バズリズム02』が発信する音楽イベントとして2015年にスタート。4年目を迎えた今年は2日間で11組のアーティストが出演し延べ27000人動員した。オープニング・アクトは3ピースバンドのSUNNY CAR WASH。ボーカル・岩崎優也はストレートな歌詞を叩きつけるように歌い、平均年齢21歳の3人の演奏は若い熱量を広い会場いっぱいに轟かせ20分のステージを疾走。
バカリズム、佐藤梨那
SUNNY CAR WASH
16時37分頃、MCのバカリズムが「2日目でございますよ!」と佐藤梨那(日本テレビアナウンサー)と共にステージに登場。前日来、恒例となったバカリズムがゆる~く振って会場が応えるという”雑”なコール&レスポンスで開会。
オープニング・アーティストがモニターにアナウンスされ、04 Limited Sazabysが大きな歓声に迎えられ登場。インディーズ時代のデビューシングル「swim」でスタートし、矢継ぎ早にノンストップで3曲を演奏。
04 Limited Sazabys
04 Limited Sazabys

2年前に『バズリズムLIVE』に出演し、初めて横浜アリーナのステージに上った彼らだが、この日は今年3度めだそう。「もう庭みたいなもん! 今日もただいま!って感じで(会場に)入りました」と横アリ・余裕発言で会場を笑わせる。中盤は先月リリースされたばかりのニューアルバム「SOIL」の収録曲を中心に構成。GENの美しいハイトーン・ボーカルに、ギターのRYU-TAの渋いハスキー・ボイスが絶妙に絡み、アグレッシブな演奏でグイグイと盛り上げていく。中盤の4曲もノンストップで繋がれ、良質なDJミックスを体感してるよう。続いてのMCでGENは「横アリにいる間は、日常のクソみたいことは全部削除して、楽しんでいってください。今日はみなさんの不安を洗い流して帰ってもらおうと思ってます!」とラスト2曲を再びノン・ストップで演奏。「こんないい場所に立たせてくれて、ありがとうございました! 又、遊びましょう!」と残してステージを降りた。
04 Limited Sazabys
2番手は昨年に続いて参加のMy Hair is Bad。来年4月にはここ横浜アリーナで2デイズ公演を行う。優しいフォーク調の「いつか結婚しても」で、静かに始まったステージは2曲目から一転しパンキッシュな「アフターアワー」に。MCでボーカル・椎木知仁は「日曜日に、山でなく温泉でもなく遊園地でもなく、ここ横アリを選んでくれたことを後悔させない!」とオーディエンスに感謝し「告白」を歌う。
My Hair is Bad
My Hair is Bad
圧巻は中盤の短曲「クリサンセマム」から「卒業」までの流れ。ギターを静かに鳴らしての弾き語りから、一言一言歌詞を噛みしめるように歌い上げて行くと、総立ちの会場も水を打ったように、じっと歌に聴き入る。最後に椎木から「マイヘアのライブを観て来たんだよ!と言われるような、そんなバンドになりたいと思います」と決意表明が話され、ファンの間で支持が高い「真赤」で締めた。
My Hair is Bad
続いては『バズリズム LIVE』初登場、この日唯一の女性グループ、BiSH。6人のメンバーは勢いよくステージに表れ「今日は全身で踊って帰ってください!」の掛け声と共に「プロミスザスター」がスタート、冒頭から会場を盛り上げていく。こういった女性グループはみんなでコーラスをする事が多い中、BiSHは全員が個性あるボーカルを聴かせられるのが強み。ひとつの曲の中で目まぐるしくリードボーカルが変わっていく。さらに柔軟な身体を駆使しての一糸乱れぬダンスは圧巻の一言。歌って踊れて魅せるパフォーマンスで客席を圧倒し続ける。中盤には12月5日にリリースされる新曲「stereo future」も披露。ステージ左右の花道にメンバー6人が広がって、熱い声援に応えていく。
BiSH

BiSH

最後のMCでは「毎日、私達もあなた方も辛い日、嬉しい日、なんでもない日。たくさん繰り返して、今日みたいな日がやってきます。こういう日があるから、私達は人生が美しいなと思います!」と観客との一期一会に感謝しラストナンバー「Life is beautiful」を歌って35分のステージを終えた。
BiSH
トリ前は『バズリズム LIVE』の第1回(2015)に参加して以来のUNISON SQUARE GARDEN。清らかなSEが流れる中、メンバーがゆっくりと舞台に入ってくる。そして、いきなりのハードなナンバー、11月7日にリリースされる最新曲「Catch up, latency」でユニゾンのステージが始まる。「シュガーソングとビターステップ」ではベースとドラムの複雑に跳ねるリズムに、ポップなメロディが被さる。「fake town baby」では矢を放つように歌詞が次々と飛び出して来る。いずれも曲間なしで繋いでいくシークエンスはスリリングそのもの。
UNISON SQUARE GARDEN

UNISON SQUARE GARDEN

ボーカルの斎藤宏介はマイクに向かって微動だにせず、黙々と歌う一方で、ベースの田淵智也は時にはダンスを披露したり、時にはステージを走ったりとアグレッシブな動きをみせ、客席から喝采を浴びる。この静と動が彼らの魅力のひとつ。また、「instant EGOIST」では曲間にカリブ風のリズムが取り入れられ、「君の瞳に恋してない」ではカラフルなパワーポップ・テイストを散りばめる等、変化自在。もちろん、これらを支えるのは彼らの確かな演奏技術あってこそ。必要最低限のMCしかしない彼らだが、ステージを降りる際、ボーカルの斎藤宏介がマイクを通さずに「ア・リ・ガ・ト・ウ!」と呟いたのが強烈に印象に残った。
UNISON SQUARE GARDEN
『バズリズム LIVE』最終日のオオトリは、初参加のポルノグラフィティ。新藤晴一のガット・ギターが奏でられ始まったのは、ポルノといったらこれぞのスパニッシュ・テイスト溢れる「オー!リバル」。このイントロだけで会場は大爆発。続いてもラテン・スタイルの大名曲「サウダージ」! 冒頭2曲で客席を完全にノックアウトさせる力量は、さすがポルノグラフィティ。彼らは『バズリズム LIVE』こそ初参加だが、実は番組の第1回ゲストで出演している。もっとも彼らに言わせれば「何で呼ばれたのかなと思ってたら、翌週が福山雅治やったんよ。ワシら、福山さんのリハーサルやったんやな」と話して場内、大爆笑。「フレッシュなメンツの中で、ワシら爺い感漂わせてごめんよ」と、9月にリリースしたばかりの新曲「Zombies are standing out」を披露。新藤の弾くドライブ感溢れるギターが印象に残る豪快なハード・ロック・ナンバーだ。岡野昭仁の声も艷やかに伸びる。自分たちを"爺い"と自嘲気味に話していたが、とんでもない!バリバリの現役ロッカーそのものだ。続く「ラック」もハードなナンバーで、ポルノグラフィティの凄さを見せつける。
ポルノグラフィティ
ポルノグラフィティ
「みなさんと会えるのも一期一会。今日という日を特別な1日にして帰って下さい!」と話し、歌った「THE DAY」では、ギター・ソロに入る前に岡野が驚異のロングトーン・ボーカルを披露。最後は「タオルを廻してひとつになって!」と、ライブの定番曲「ハネウマライダー」に。13000人が思い思いのバンドのマフラー・タオルを廻して、場内は異様な熱気に包まれる。メンバー2人も、交互に左右の花道最先端まで行き、極限まで客席に近づいて応じる。最高潮の盛り上がりをみせ、ポルノのステージが終わった。オオトリに相応しい貫禄のパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。
ポルノグラフィティ
2日間に渡って行われた『バズリズム LIVE2018』は、これで全日程終了。両日の模様は11月30日と12月7日の『バズリズム02』にて放送予定。

撮影=山内洋枝

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