【ライブレポート】Act Against AID
S 2018「THE VARIETY 26」開催~岸谷
五朗、寺脇康文、三浦春馬ら豪華俳優
陣が武道館に集結

「12月1日・世界エイズデー」に岸谷五朗の呼びかけで1993年からスタートしたチャリティーイベント「Act Against AIDS『THE VARIETY 26』」(以下、AAA)が、2018年12月1日(土)東京・日本武道館にて開催された。26回目となる今年は「俳優だけの武道館ライブ!!」と称して、ドラマ・映画・舞台などで活躍する豪華俳優陣が武道館に集結、歌やダンスパフォーマンスを披露した。
「AIDSについて関心を持つことで解決できる問題がたくさんある。一人でも多くの方にAIDSへの関心を持っていただきたい」という主旨で続けてきたこの活動「THE VARIETY」では、イベントの収益金をAIDS支援のために国内外の各支援団体に総額290,382,069円を寄付してきた。
イベントに先駆けてマスコミ向けに行われた会見には岸谷と寺脇康文、三浦春馬が参加した。今年の見どころについて、岸谷は「俳優だけで武道館をやるという初の試みを以前から企んでいた。来年はオリンピックの準備で武道館が使えないので、2年分できたらいいなと思って」と語る。
また、寺脇は岸谷の話を踏まえつつ「毎年同じ事を言いますが、『できることをできる範囲で』チャリティしようと思ってやってきた。2020年からまた違った形でやっていけたらいいなと思っている」とコメント。
二人の意志を受け継ぐ後輩・三浦は「もっと岸谷さん、寺脇さんについていきたい」と語り、一方でイベントの準備については「稽古時間が少ない中、みんな頑張っています」と笑顔を見せた。すると岸谷は「まず振付が合うかどうかが心配」と笑い返していた。
早速イベントの模様をセットリスト順に紹介しよう。
【出演者】
岸谷五朗、寺脇康文、三浦春馬
青柳塁斗、麻生かほ里、石賀和輝、石原壮馬、猪塚健太、植原卓也、太田将熙、大原櫻子、甲斐翔真、柿澤勇人、風間由次郎、加藤和樹、金子大地、神木隆之介、神田沙也加小池徹平、小関裕太、城田優、ソニン、富田健太郎、花澤香菜、平間壮一、正木郁、松岡広大、松島庄汰、水田航生、溝口琢矢、柚希礼音、吉村卓也
※バンドメンバーの藤林美沙、碓井菜央もパフォーマンスに参加
【オープニング】
場内に流れるBGMが変わり、岸谷の声で開幕が告げられると、武道館のステージではなく、アリーナ席を横切る形でブルースブラザーズ風の衣裳に身を包んだ岸谷、寺脇、三浦が登場し、会場のテンションは一気にアップ。
被っていたハットを使ってちょっとした寸劇を見せた後、その場で生着替えをした3人はどこかで見たようなスタイルに。すると猪塚、植原、水田、平間も加わりこのメンバーでAAA版の「USA」が披露された。
【J-POPコーナー】
「大丈夫」(花澤香菜)/花澤
「六本木心中」(アン・ルイス)/柚希・青柳・風間
「大きな玉ねぎの下で」(爆風スランプ)/三浦
「福笑い」(高橋優)/神木・小関
「ZERO」(B'z)/加藤
「津軽海峡・冬景色」(石川さゆり)/柿澤
「キミを忘れないよ」(大原櫻子)/大原
「Brave Love,TIGA」/岸谷・寺脇・三浦・神木・小関・平間・ウルトラマンティガ
日本の良い曲を聴いてほしいという事で、花澤からスタートしたJ-POPコーナー。可愛い!の一言に尽きる花澤のキュートな歌声の後は青柳と風間を引き連れた柚希がカッコよく歌い踊り魅せる。激しく動くたびにゆるく作られた柚希のシャツのショルダー部分が落ちては色気を振りまいていた。
昨今様々な舞台を経て歌唱力を上げている三浦が武道館といえばコレ!な名曲をソロで披露すると、昨年のAAAに出演した高橋優の人気ナンバーを神木と小関が阿吽の呼吸でハモる。ステージサイドから登場したのは加藤。ソロコンサートのようにB'zの初期の名曲をワイルドにキメた後に登場した柿澤は誰もが予想していなかっただろうど演歌を披露する。本物の演歌歌手のように遠くを見つめて歌い上げ、マイクを口から離した状態で「ありがとうございます」と観客に御礼を伝える柿澤。アップでスクリーンに映されることを想定してかおもしろな表情を作るたびに観客は大ウケとなっていた。
岸谷と寺脇のユニット「地球ゴージャス」に出演以降、類まれなボーカル力でひっぱりだこの大原がたっぷりと聴かせた後は、AAAでは恒例の『ウルトラマンティガ』の主題歌が力強く歌われた。
【地球ゴージャスコーナー】※カッコ内は作品名
「Xday」(Xday)/岸谷・寺脇・藤林・碓井
「JUN'S DREAM」(ZEROTOPIA)/柚希・岸谷
「THE TOP OF THE BEST!」(The Love Bugs)/大原・城田・平間・猪塚・風間・藤林・碓井・岸谷・寺脇
「伝説の雄」(The Love Bugs)/城田・大原・平間・猪塚・風間・藤林・碓井
「BUGS」(The Love Bugs)/城田・大原・平間・岸谷
「ワイルドアッパー」(海盗セブン)/三浦・風間・青柳・水田・猪塚
サンディー」(ZEROTOPIA)/花澤
Valentina's Past」(ZEROTOPIA)/藤林・植原・水田
「ZEROTOPIA」(ZEROTOPIA)/柚希・花澤・藤林・植原・水田・碓井・寺脇
「愛すべき未来へ」(星の大地に降る涙)/三浦・柚希
「地球ゴージャス」の近年の作品から、今回の出演者が劇中に歌った楽曲を中心にピックアップ。歌唱中には舞台映像も映し出され、特に2009年に上演された『星の大地に降る涙』に約10年前の三浦の姿が映るとその初々しい姿に大きな歓声が起きていた。
イベントの途中で行われた「AAA2018報告」では、岸谷たちから本イベントの収益金を医療設備の充実や医療スタッフの育成のために寄付しているラオスのラオ・フレンズ小児病院に岸谷が訪れた事が現地の写真や動画と共に紹介された。
そして近年、AIDSに対する理解も広まり、抗AIDS薬も進化しエイズ感染者が減少している事から、「Act Against AIDS」は責任を果たしたという事で活動を終了する事が発表された。とはいえ、AIDSだけでなく難病に苦しむ子どもたちを引き続き応援していきたいという想いから活動の名称を「Act Against Anything」と変更し、2019年は東京オリンピックの準備で日本武道館が使用出来ないため、AAAイベントは一旦お休みとなるが、2020年にイベント名称を「THE VARIETY SHOW 27」と変えて、今後も継続していく事が伝えられると観客から大きな拍手が送られていた。
【ミュージカルコーナー(1)】
「Defying Gravity」(WICKED)/ソニン
「さよなら」(マタ・ハリ)/柚希・加藤
「ヤツの中へ」(デスノート)/小池・柿澤
「サンライズ」(イン・ザ・ハイツ)/大原・平間
「コーナー・オブ・ザ・スカイ」(ピピン)/城田
「二度と消せない」(1789)/小池・神田
「サ・イラ・モナムール」(1789)/加藤・青柳・植原・水田
「だったらいいな」(マイ・フェア・レディ)/神田・寺脇
ソニンのパワフルで伸びのある歌声からライブ後半戦がスタート。実際の作品に出演した(これからする)出演者だけでなく、ここでしか観る事ができない組み合わせで歌われる名曲の数々。あの作品のこの曲をもう一度聞きたかった、というファンにはたまらないひと時だっただろう。ミュージカル『マタ・ハリ』で悲劇の恋人同士となった加藤と柚希が劇中で見せた心の通い合いを歌で表現し、柿澤と小池はステージ上の可動式の階段を使いながら夜神月とLの対決を彷彿とさせる。大原と平間がキュートな恋人同士のように歌ったあと、来年6月に日本語版として上演されるミュージカル『ピピン』から「コーナー・オブ・ザ・スカイ」(歌詞は英語版)を主演する城田が歌いあげ、作品世界を垣間見せた。
『1789』からは2曲披露。小池と神田のコンビはお互いに話しかけるように歌い、加藤は燃え上がる炎のような衣裳を身にまとい、恋人への熱い想いを熱唱。最後は『マイ・フェア・レディ』のイライザとヒギンズ教授コンビでほっこりさせていた。
【ハンサムコーナー】
「PARTY RIDE」/岸谷・寺脇・「チーム・ハンサム!」全員
「君だけのHERO」/青柳・猪塚・風間・松島・吉村
「キミノリズム」/石賀・石原・富田・松岡・溝口
「White Serenade」/小関・甲斐
「Butterfly」/植原・平間・水田
「Inst:」/三浦・岸谷・寺脇・「チーム・ハンサム!」全員
「THIS IS THE TIME」/三浦・「チーム・ハンサム!」全員
アミューズ所属の若手俳優によって年末に行われてきたファン感謝イベント「ハンサムライブ」(2017年は「HANDSOME FILM FESTIVAL」)。2018年はお休みと伝えられていたが、なんとこの「AAA」の中でハンサムライブのダイジェスト版のように披露されることに!オリジナル曲「PARTY RIDE」が流れると会場から割れんばかりの歓声そして悲鳴が鳴り響く。その後もハンサムライブでおなじみのナンバーが曲ごとにメンバーを変えながら次々と歌われる。スクリーンにメンバーの顔が映る度にファンの歓声は高まり、「THIS IS THE TIME」で三浦が「SUPER ハンサム LIVE 2012」以来6年ぶりにリードボーカルをつとめるとファンの興奮はピークに。
【ミュージカルコーナー(2)】
「ア・ホール・ニュー・ワールド」(アラジン)/城田・麻生
「アンダー・ザ・シー」(リトル・マーメイド)/小池・寺脇
「パート・オブ・ユア・ワールド」(リトル・マーメイド)/大原
「Simon Zealotes」(ジーザス・クライスト・スーパースター)/岸谷・青柳・猪塚・植原・太田・風間・小関・平間・松岡・水田・溝口
「愛していれば分かり合える」(モーツァルト!)/柿澤・ソニン
「闇が広がる」(エリザベート)/城田・三浦
「FATE CITY」(オーシャンズ11)柚希・植原・平間・水田
「ア・ミリオン・ドリームズ」(ザ・グレイテスト・ショーマン)/城田・ソニン
「This Is Me」(ザ・グレイテスト・ショーマン)/ソニン・オールキャスト
ミュージカルコーナー第2部は、映画『アラジン』で日本語吹き替え版のジャスミン役を演じた麻生かほ里が登場。本物のジャスミンの美しい歌声に酔いしれた後は、小池と寺脇が『リトル・マーメイド』でコミカルに歌い踊る。さらに大原がソロで情感たっぷりに歌い上げると、岸谷を中心に若手たちが『ジーザス~』の世界を再現。
城田と三浦による『エリザベート』の名曲「闇が広がる」に至っては、武道館が帝国劇場になったかのよう。歌いながら死へと誘うトート城田の表情はルドルフでなくても魂を奪われるような感覚に陥る。また。ルドルフ三浦との声の相性も良く、どこか陰を感じる三浦の歌声で本番の『エリザベート』を観てみたいと思わせた。
柚希は宝塚歌劇団星組時代に戻ったかのように長い脚を自在に操りながら踊った後は、今年大ヒットしたミュージカル映画『ザ・グレイテスト・ショーマン』から2曲セレクト。城田とのデュエットの後、ソニンはメインボーカルとしてオールキャストと共に「This Is Me」を熱唱。圧巻のパフォーマンスに武道館全体が揺れていた。
【エンディング】
「一人じゃないから」/オールキャスト
オールキャストが心を合わせ声を合わせ、このイベントを締めくくる歌を合唱。2020年まで想いを繋げるように歌いながら、この日来場した観客、そして、全国の映画館でライブビューイングしている観客に感謝の意を伝えていた。
取材・文=こむらさき 写真=オフィシャル提供

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