【Ken Yokoyama ライヴレポート】
『Songs Of Living Dead Tour』
2018年12月6日
at 新木場STUDIO COAST
Ken Yokoyamaのセルフコンピ作『Songs Of The Living Dead』レコ発ファイナルには、今年急成長を見せているDizzy Sunfistを対バンに迎えた。”10年前、サージ(Ba)が抜けるSHIBUYA-AX公演にひと晩並んでもチケットを買えなかった!”とあやぺた(Vo&Gu)はキッズ時代から憧れていたKEN BANDのファイナルに呼ばれたことに興奮を隠せない。メロディックパンクの火を絶やさない!という感情を爆発させた「The Dream Is Not Dead」を筆頭に大先輩に食らいつく熱演で会場を沸かせた。
そして、KEN BANDは「I Fell For You,Fuck You」で幕を開け、3曲目に「Dead At Budokan」も飛び出すなど、約15年に及ぶ提供曲や未発表曲を収めた新作の振れ幅を違和感なく聴かせる。また、南英紀(Gu)とJun Gray(Ba)がホーンを吹く場面もあり、形式張らない風通しの良さを見せる一方、身振り手振りで熱く歌い上げた「Sayonara Hotel」、チバユウスケ(Vo)抜きで披露した「Brand New Cadillac」も最高であった。終盤、Matchan(Dr)が今ツアーで脱退することにも触れ、難しいツアーだったと振り返る。”楽しいだけじゃないけど、続けるんだよ!”と言ったあとに本編ラストは「Let The Beat Carry On」が炸裂し、Matchanの全身全霊のビートに胸は熱くなるばかり。“揺れる心”を素直に吐露する発言も含めて、ロック本来のヒリヒリしたエモーションが渦巻く“生き様パンク”を叩き付けてくるさまに、KEN BANDの真髄を見た想いがした。
撮影:Teppei Kishida(Ken Yokoyama)、半田安政(Showcase)(Dizzy Sunfist)
取材:荒金良介
関連ニュース