【インタビュー】Stefa、鹿児島から
全国へ「5人が1つになったときに生ま
れるもの」

鹿児島県大隅半島在住のStefaが12月26日、デジタルシングル「愛してる…君を」をリリースした。2017年12月にミニアルバム『LOVE』でCDデビューを果たした彼らは、地元・鹿児島のダンススクールで結成されたボーカル&ダンスグループだ。当初はリーダーのTOMOYA、TAKATO、YU-GAのパフォーマー3人で活動をスタート。そこへプロデューサーに声をかけられたボーカルのEISUが加わり、デビュー前に4人体制へ。さらに2018年になってボーカルのSEANが加入。現在の2ボーカル+3パフォーマーのスタイルとなって、新たなスタートを切った。
EANはオーストラリアと日本のハーフ、EISUは元介護士という経歴の持ち主、最年少にしてメンバー全員がそのダンステクニックを認めるYU-GAはまだ中学3年生だ。自然溢れる大隅半島で伸び伸びと育った5人のルーツとキャラクターに迫りつつ、ツインボーカルとなって初のシングルであり、初のアップテンポのラブソング「愛してる…君を」について語ってもらった。

   ◆   ◆   ◆

■いつかファンの方々を笑顔にできる
■パフォーマーになりたいなって

──まず最初に、Stefaのみなさんのルーツを教えてください。どんなキッカケで音楽やダンスに目覚めたんでしょうか?

TAKATO:僕はもともとは野球が好きで9年間ガッツリやっていたんです。野球をやめたあとはやることがなかったんですけど、姉がPCでダンス動画を見ていたのがキッカケで“楽しそうだな。やってみたいな”って。ダンスをやっている友達もいたので、レッスンを受けるようになってオーディションを受けたら合格しちゃったっていう。
▲TAKATO

──野球に熱中するまではダンスに興味は?

TAKATO:全然なかった(笑)。

TOMOYA:姉ちゃんもダンスしてたの?

TAKATO:してないよ(笑)。日本舞踊は習ってたけど。

──野球で鍛えた身体能力をダンスで活かせますもんね。

TAKATO:はい。習うようになってからGENERATIONS from EXILE TRIBEのライブを見たりするようになって“いつか僕もステージで踊って、ファンの人たちを笑顔にできるパフォーマーになりたいな”と思うようになったんです。

──みなさんから見たTAKATOさんはどんな人?

TAKATO:良いこと言って(笑)。

TOMOYA:野球少年だから体育会系。パフォーマーの中でもいちばんアクティヴで動きが大きい。性格もアバウトというか。

──おおらかということですか?

4人:いや。

TAKATO:なんで否定するの?(笑)。

SEAN:初めて会ったときから親しみやすかったですね。自分もけっこうフレンドリーなんですけど、TAKATOくんは気さくで話しやすかった。

TAKATO:良いこと言う(笑)。

SEAN:話していても安心感がありますね。
▲EISU

──では、ボーカルのEISUさんのルーツは?

EISU:僕もスポーツばっかりやっていて、小中学校のときはサッカーとフットサルのチームに入っていて高校ではバトミントン部に所属していました。歌は友達とカラオケに行ったときに歌うぐらいで。

──学生時代は歌うなんて想像もしていなかった?

EISU:歌は好きだったんですけど、高校を卒業して介護士になったんですよ。キッカケは施設とかで、おじいちゃん、おばあちゃんに向けて歌ったことなんです。美空ひばりさんの曲とか歌ってたから「今の音楽はテンポが早いな」って(笑)。僕がふだんカラオケで練習してる曲もメンバーは知らないと思います。渡辺真知子さんの「かもめが翔んだ日」(1978年)とか小坂明子さんの「あなた」(1973年)、欧陽菲菲さんの「ラヴ・イズ・オーヴァー」(1979年)とか。

SEAN:絶対、20歳じゃないです(笑)。

──昭和の大ヒット曲ですね。

EISU:ええ。そういう曲を歌ううちにだんだん、もっと多くの人に聴いてほしいという欲が出てきたんです。で、鹿児島の天文館という繁華街でキーボードの友達と2人で路上で歌うようになって、だんだん立ち止まってくれる人が増えていったからライブハウスに出演して自分の力だけで30〜40人ぐらい集められるようになったときに声をかけられたんです。

TOMOYA:EISUはちょっとTAKATOくんに似ているんだけど、物事を一歩ひいて客観的に見てますね。

SEAN:ふざけるときもあるけど、落ち着いていて演歌が好きだったり、ギャップがあるのが魅力ですね。

EISU:自分で言うのもあれですけど変わり者なので。

SEAN:笑いのツボも違うんですよ。みんなが真顔なときにひとりで笑っていたりとか。

TAKATO:逆にみんなが笑ってるのにひとりウケてなかったり。

──笑いのツボも昭和世代と合うんじゃないんですか?

TOMOYA:たぶん僕らといるのが楽しくないんでしょう(笑)。

SEAN:もう絆にヒビが入ってます(笑)。

YU-GA:でも歌うとガラッと表情が変わります。

TAKATO:そう。負けず嫌いですね。
■「あなたは誰にもないものを持ってる
■特別なコなんだよ」って

──では、最年少パフォーマー、YU-GAさんは?

YU-GA:自分はお母さんの友達がダンスをやっていたのでお母さんに「YU-GAもダンスやらないか?」って勧められて始めたのがキッカケです。今、中学3年生でダンスは約9年やっていますね。最初はロックダンスというジャンルを習っていて、小学校6年のときに受けたオーディションで声をかけてもらって、グループに入ったんです。“1Believe FNC”(大隅半島発のダンスボーカルユニットでそこから派生したのがStefa)に加入してからヒップホップとかクランプとかいろんなスタイルのダンスに挑戦するようになりました。
▲YU-GA

TOMOYA:最年少だけどダンス歴はいちばん長いんですよ。

SEAN:こう見えて踊るとヤバイんですよ。

TAKATO:ふだんはほわほわしてますけど、顔が半端なく変わる。

TOMOYA:“俺を見ろ!”みたいに。

SEAN:キレッキレです。

TAKATO:フリースタイルさせたらStefaでいちばんだと思います。

TOMOYA:しかも歌詞を一瞬で覚えて口ずさんで踊るんですよ。正直、いちばん若いだけに怖い存在ですね。

──では、新メンバーのSEANさんは?

SEAN:自分はお父さんがオーストラリア人でお母さんが鹿児島なんです。みんなと若干、顔立ちが違うのでからかわれたり、仲間はずれにされて自分に自信がなくなった時期もあったんですけど、そんなときにお母さんが「あなたは誰にもないものを持ってる特別なコなんだよ」って言ってくれて救われたりしました。音楽的には親が洋楽を聴いていたので一緒に歌っていたり、もともと目立つのが大好きなので最初は俳優になりたかったんです。で、芸能のコースがある高校に行かせてもらって、オーディションを受けてミュージカルに主演したりとか。演じて歌って踊って、自分が表現したいことの全てが詰まってるなと思ってました。卒業後はオーストラリアに留学するか東京で芸能活動をするか迷ってたんですけど、そんなときに「Stefaに入らない?」って誘われて。
▲SEAN

──ちなみにどんな洋楽を聴いていたんですか?

SEAN:ジャスティン・ビーバーテイラー・スウィフト、めちゃめちゃ好きなのがブルーノ・マーズです。

YU-GA:僕もブルーノ・マーズ大好きです。

SEAN:EISUくんとはまた違うタイプの変わり者です(笑)。こういう顔だけど英語しゃべれないんです。でも、自分の個性がStefaに新しい彩りを与えられたのかなと思ってます。

EISU:僕的には自分のまわりにこういうタイプがいないので、いい意味で変わり者(笑)。

──変わり者同士なんですね(笑)。

TOMOYA:昼ゴハンのお金をもらって、みんなラーメン食べてるのに1人だけうまい棒を大量に買ってたり。

TAKATO:うまい棒のコーンポタージュ味を30本食ってました(笑)。

SEAN:コーンポタージュ味がいちばん好きなんですよ。

TAKATO:そのときは他人のふりしてました(笑)。

SEAN:みんなの様子がおかしくて「ホラ、ホラ」ってわざとアピールしていました。

EISU:ランチにうまい棒出てきたら、日本人みんなひきますから。

──SEANさんが加入してグループの雰囲気も変わりました?

4人:変わりましたね。

TAKATO:影響大きいですね。

SEAN:マジ? 嬉しいんだけど。

TOMOYA:フットワークが軽くてメンバーともどんどん話すのでコミュニケーションという意味で潤滑油になってくれていますね。

──最後にリーダーのTOMOYAさんは?

TOMOYA:僕は小学生の頃からTVっ子でバラエティ番組を見るのが大好きだったんです。“笑いに溢れていて楽しそうで、それが仕事になるなんて何てステキなんだろう”って。なので、最初は芸人志望だったんです。将来のために自分ができることって何だろうと思って率先して前に出るようになって生徒会に入ったりとか。
▲TOMOYA

──もともとリーダー気質だったんですね。

TOMOYA:で、ダンスに出会ったのは高校のときなんです。学校の中で披露する機会があって、僕もSEANくんのように表現して人の心を動かすことに憧れていたので、母親が探してくれたダンススタジオに入って、プロデューサーに「オーディションに出てみない?」と声をかけていただきました。

──影響を受けたダンスグループはいましたか?

TOMOYA:恥ずかしいんですけど、ダンス部に好きな女のコがいたのがキッカケだったりするんです。

4人:おお〜っ(初耳情報に驚く)。

SEAN:かわいい〜(笑)!

TOMOYA:ダンス未経験だったのがほかの男子より上手いって褒められて、調子に乗っちゃったんでしょうね(笑)。

──恋がキッカケで人生が変わったんですね。性格的には?

TAKATO:リーダーだけあって穏やかですね。ふざけるときはふざけるんですけど。

YU-GA:その餌食にあってるのがTAKATOです。例えばペットボトルに飲み物が半分入ってるとすると全部飲んじゃうんですよ。

TAKATO:「もらっていい?」って言われて、「いいよ」って言うと一口で飲んじゃいますから。

YU-GA:最近は何も言わずに飲んでますね(笑)。

TAKATO:そうなんですけど、仕事となるとまとめるのが上手いですね。

EISU:落ち着きがありますね。怒るときも怒鳴るんじゃなくて悟りを開いてるような口調で(笑)。

TOMOYA:あまり感情的にならないんですよ。

SEAN:何がダメなのかちゃんと説明してくれる。僕らのバランスをとってくれる大事な存在です。
■「愛してる」っていうより
■「好きだ〜!」みたいな

──そんな個性的なメンバーが集まっているのがStefaだという。楽曲の真ん中には歌があって、海をバックに撮った前回のシングル「想い出の365日」もそうですが、切ない曲でも爽やかさがあります。滝などのパワースポットが多い大隅半島で育ったことは音楽に影響していますか?

SEAN:自分の場合は「島唄」のような民謡的な歌いまわしと洋楽を同時に聴いていたので、その2つの要素が合わさって自分独特の歌い方になったっていうのはありますね。そこもハーフみたいな(笑)。

YU-GA:僕はまわりにダンスをしている人が多くて、母親の影響でEXILEが好きになったっていうのはあるけど。

TAKATO:ダンス教室が多い環境なんですよ。それで自然と好きになる。

EISU:自分も高校の先輩がめちゃくちゃ歌がうまかったので、「この人みたいになれたらな」っていうのはありましたね。
▲デジタルシングル「愛してる…君を」

──音楽、ダンスが根付いている環境なんですね。5人体制での初のシングル「愛してる...君を」はEISUさんとSEANさんのボーカルのかけあいが楽しめるという意味でも初めて音源化された楽曲でもあり。

EISU:今までバラードが多かったので初のアップテンポのラブソングということで個人的にもすごく新鮮でした。歌詞も自分に当てはまる部分が多くて気持ちをこめやすかったし、歌いやすかったですね。

──当てはまるというのはどんなところが?

EISU:まだ“愛してる”っていう年齢ではないかもしれないですが(笑)、好きを超えると愛になるじゃないですか。

──ドキドキする恋を超えて相手のことをより考える愛に変わるというか?

EISU:そうですね。別れた人との思い出を含めてハマるフレーズが多かったりします。

──遠距離恋愛の曲なのかな? それとも別れた人のことを思って歌っているのかな?とか、いろいろ想像させられますよね。

SEAN:“遠くに いても 信じてほしい”というフレーズが出てくるので、遠距離をしてる人は思うところがあるかもしれないですね。それ以外でも自分の弱さや強さ、自信があったりなかったり、様々な人に当てはまる感情がこもった歌詞だと思います。切ない内容をあえてアップテンポで歌う曲なので辛い経験をした人も立ち直れるような。“悲しいことがあっても前に進める”って思わせてくれる曲ですね。共感できる情景があって歌いやすいと思うし、元気になれるんじゃないかと思います。パフォーマーのみなさんにも曲について語ってほしいですね(笑)。

TOMOYA:Stefaは1stミニアルバムのタイトルも『LOVE』だったぐらいラブソングが多いんですけど、今まではしっとりした曲が多かったんですね。今回の曲はサビでみんなでジャンプしたり、5人が拳を斜め上に挙げる振りがあったり、動きだけとっても今までになかった感じですね。

TAKATO:「がんばろうぜ!」って感じの。

TOMOYA:そうですね。「愛してる」っていうより「好きだ〜!」みたいな。
▲Stefa

──ダンス部の女子に告白するときのような?(笑)。

TOMOYA:ははは。そこにも繋がっているかもしれない。

YU-GA:僕は両思いになったことがほとんどないというか、片思いが多いので、歌詞の“すれ違うたびに 気になり惹かれる”っていうところは、好きな人とすれ違ったら気になるかなって。

TAKATO:かわいい!(笑)。

YU-GA:気になるところから始まって付き合ってどんどん愛が深まっていくような、そんな想いを込めて踊っています。

TAKATO:この曲、いろんな振りがあるんですけど、僕的には“「ごめん」あの時 声にしたら〜”という歌詞はライブを見ている方に手を差し伸べるようにしていて、そのあとに胸に手を当てるんですけど、手話を取り入れたような振り付けになっているのが好きです。

──前回のシングルでも手話を取り入れたパフォーマンスをしてますね。

TAKATO:そうですね。想いを届けるようなパフォーマンスをしたいと思っています。

──最後に2019年の抱負を。鹿児島だけではなく全国展開をしていくということですが。

TAKATO:鹿児島在住のグループということもあって、知り合いだったり、他人から偏見の目で見られることもあるんですけど、そこは僕たちが変えてやろうと思ってます。

SEAN:鹿児島からこういう男性グループが出てきた例がないので、悪意がなくてもいろんなこと言われるんですよ。だから、ビッグになってやってやろうぜ!って感じですね。自分も加入させてもらったチャンスを生かしたいし、たくさんのお客さんの人生を彩るようなグループになれたら僕はめちゃくちゃ幸せです。この5人で絆を深めていきたいですね。

EISU:ダンスボーカルユニットの中でも僕とSEANの声って全く違うと思うんですよ。パフォーマーの3人のダンスのジャンルも違うんですけど、5人が1つになったときにすごいものが生まれる。早く全国各地でライブを見てもらいたいなと思っています。

SEAN:合わさったときのパワーは鹿児島だけではおさまらないからね。

TOMOYA:ツアーは目標でもあり通過点のひとつ。パフォーマーとしては自分の世界観で見る人の心を揺さぶれたら幸せです。今はStefaとして上に行こうと頑張っている最中です!

取材・文◎山本弘子
撮影◎野村雄治

■DIGITAL SINGLE「愛してる…君を」
2018.12.26 RELEASE
CSM RECORDS
iTunes https://itunes.apple.com/jp/album/1445372896
amazon https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07L2Z1LS8/ref=dm_ws_sp_ps_dp


■1Believe FNC<キャナルシティ博多ライブ>

2019年1月19日(土) 福岡 キャナルシティ博多 B1Fサンプラザステージ

出演時間14:00〜
▼出演
・1-Girls
・Stefa

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