the pillows 結成30周年記念として
横浜アリーナ公演の開催と劇場用映画
の制作を発表

2019年に結成30周年を迎えるthe pillowsが、アニバーサリー・ライブを2019年10月17日(木)に横浜アリーナで開催することが決定。さらに劇場用映画の制作と公開を発表した。バンドから届いた公式の文面は下記の通り。

2019年、結成30周年を迎えるthe pillowsからとびきり素敵なニュースが届いた。
結成30周年のアニバーサリー・ライブを2019年10月17日(木)に横浜アリーナで開催することが決定した。
そしてなんと劇場用映画の制作を手掛け、公開するという。
まずは10月17日(木)横浜アリーナにて、アニバーサリーのワンマン・ライブが開催される。2009年9月16日に日本武道館で開催された20周年アニバーサリー公演は、発売10分で完売し、急遽ステージサイド席も開放されたがソールドアウト、実に1万人を動員して大成功を収めた。
最近のステージで山中さわお(Vo、Gt)は「“大きな花火を打ち上げる”という意味では30周年が最後。いつもより大きいところでやるから集まってくれよ」と語っていた。“行きたい”と思ったBUSTERS(=the pillowsファン)が、チケット争奪戦に敗れてその記念日を一緒に過ごせないという事態だけはどうしても避けたい。そんな想いが、10月17日(木)の横浜アリーナを選択したのだと思う。9月16日という結成記念日の開催ではないことに戸惑ったBUSTERSもいるかも知れない。しかし2020年開催予定の東京オリンピック&パラリンピックやその他の諸事情により、コンサート会場の確保が困難を極める中、ひとりでも多く収容できる会場の確保を優先したthe pillowsのこのステージに賭ける意気込みを感じずにはいられない。10か月以上先のスケジュールだが、全国からあるいは海の向こうの全世界からこのステージを体感するための調整を始めて欲しいと切に願う。
そしてもうひとつのビッグニュースは、2019年夏に公開予定の映画制作というサプライズだ。同じく最近のステージ等で山中が「絶対キミたちが想像してない面白いことをやります」と宣言していたのがまさにこのことだ。バンドの足跡を追いかけたドキュメンタリーではなく、今回はなんと劇場用映画だ。タイトルは「王様になれ」。原案を山中が担当し、監督・脚本は、俳優、演出家のオクイシュージが初メガホンを取る。オクイといえば1985年に舞台役者としてデビュー以降、劇団の主宰や舞台ユニットの立ち上げ、シリアスからコメディ、ショーアップされたものまで独自の世界観で脚本・演出、デザインを手掛け、松尾スズキ作演出の舞台など外部公演にも多数出演し、舞台のみならずテレビや映画などその活動は多岐にわたる異才である。
そして物語は、カメラマン志望の「祐介」が主人公。自分の夢を叶えるには現実はあまりに厳しく、崖っぷちの自分、成功していく同期への嫉妬、ほのかな想いを寄せる女性との心のすれ違いなど、the pillowsがこれまで音楽で描いてきたような世界観が展開される。環境に満足せず自分への評価が思い通りにならない苛立ち、それでも自分のやり方を貫こうとするときにぶち当たる孤独、絶望、その先に微かにみえる光...。そんな心の葛藤が今回はステージではなくスクリーンで繰り広げられるという。the pillowsのメンバー、山中さわお、真鍋吉明(Gt)、佐藤シンイチロウ(Ds)の3人はもちろん、物語の登場人物として、the pillowsゆかりのアーティストも30周年を祝って本人役で多数出演するので要注目だ。
デビュー以来、ぶつかってきた壁にひとつひとつ真摯に愚直に向き合い、自分たちのやり方を貫いて、その生き様が共感を集めて確固たる支持を獲得し、日本のみならずアメリカをはじめ世界にファンを拡大してきたthe pillows。“大きな花火を打ち上げるという意味では最後”と自ら捉える30th Anniversaryで、ぶっきらぼうだが共に歩いてくれたBUSTERSへの感謝を伝えたいという彼らの想いを受け止めて欲しい。
文:浅野保志(ぴあ)

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