INORAN、FC会員限定ライブ開催「自分
が心から好きな音を楽しんで、それを
みんなと共感したい」
INORANが、2018年12月30日、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、ファンクラブ会員限定のプレミアムライブを開催した。
2018年は、INORANにとってライブという“ファンとリアルに繋がれる場所”を、ひたすら貪欲に求め続けた1年だった。8月リリースの映像作品『Override』は、17年9月に開催された<SOLO 20TH ANNIVERSARY TOUR 2017-INTENSE/MELLOW-<B-DAY LIVE CODE929/2017>at SHINKIBA STUDIO COAST>のライブ映像、インタビュー映像を収録したドキュメンタリー作品で、どちらからも彼のライブに対するストイックな探究心が窺い知れる。また、本作品に収録された新曲「I’m Here for you」と「Turn It Around」(※No Name?限定版は「I’m Here for you」と「We’ve Lost Control」)は、ライブでファンとのコールアンドレスポンスを強く意識して書き上げた曲だった。
ドキュメンタリーの中で、INORANは“僕はみんなの鏡でありたいし、ファンのみんなも自分の鏡だから常にベストを尽したい”“どの場所も、前回のライブとは絶対に同じにはならない、だからライブを、そしてツアーを続けるのだと思う”という発言をしていた。そして、その後行われた<INORAN TOUR 2018“Override 66”>のステージには、少年のような屈託のない笑顔で、ロックが持つピュアな初期衝動を一心不乱に放出するINORANがいた。あの時、筆者は彼が新作のカテゴリーを、ここまでライブという要素でまとめ上げたことに、ようやく合点がいった。INORANは、この新作とツアーを経たその先で、ライブをより純粋に楽しみ、大切なオーディエンスたちとの絆をさらに強固なものにしたいのだと……。
平成最後の12月某日、INORANから“ライブを観て、今年の自分を総括したレポートを書いてほしい”というリクエストをもらった。日程は12月30日、会場はINORAN TOUR 2018-ENCORE-<NO NAME? MEMBERS’ LIMITED LIVE>の渋谷duo MUSIC EXCHANGE。彼のファンクラブ『NO NAME?』会員限定のプレミアムなライブである。
寒波が到来し、夜は最低気温マイナス1度を下回ることも少なくなかった12月の最終週。しかし、会場のduoは熱狂的なINORANのファンが大勢集結し、開演前からその熱気でムンムンだ。
開演時刻ステージに、Yukio Murata(g)、u:zo(b)、Ryo Yamagata(ds)が姿を見せ、最後にINORANが登場すると、観客から割れんばかりの大歓声が巻き起こる。オープニングはEP作『Somewhere』から「REDISCOVER ON ANOTHER」。INORANとMurataのファジーで力強いギターリフが会場に響き渡り、u:zoとRyoの躍動感あふれるロックなグルーヴが、満員のオーディエンスを激しく踊らせる。そんな観客たちを見て、INORANも“ヘイヘイ東京、今日は楽しんでいこうぜ”と、大声でゲキを飛ばす。
その後プレイされた「We’ve Lost Control」「Awaking in myself」「grace and glory」は、秋のツアーでもオーディエンスのボルテージを一気にヒートアップさせた、超強力なラインナップだ。これらの曲には、ブレイクのウェービングやシンガロングなど、観客とのコールアンドレスポンスがキーになるものが多い。しかし、そこは百戦錬磨のNO NAME?たち。その要求にしっかりと応え、素晴らしい一体感で演奏するメンバーたちの背中を押す。
18年秋以降のセットリストでは、ロックの魅力溢れるパワフルでエネルギーに満ちた曲が、要所要所に配置されている。そして、バンドの演奏はこれまで以上にその熱量を増し、音に“嵐”とも言えるダイナミックさ、激しさを宿すようになった。
ツアー初日の頃は、まだメンバーやオーディエンスが、アップデートされたダイナミックな音の波に飲み込まれる部分も、少し見受けられた。しかし、今日のライブでは、その猛烈なサウンドをメンバー全員が見事に支配していたし、観客も今まで以上に力強いメッセージを込めて反応するようになった。INORANたちが、これまで試行錯誤を重ねて作り出した唯一無二のバンドサウンドは今、圧倒的な説得力を持ちフロア全体を揺らしている。まるで“ドシン!”と、強烈に腹をブロウするようにタフなサウンド。この痺れるような快感はまさに“掛け値なし”である。
その後、「時化」「Daylight」「Hide and Seek」といった、躍動感の溢れるグルーヴィなナンバーが投入されていく。この日の「Hide and Seek」は圧巻で、1つひとつのリフやリズムが絶妙に重なり合って生み出される独特なウネりと、それに呼応するかのような観客の力強い一体感は、今回のハイライトの1つであった。
MCでは、INORANが“東京盛り上がっているか? 楽しんでいるか? 俺はとても楽しいぜ! duoはずっとお世話になっていて本当に大好きなハコなんだ。いつもだったら弾き語りで納会とかだけどさ、今回はフルバンドでやるからさ、今日は思いっ切り楽しんでいってくれよ”とオーディエンスに語りかけ、“次は、みんなで元気よく歌いましょう。あれっ声が小さいな。じゃあもう終わりにしちゃうよ? 「All We Are」を歌って、家に帰しちゃうよ。まぁ嘘ですけどね(笑)。でも、もっと本気で来いよ、お前ら!”と、彼らしいユーモアでファンを煽って、新曲「Turn It Around」を演奏した。
セットリストに関して、ライブ後に会ったINORANは“ロックとかオルタナとかそういうカテゴリーは抜きにして、自分が心から好きな音を楽しんで、それをみんなと共感したい。もう、今思うのはそれだけ。それしかない”と語っていた。
この言葉こそが、本当に今回のセットリスト、そしてINORANという、オリジナリティ溢れるミュージシャンを見事に表現していると思う。なぜなら、彼のライブでは「REDISCOVER ON ANOTHER」や「Hide and Seek」といった、オルタナやグランジの影響を素直に吐き出したロックナンバーもあれば、「Awaking in myself」や「Daylight」「raize」といった、ポジティブでキャッチーな曲も演奏される。そして、ミラーボールが輝く中でアコースティックギターを弾きながら演奏された、美しいバラード「Shine for me tonight」もラインナップされている。これだけバラエティに富んでいるのに、どの曲も彼らしい卓越したメロディセンスが発揮されているし、曲の芯に“これぞINORAN!”と、みんなを納得させるアイデンティティがしっかり存在している。だからこそ、INORANのライブを観ると、彼らしいピュアな音に心を揺さぶられるし、ファンも“ありのまま”を素直に表現するINORANを、これからも応援し続けるのだろう。
「adore」では、INORAN以外のメンバーがそれぞれ違うパートを担当。Ryoがギター、u:zoがドラム、Murataがベースと、楽器を持ち替えて演奏する。この日は、INORANのライブ開演から2時間後に、duoの隣にある渋谷TSUTAYA O-EASTで、盟友Jの<J 2018 放火魔 大忘年会>が行われたのだが、INORANは“今日、これからJのライブ観に行く人どれくらいる? けっこういるな、もうそいつらは帰っていいよ。嘘嘘(笑)。本当はね、俺のライブ観てからJのをハシゴするのもいいなって思ったから、早く始めたんだ。さっき、彼に年末の挨拶をしてきたよ。俺らそういうとこ日本人だからね”と、上機嫌にオーディエンスに気持ちを語り、その後NIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」をセッションするなど、このアンサンブルならではのフレッシュな部分を、思う存分に堪能していた。演奏はメンバーそれぞれが達人だけあり、ライブを重ねる中で、秋ツアーの初日にあった不慣れゆえの荒々しさは少なくなり、それによってデモ状態のプレーンだった曲のイメージが、より明確にその方向性が定まったように感じた。
その後、ライブはいよいよ終盤へ。「Rightaway」では、サビで観客がタオルを振り回し、曲のピークでINORANが観客に向かってダイブするというサプライズが。そこから、「Beautiful Now」「Get Laid」「I’m Here for you」のサビの大合唱を経て、ラストは近年のライブ定番である「All We Are」だ。
MCで、INORANが“これからもミュージシャンとして、一人の人間として責任を持って音楽を続けるつもりです。失敗しても、後悔ないように挑戦したい。俺は突発的で衝動的で動物的なのかもしれないね。でも、そんな自分のギターや歌、音楽をみんなとハッピーに分かち合えたら、これ以上嬉しいことはない。最高の夜をどうもありがとう”と語り、イントロのリードギターを弾き始める。そんな彼の気持ちに応えるように、会場のオーディエンスたちも、いつも以上に熱のこもった全力のシンガロングで、彼の気持ちに応える。演奏終了後、ずっと鳴り止まない拍手と歓声の中、INORANは“どうもありがとな!”と観客に叫び、笑顔でギターを上に掲げてから、深々と一礼をしてステージを後にした。
嵐のように激しく18年を駆け抜けたINORAN。彼にとって、19年は一体どんな年になるのだろう。そのヒントは、1月20日と2月1日に行われる<INORAN 2019 NEW YEAR PREMIUM ACOUSTIC LIVE>に隠されているかもしれない。このライブは、17年の<SOLO 20TH ANNIVERSARY TOUR 2017 –INTENSE/MELLOW->で行われた、アコースティック編成によるコーナー『Bar INORAN』を再現するプレミアムなもの。ピアノにTourbillonの葉山拓亮、ヴァイオリン奏者のYui、チェロ奏者の島津由美をゲストに迎え、普段のロックなINORANとは違った、アコースティックな一面を垣間見ることのできる内容となる。このステージで観られるアコースティックギターと歌による表現もまた、INORANらしい独自の音楽性を示すものだ。
19年はLUNA SEAが結成30周年を迎え、5月29日Zepp TokyoのFC限定フリーライブや、5月31日と6月1日の武道館公演など、アニバーサリーイヤーに相応しいさまざまなスペシャルイベントが行われる予定だ。しかし、そんな多忙なスケジュールの中でも、INORANのファンはやはり、彼の新曲とライブを待ち望んでいるに違いない。
そして、そんなファンの気持ちを誰よりも理解しているのが、INORANである。30日のライブで、彼はそんな全国のファンに向け“19年はいろいろと忙しくなるけど、そんな中で、もう自分のニューアルバムを作ると決めている。年明けから曲作りを始めるし、夏頃にアルバムを完成させて、秋はいつも通りにツアーでみんなに会いに行きたいと思います。次回のツアーは本当に長いものになるから、期待して待っていてくれよな!”と、嬉しい約束をしてくれた。
19年の春、INORANは忙しいスケジュールの合間に、大好きなギターを手に、少しの間旅に出る予定だという。この曲作りの旅は、彼が『BEAUTIFUL NOW』の完成以降、アルバム制作の際にインスピレーションを得るために行ってきたものだ。この旅先で見る、心揺さぶられる自然や街の景色、自身の価値観を覆すさまざまな人々との出会い……そういった貴重な経験を経て、INORANが次の新作でどんな音を紡ぎ出すのか、今からその期待はますます高まるばかりだ。
取材・文:細江高広
ドキュメンタリーの中で、INORANは“僕はみんなの鏡でありたいし、ファンのみんなも自分の鏡だから常にベストを尽したい”“どの場所も、前回のライブとは絶対に同じにはならない、だからライブを、そしてツアーを続けるのだと思う”という発言をしていた。そして、その後行われた<INORAN TOUR 2018“Override 66”>のステージには、少年のような屈託のない笑顔で、ロックが持つピュアな初期衝動を一心不乱に放出するINORANがいた。あの時、筆者は彼が新作のカテゴリーを、ここまでライブという要素でまとめ上げたことに、ようやく合点がいった。INORANは、この新作とツアーを経たその先で、ライブをより純粋に楽しみ、大切なオーディエンスたちとの絆をさらに強固なものにしたいのだと……。
平成最後の12月某日、INORANから“ライブを観て、今年の自分を総括したレポートを書いてほしい”というリクエストをもらった。日程は12月30日、会場はINORAN TOUR 2018-ENCORE-<NO NAME? MEMBERS’ LIMITED LIVE>の渋谷duo MUSIC EXCHANGE。彼のファンクラブ『NO NAME?』会員限定のプレミアムなライブである。
寒波が到来し、夜は最低気温マイナス1度を下回ることも少なくなかった12月の最終週。しかし、会場のduoは熱狂的なINORANのファンが大勢集結し、開演前からその熱気でムンムンだ。
開演時刻ステージに、Yukio Murata(g)、u:zo(b)、Ryo Yamagata(ds)が姿を見せ、最後にINORANが登場すると、観客から割れんばかりの大歓声が巻き起こる。オープニングはEP作『Somewhere』から「REDISCOVER ON ANOTHER」。INORANとMurataのファジーで力強いギターリフが会場に響き渡り、u:zoとRyoの躍動感あふれるロックなグルーヴが、満員のオーディエンスを激しく踊らせる。そんな観客たちを見て、INORANも“ヘイヘイ東京、今日は楽しんでいこうぜ”と、大声でゲキを飛ばす。
その後プレイされた「We’ve Lost Control」「Awaking in myself」「grace and glory」は、秋のツアーでもオーディエンスのボルテージを一気にヒートアップさせた、超強力なラインナップだ。これらの曲には、ブレイクのウェービングやシンガロングなど、観客とのコールアンドレスポンスがキーになるものが多い。しかし、そこは百戦錬磨のNO NAME?たち。その要求にしっかりと応え、素晴らしい一体感で演奏するメンバーたちの背中を押す。
18年秋以降のセットリストでは、ロックの魅力溢れるパワフルでエネルギーに満ちた曲が、要所要所に配置されている。そして、バンドの演奏はこれまで以上にその熱量を増し、音に“嵐”とも言えるダイナミックさ、激しさを宿すようになった。
ツアー初日の頃は、まだメンバーやオーディエンスが、アップデートされたダイナミックな音の波に飲み込まれる部分も、少し見受けられた。しかし、今日のライブでは、その猛烈なサウンドをメンバー全員が見事に支配していたし、観客も今まで以上に力強いメッセージを込めて反応するようになった。INORANたちが、これまで試行錯誤を重ねて作り出した唯一無二のバンドサウンドは今、圧倒的な説得力を持ちフロア全体を揺らしている。まるで“ドシン!”と、強烈に腹をブロウするようにタフなサウンド。この痺れるような快感はまさに“掛け値なし”である。
その後、「時化」「Daylight」「Hide and Seek」といった、躍動感の溢れるグルーヴィなナンバーが投入されていく。この日の「Hide and Seek」は圧巻で、1つひとつのリフやリズムが絶妙に重なり合って生み出される独特なウネりと、それに呼応するかのような観客の力強い一体感は、今回のハイライトの1つであった。
MCでは、INORANが“東京盛り上がっているか? 楽しんでいるか? 俺はとても楽しいぜ! duoはずっとお世話になっていて本当に大好きなハコなんだ。いつもだったら弾き語りで納会とかだけどさ、今回はフルバンドでやるからさ、今日は思いっ切り楽しんでいってくれよ”とオーディエンスに語りかけ、“次は、みんなで元気よく歌いましょう。あれっ声が小さいな。じゃあもう終わりにしちゃうよ? 「All We Are」を歌って、家に帰しちゃうよ。まぁ嘘ですけどね(笑)。でも、もっと本気で来いよ、お前ら!”と、彼らしいユーモアでファンを煽って、新曲「Turn It Around」を演奏した。
セットリストに関して、ライブ後に会ったINORANは“ロックとかオルタナとかそういうカテゴリーは抜きにして、自分が心から好きな音を楽しんで、それをみんなと共感したい。もう、今思うのはそれだけ。それしかない”と語っていた。
この言葉こそが、本当に今回のセットリスト、そしてINORANという、オリジナリティ溢れるミュージシャンを見事に表現していると思う。なぜなら、彼のライブでは「REDISCOVER ON ANOTHER」や「Hide and Seek」といった、オルタナやグランジの影響を素直に吐き出したロックナンバーもあれば、「Awaking in myself」や「Daylight」「raize」といった、ポジティブでキャッチーな曲も演奏される。そして、ミラーボールが輝く中でアコースティックギターを弾きながら演奏された、美しいバラード「Shine for me tonight」もラインナップされている。これだけバラエティに富んでいるのに、どの曲も彼らしい卓越したメロディセンスが発揮されているし、曲の芯に“これぞINORAN!”と、みんなを納得させるアイデンティティがしっかり存在している。だからこそ、INORANのライブを観ると、彼らしいピュアな音に心を揺さぶられるし、ファンも“ありのまま”を素直に表現するINORANを、これからも応援し続けるのだろう。
「adore」では、INORAN以外のメンバーがそれぞれ違うパートを担当。Ryoがギター、u:zoがドラム、Murataがベースと、楽器を持ち替えて演奏する。この日は、INORANのライブ開演から2時間後に、duoの隣にある渋谷TSUTAYA O-EASTで、盟友Jの<J 2018 放火魔 大忘年会>が行われたのだが、INORANは“今日、これからJのライブ観に行く人どれくらいる? けっこういるな、もうそいつらは帰っていいよ。嘘嘘(笑)。本当はね、俺のライブ観てからJのをハシゴするのもいいなって思ったから、早く始めたんだ。さっき、彼に年末の挨拶をしてきたよ。俺らそういうとこ日本人だからね”と、上機嫌にオーディエンスに気持ちを語り、その後NIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」をセッションするなど、このアンサンブルならではのフレッシュな部分を、思う存分に堪能していた。演奏はメンバーそれぞれが達人だけあり、ライブを重ねる中で、秋ツアーの初日にあった不慣れゆえの荒々しさは少なくなり、それによってデモ状態のプレーンだった曲のイメージが、より明確にその方向性が定まったように感じた。
その後、ライブはいよいよ終盤へ。「Rightaway」では、サビで観客がタオルを振り回し、曲のピークでINORANが観客に向かってダイブするというサプライズが。そこから、「Beautiful Now」「Get Laid」「I’m Here for you」のサビの大合唱を経て、ラストは近年のライブ定番である「All We Are」だ。
MCで、INORANが“これからもミュージシャンとして、一人の人間として責任を持って音楽を続けるつもりです。失敗しても、後悔ないように挑戦したい。俺は突発的で衝動的で動物的なのかもしれないね。でも、そんな自分のギターや歌、音楽をみんなとハッピーに分かち合えたら、これ以上嬉しいことはない。最高の夜をどうもありがとう”と語り、イントロのリードギターを弾き始める。そんな彼の気持ちに応えるように、会場のオーディエンスたちも、いつも以上に熱のこもった全力のシンガロングで、彼の気持ちに応える。演奏終了後、ずっと鳴り止まない拍手と歓声の中、INORANは“どうもありがとな!”と観客に叫び、笑顔でギターを上に掲げてから、深々と一礼をしてステージを後にした。
嵐のように激しく18年を駆け抜けたINORAN。彼にとって、19年は一体どんな年になるのだろう。そのヒントは、1月20日と2月1日に行われる<INORAN 2019 NEW YEAR PREMIUM ACOUSTIC LIVE>に隠されているかもしれない。このライブは、17年の<SOLO 20TH ANNIVERSARY TOUR 2017 –INTENSE/MELLOW->で行われた、アコースティック編成によるコーナー『Bar INORAN』を再現するプレミアムなもの。ピアノにTourbillonの葉山拓亮、ヴァイオリン奏者のYui、チェロ奏者の島津由美をゲストに迎え、普段のロックなINORANとは違った、アコースティックな一面を垣間見ることのできる内容となる。このステージで観られるアコースティックギターと歌による表現もまた、INORANらしい独自の音楽性を示すものだ。
19年はLUNA SEAが結成30周年を迎え、5月29日Zepp TokyoのFC限定フリーライブや、5月31日と6月1日の武道館公演など、アニバーサリーイヤーに相応しいさまざまなスペシャルイベントが行われる予定だ。しかし、そんな多忙なスケジュールの中でも、INORANのファンはやはり、彼の新曲とライブを待ち望んでいるに違いない。
そして、そんなファンの気持ちを誰よりも理解しているのが、INORANである。30日のライブで、彼はそんな全国のファンに向け“19年はいろいろと忙しくなるけど、そんな中で、もう自分のニューアルバムを作ると決めている。年明けから曲作りを始めるし、夏頃にアルバムを完成させて、秋はいつも通りにツアーでみんなに会いに行きたいと思います。次回のツアーは本当に長いものになるから、期待して待っていてくれよな!”と、嬉しい約束をしてくれた。
19年の春、INORANは忙しいスケジュールの合間に、大好きなギターを手に、少しの間旅に出る予定だという。この曲作りの旅は、彼が『BEAUTIFUL NOW』の完成以降、アルバム制作の際にインスピレーションを得るために行ってきたものだ。この旅先で見る、心揺さぶられる自然や街の景色、自身の価値観を覆すさまざまな人々との出会い……そういった貴重な経験を経て、INORANが次の新作でどんな音を紡ぎ出すのか、今からその期待はますます高まるばかりだ。
取材・文:細江高広
セットリスト
1.REDISCOVER ON ANOTHER
2.We’ve Lost Control
3.Awaking in myself
4.grace and glory
5.時化
6.Daylight
7.Hide and Seek
8.2Lime s
9.Something about you
10.Turn It Around
11.Shine for me tonight
12.Drum&Bass&Guitar Session
13.adore
14.raize
15.Rightaway
16.Beautiful Now
17.Get Laid
18.I’m Here for you
19.All We Are
2.We’ve Lost Control
3.Awaking in myself
4.grace and glory
5.時化
6.Daylight
7.Hide and Seek
8.2Lime s
9.Something about you
10.Turn It Around
11.Shine for me tonight
12.Drum&Bass&Guitar Session
13.adore
14.raize
15.Rightaway
16.Beautiful Now
17.Get Laid
18.I’m Here for you
19.All We Are
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