葛飾北斎らが描いた生き物の作品を紹
介する企画展『北斎アニマルズ』が、
すみだ北斎美術館で開催

葛飾北斎やその一門が描いた生き物の作品を紹介する企画展『北斎アニマルズ』が、2019年2月5日~4月7日まで、すみだ北斎美術館で開催される。
葛飾北斎「南瓜花群虫図」すみだ北斎美術館蔵(前期)
北斎は動物園にいるような、哺乳類や鳥、虫、魚介などの生き物をたくさん描いている。リアリティを追求し、今にも動き出しそうな動物を描く一方、北斎独特の視点によるユーモアも兼ね備えた生き物の作品も残している。
本企画展では、思わずギュッと抱き締めたくなるような動物から、写実的な画法による思いもよらない個性的な表現の生き物まで、表情豊かな北斎アニマルズを紹介。生き物たちを筆一本で描き分け、作品によっては体温まで感じさせる画技を観察しながら、お気に入りのアニマルもぜひ見つけてみてはいかがだろう。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 駿州大野新田」すみだ北斎美術館蔵(後期)
1章 生けるがごときアニマル
北斎は生涯にわたって動物や虫などの絵を描いているが、中には、動物の動きまで感じられる作品も描いている。この章では、鳥、動物、動物(猫)、動物(干支)、魚介、虫・爬虫類・両生類と多様な、生けるがごときアニマルが登場。じっくり観察し、描かれた中でも、どこかユーモアや愛嬌のある姿になる眼の描写は北斎ならでは、とも言える。

葛飾北斎「桜に鷹」すみだ北斎美術館蔵(前期)

葛飾北斎『富嶽百景』二編 すみだ北斎美術館蔵 
2章 かわいらしいアニマル
ここでは北斎や門人が描いた、特にかわいらしい動物の絵を集めた。なかには憎らしいけれども、よく見るとかわいいアニマルもひそんでいる。定規とコンパスで描いた猿、摺物の門人による精到な犬など、愛嬌のある動物の姿も。ほのぼのとした北斎のアニマルたちに、癒されてみてはいかがだろう。
葛飾北斎『略画早指南』初編 すみだ北斎美術館蔵
葛飾北斎『北斎漫画』 草筆之部 すみだ北斎美術館蔵
葛飾北斎『三体画譜』すみだ北斎美術館蔵
3章 絵ならではのアニマル
北斎が描く動物は、実際の動物の姿だけではない。おもちゃとなった動物や、服の柄などにデザインとして動物が描かれたりもしている。また、当時の小説には、動物の化け物たちも登場し、定番化された昔話などのなかで描かれる動物もいる。他にも、北斎が生きた当時には、河童やかまいたちなどが実在すると信じられていたため、他の動物と変わりなく描かれているものもある。ここでは、動物園ではみることができない、絵画ならではのアニマルたちを堪能できる。
葛飾北斎『北斎漫画』三篇 すみだ北斎美術館蔵

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