まるで小説?ボカロ名曲「ロミオとシンデレラ」の世界観を徹底解剖!

まるで小説?ボカロ名曲「ロミオとシンデレラ」の世界観を徹底解剖!

まるで小説?ボカロ名曲「ロミオとシ
ンデレラ」の世界観を徹底解剖!

この記事では、発表から10年経った今も大人気で、ニコニコ動画内では再生回数がミリオンを達成したボカロソングの名曲「ロミオとシンデレラ」について、徹底的に解説していきます!
妖艶かつ、可憐な歌詞に隠された秘密などなど、これを読めば「ロミオとシンデレラ」が今まで以上に楽しめ、好きになると思いますよ!
ロミオとシンデレラ とは
「ロミオとシンデレラ」は、2009年4月にdorikoによってニコニコ動画内で発表されました。
歌唱はVOCALOIDの初音ミク。
ファンの間では「ロミシン」の愛称で親しまれており、曲の物語を小説化したものも出版されている人気ぶりです。
物語の主人公は、両親に縛られ、不満を感じている「私」。
そんな少女の背伸びした恋を妖艷でロマンチックな歌詞と、ロック調のメロディ・ギターサウンドで表現した、カッコイイ1曲です。
それゆえ、「歌われるボカロ曲」としても人気で、
カラオケの人気機種DAMでは、ボカロ曲人気ランキングで常に30位以内をキープしています。
歌い続けられ、現在も愛されている名曲です。
歌詞とその意味

「ロミオとシンデレラ」は、誰もが知っている名作物語や童話をオマージュした文学的でロマンチックな歌詞も人気の理由。
実際に歌詞を紐解いていきましょう。

まずは歌の導入部分から。
主人公は、ジュリエットにはしないでと言っています。何故ならば、シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の結末で恋人たちは結ばれないから。
ジュリエットと自分を重ね、両親の束縛からの解放と、自分の恋の成就を願う乙女心が表現されています。
ではサビに進みます。
ここで、曲名にも入っている童話「シンデレラ」が登場します。シンデレラは最後王子様と結ばれますよね。
自分をジュリエットにしてしまえば恋は成就しないから、ハッピーエンドのシンデレラになって、あなたと幸せになりたいという乙女心が詰まっています。タイトルが「ロミオとシンデレラ」なことも頷けます。恋人との幸せを願う気持ちが溢れたタイトルなんです。
また、後半部分の歌詞には様々な物語が登場します。
【大きな箱より小さな箱幸せはあるらしい】
という部分は、昔話「舌切り雀」から。
【落としたのは金の斧でした 】
という部分は、イソップ寓話「金の斧」から。
どちらも共通するのは「嘘・欲望」をテーマにした物語であるということ。相手にもっと愛されたいから嘘をつくけど、欲張りになりすぎたら嫌われるかもしれない…という不安感が、巧みに表現されています。
また、【嘘つきすぎたシンデレラ オオカミに食べられたらしい】に、出てくる「オオカミ」は2つの作品が掛けられています。
1つ目は「赤ずきん」。嘘をつきすぎてしまえばオオカミのような悪い人に食べられて不幸になってしまうかもしれない。
そして、2つ目は「オオカミ少年」。嘘をつきすぎて誰にも信じてもらえなくなるかもしれない。と、愛されたい故についてしまう可愛い嘘が招く悲劇を連想させます。
ハッピーエンドだけを切り取らず、恋愛のリアルさが描かれているところがこの曲の魅力です!
作曲者について
ロミオとシンデレラという名曲を生み出したdorikoについて気になった方もいるはず。彼の作曲家としての歴史と、ロミシン以外のおすすめ楽曲をご紹介します。
dorikoは子供の頃にピアノとエレクトーンを習い、その後バンド活動をきっかけに作曲を始めました。それゆえ、ロックはもちろんですが、バラードも得意としています。
また、主に初音ミクの楽曲を多く作成しているdorikoですが、あくまでも初音ミクのことを「歌い手」だと考えているそう。「ミクに歌わせるなら」という考えの元作られた、《VOCALOID初音ミク》の特性を活かした曲作りが魅力です。
ロミシン以外の、dorikoのおすすめ楽曲
ロミシン以外の、dorikoによるおすすめ楽曲をご紹介。
1曲目は「lettersong」。
こちらも初音ミクが歌唱しています。
柔らかなピアノに乗せて、失恋の悲しみを表現した繊細な1曲。10年後の自分に宛てた手紙風の歌詞が特徴的です。
2曲目は「bouquet」。
こちらの歌唱も初音ミク。
別れをテーマにした壮大なバラード曲です。初音ミクにしか表現出来ない、無機質で透き通った歌声を上手く利用した名曲です。
ご紹介した2曲ともロミシンと比べるとゆったりとした曲ですが、すべての曲に共通するのは美しいメロディと歌詞。
聞いている人を曲の世界に引き込む魅力があります。
dorikoにしか書けない繊細な歌詞には、それぞれ秘密が隠されているかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「ロミオとシンデレラ」は、まるで物語を読んでいるかのような素敵な曲ですよね。
誰でも一度は経験したことのある、恋愛時の寂しさを思い返しながら、恋をしている人はもちろん、恋から遠ざかっている方もキュンキュンしてみてはいかがでしょうか?
ロミシン、おすすめの歌ってみた
すまた、ボカロ曲といえば、歌い手によってカバーされ新たな魅力を知ることが出来る点も楽しみの一つ。「ロミオとシンデレラ」ももちろん、その人気から様々な歌い手によって歌われています。
ここではおすすめをご紹介します!
1つ目は小林幸子によるカバー!
和ロックに変身したロミシンをさっちゃんが歌い上げています。女性の奥ゆかしさと艶やかさが更にアップしており、流石の一言です。
2人目は歌い手ではありませんが、アニメ、BanG Dream!のスマホアプリゲーム「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」内で、主人公率いるガールズバンド、Poppin`Partyによってカバーされ、話題となっています。
ボーカルを担当している声優、愛美の可愛らしい声と、ガールズバンドらしいキラキラしたサウンドは、ポップで可愛らしいロミシンを見せてくれています。
色んなカバーを聞き比べて、また違ったロミシンの魅力と秘密を見つけてみてください!
TEXT mitsui

UtaTen

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