三年ぶりに集結したsweet ARMS 『デ
ート・ア・ライブ』というホーム そ
の先の四人が向かう先

野水伊織富樫美鈴佐土原かおり、味里の四人で結成された声優ユニット「sweet ARMS」。結成七年目となる今年、約三年ぶりに再集結して新曲「I swear」を発売した。TVアニメ『デート・ア・ライブIII』のOP曲としてリリースされた本楽曲。デート・ア・ライブシリーズの主題歌を全て担当してきた彼女たちは三年の時を経てどんな思いでこの楽曲に向き合ったのか、先日行われた『FANTASIA ANNIVERSARY LIVE2019』での初披露の後、楽屋でインタビューを行った。和気あいあいとした四人の会話と、これからのsweet ARMSへの希望に耳を傾けてみよう。
――ちょうど今、『FANTASIA ANNIVERSARY LIVE2019』夜の部のステージで歌い終えたところですが、久々に集まってステージで歌った感覚はいかがでしたか。
佐土原:何か戻ってきたなという。
富樫:楽しかったですね。
味里:ミュージックビデオの撮影やリハーサルで集まることはあったけど、やっぱりこうやってステージの上でみんなでやるというのは久しぶりだったので。
野水:そうですね。sweet ARMSが歌わせていただきますと発表したときはTwitterとかで反応はあったんですけど、いざステージに立ったときに受け入れてもらえなかったらどうしようという緊張もあったので、暖かく迎えてもらえて嬉しかったです。
――緊張は皆さんそれぞれにあったと。
野水:あったんじゃないかな。私はあったぞ!(笑)
富樫:夜の部はなかった。
佐土原:昼の部はもちろんちょっとありましたけど、どうしよう大丈夫かな、というのはなかったですね。
――昼の部はやっぱりありましたか。
佐土原:久しぶりなのもあって。
――今回『デート・ア・ライブIII』にあわせての復活ですが、久々の新曲でレコーディングと練習とステージがあり、そうしたライブ活動やCD活動のルーティンに入ったところで、感覚が変わっているところはありましたか。
富樫:なかった!
野水:良い意味でなかった、みんな変わってないなと。
佐土原:4人で顔合わせた時もね。
富樫:でもなかなか4人では集まれなかったんですよ。
佐土原:連絡取り合った時も、「おお!元気?」みたいな感じで。
富樫:久しぶりに全体LINEで連絡取ったんですけど。
佐土原:何か3年も経ってたんだ、という。
野水:逆にびっくりしたね。
味里:「昨日ぶり!」ぐらいの勢い、一瞬で戻った感じはありましたね。
富樫:そんなに離れてたっけ、みたいな。
味里:会うまでは久しぶりだなと思ってて。
富樫:緊張して連絡取ったりしながら。
味里:でもいざ会ってみると全然(笑)。
――今日2曲披露されて、新曲「I swear」もすでに初披露されましたが、皆さんからみてどんな楽曲でしょうか。
味里:今までよりスタイリッシュになったなという感覚があって。
佐土原:『デート・ア・ライブ』の曲だ! とイントロを聴いた瞬間から感じましたね。私鳥肌立ったんですよ、「うわ帰ってきた!」と。一瞬で曲に引き込まれて、いざみんなで合わさってやったのを聴いて、ああsweet ARMSだって思いました。あの感覚は不思議ですね。
野水:作曲者の坂部剛さんと作詞の渡部紫緒さんとずっと一期、二期、三期と続いて同じおふたりに書いていただいているんですけど、三期になってまた展開が広がっていったのに合わせて曲も壮大になって、わりと一つ高みに登ったのかな、という感じがありますね。
富樫:今までも壮大だったのに何かよりまたベクトルの違う壮大さというか。
佐土原:今回衣装を白にしてもらったんですけど、白、という感じがある楽曲ですね。ちょっと漠然としたイメージなんですけど。
富樫:今までの良いところもありつつ新しい要素も入ってきてると思います。
――スタイリッシュさを確かに感じる楽曲、MVだと思うんですが、今回のレコーディングはどうでしたか。
佐土原:大変でした(笑)。
野水:サビがすごくキャッチーで、一回聴くとわりと覚えるような曲なんですけど、いざ歌ってみると走っちゃったりして、歌いこなしてリズムとあわせて乗りこなすのが……意外と難曲だぞこれは、と思ってじっくり取り組みましたね。
佐土原:聴いてるぶんには分からないよね、でもいざ音にして口に出してみると、おおっと、みたいな。難しい曲だなと。
富樫:『デート・ア・ライブ』の曲は結構どの曲も難易度が高いですけどね。歌詞が作品に沿っているのもあるんですけど、共感しやすく感情が入りやすい歌詞なので、そういった面ではとても歌いやすかったんですけど、テクニック的な部分で難しい曲だなという。
味里:私も過去最高難易度だなという。
――『デート・ア・ライブ』の三期決定がまず驚きで、sweet ARMSの復活もファン的には帰ってきた感がありますが、皆さんにとってsweet ARMSとはどんな場所なのかなと。
野水:野水にとってのsweet ARMSはホームかなと思いました。やっぱり発表した時も、「わー待ってた!」みたいな感じでしたし。変な話アニメ業界とか流行のものなので、やっぱり活動していなかったりすると次の流行に、というふうに行くものだと思っていたのですけど、『デート・ア・ライブ』にしてもsweet ARMSにしても待っていてくれる人がいて、アフレコ現場もレコーディングも、何か昨日ぶり、みたいな感じなのはやっぱりホームなのかなという感じがしましたね。
富樫:確かに待っていてくれたものね、反応すごいあったんですよね。
佐土原:皆さん見ると笑顔で、それが嬉しかったですね。
『FANTASIA ANNIVERSARY LIVE2019』での四人
――声優さんのユニットって期間が終わったら終わるものもあれば続くものもありますもんね。
野水:6年ぐらいやってるのかな。
佐土原:『うぽって!!』でデビューだから2012年とかじゃない?
富樫:7年目!
味里:空白の3年があるけどね(笑)。
佐土原:10周年までは活動続けたいですね。
――この3年で自分が一番変わったところってどこかありますか?
野水:映画に詳しくなった!(笑)
味里:私は宝塚にハマりました。
佐土原:そうですね、結婚出産を経て身体がボロボロになっております(爆笑)。
富樫:結構ざっくりになっちゃいますけど、気持ちにゆとりを持てるようになりましたね。
――変わらないものも変わっていくものもあると思うんですが、今後sweet ARMSとしてはどう活動していきたいとかありますか。
味里:よく担当のコロムビアのディレクターさんが、頑張って活動続けられたらええね、みたいに冗談半分で言ってくださるんですけど。まあ『デート・ア・ライブ』が今回三期があって、この先があるのか分からないところでもありますし、sweet ARMSも別にどうなるか先が決まっているわけではないんですけど。やっぱりこうして待ってくれている人がいるならまたワンマンライブやったりアルバム出したりと続けていきたいな、というのはもちろん、言うだけならば海外とか!
野水:いいの!また海外って言っていいの!私もう色んなところで海外って言ってるよ(笑)。
佐土原:海外イベントね。
富樫:さっきイベントでも話したんですけど、やっぱり海外のファンの方もすごく多くて、私も一回香港行ったときにすごい暖かく迎え入れてもらえたので、このメンバーで海外行ってライブとかできたらいいな、というふうにはずっと思ってますね。
――活動していくところが見たい、スポットでなく活動してほしいというファンの意見もあるでしょうし、まだまだ進化している印象もあります。
佐土原:まだまだ我々できることがあると!
富樫:まだまだ進化できると!
野水:まだやれると思いたいですね。
――先ほどお話もありましたが結成して7年。声優ユニットの後輩も増えていってると思います。
野水:そうですね。
富樫:そんななかで。
佐土原:必死に声優ユニットとして。
味里:長老を目指して、結成20年だよ、みたいまでは頑張りたいですね(笑)。
――では改めて、新曲「I swear」をどう受け取って欲しいか、一言ずつお願いします。
味里:本当にsweet ARMSの昔の良いところと更に新しく各々みんな三年間で積んできたものが入ったシングルで、カップリングのほうもすごい個性が出ている曲になっているので、sweet ARMSの進化をちょっと聴いてほしいなと思っております。
佐土原:「I swear」はやっぱり久しぶりに4人の歌声が集まってどうなるのかなと思ったんですけど、良い意味で変わっていなくて、ああsweet ARMSだ、という感じがして。そういうのを皆さんにも懐かしく感じてもらいたいな、と思いますね。当時の思いとか『デート・ア・ライブ』の今までの曲とかをあらためて感じてもらいつつ、更に今の私達と一緒に楽しんでもらえたらなと思っています。
富樫:この「I swear」という曲は壮大ですごいスタイリッシュで格好良いんですけど、歌詞を聴くととても切なくて、胸が締め付けられるような内容になっています。『デート・ア・ライブ』の物語とあわせて聴いていただくと、より皆様の中に残るんじゃないかなと思っているんです。私たちもみんなの前で披露できる機会がもっともっとたくさんあればいいと思うし、なによりもこの曲もまた皆さんにいっぱい聴いてもらって、どんどんどんどん育てていってほしいなと思っておりますので、よろしくお願いします。
野水:今回の「I swear」は『デート・ア・ライブ』の一期二期と聴き比べると、主人公の士道君に対してとか、精霊たちがお互いに対してどう気持ちが変化していったのか、というのがすごく見える曲になっていると感じています。sweet ARMSとしてもはじめてがっつりダンスに挑戦したり、カップリングは、私が今回作詞させてもらって、結構新しいジャンルの曲に取り組んでいたり、3年半ぶりのシングルは挑戦の一枚になっているんじゃないかなと思っています。なのでちょっと受け入れてもらえるのかなというドキドキもあるんですけれども(笑)。 今の時点で結構良い手応えを感じているので、このまま皆さんにたくさん聴いていただける一曲になればいいなと思っています。アニメともどもよろしくお願いします。
インタビュー・文:加東岳史

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