中村佳穂を“ネクスト”ブレイクと呼
ぶのは間違っている

彗星のごとくあらわれた女性シンガーソ
ングライター、中村佳穂の魅力とは。

テレビ朝日系列『関ジャム 完全燃SHOW』で取り上げられたことをきっかけに一躍時の人となっているミュージシャン、中村佳穂。ピアノ弾き語りとエレクトロアレンジという、一見交わりがなさそうなジャンルの融合によって作り上げられた独特の世界は、現在進行形で多くの人を魅了しています。この記事では、まだwikiにもまとめられていない彼女のプロフィールやディスコグラフィー、人気曲、おすすめ曲を紹介します。

中村佳穂のプロフィール

中村佳穂は、1992年5月26日生まれの26歳、京都出身のシンガーソングライターです。2歳でのピアノとの出会いをきっかけに音楽と触れ合うようになり、20歳のときに作曲を開始。23歳には自身で歌うようにもなりました。

「縁をつないでいけるのが歌ならこんな楽しいことはない」そんな中村佳穂のことばに呼応するかのように、彼女の音楽はさまざまなところに広がっていきます。くるり岸田繁の指名を受け『京都音楽博覧会 presents MIYAKO MUSIK vol.1』に出演を果たすと、続く2016年には、日本一ポピュラーな音楽フェスと言っても過言ではない『FUJI ROCK FESTIVAL』に初出演。さらに翌年2017年には、tofubeatsgroup_inouのimai、ペトロールズの作品に客演で参加、と、怒涛の快進撃を続けます。昨年2018年には、スペースシャワーミュージック内に自身のレーベル『AINOU』(アイノウ)も立ち上げました。

中村佳穂がいま注目されている理由

きっかけは1月20日放送のTV番組『関ジャム 完全燃SHOW』で中村佳穂の楽曲が紹介されたことでした。それは番組内の企画『売れっ子プロデューサーが選ぶ2018年マイベスト10曲』での一コマ。米津玄師back numberなどのプロデュースで知られる蔦谷好位置が、中村佳穂の『きっとね!』を2位に、米津玄師やLUCKY TAPESAwesome City Clubなどのプロデュースで知られるmabanuaが、中村佳穂の『You may they』を1位に選出しました。彼らは中村佳穂の圧倒的な技術を絶賛。番組に登場したプロデューサー3人のうち、2人が中村佳穂の楽曲を上位に選出したことで、大きく注目を集めることになりました。

また、米津玄師もTwitter上で中村佳穂の『きっとね!』を絶賛しています。


さいこー。

中村佳穂 “きっとね!” (Official Music Video) https://t.co/HzESeSwL0N

— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) 2019年1月9日

すでに音楽家のなかでは注目株筆頭となっていた中村佳穂。ブレイクはきっかけ待ちのような状態だったのかもしれません。もちろんさまざまな音楽メディアが特集するネクストブレイクでも大きく取り上げられています。

中村佳穂のディスコグラフィー

中村佳穂はこれまでに全国流通盤として2枚のフルアルバムをリリースしています。うち2016年に発売された1stアルバム『リピー塔がたつ』は、ほぼ売り切れの状況。新品のCDとして手に入れることができません。(デジタル配信でも配信されていない。)ここでは、2019年2月の時点で入手が可能な2ndアルバム『AINOU』について紹介します。
2018.11.07発売、2ndアルバム『AINOU』
01 You may they
02 GUM
03 きっとね!
04 FoolFor日記
05 永い言い訳
06 intro
07 SHE’S GONE
08 get back
09 アイアム主人公
10 忘れっぽい天使
11 そのいのち
12 AINOU

中村佳穂の人気曲とおすすめ曲

きっとね!

2ndアルバム『AINOU』収録。アルバムのリードトラックとして1月にMVが公開された。2019年2月までの1か月で再生回数は約60万回。彼女への高い注目度がうかがえる。

You may they

2ndアルバム『AINOU』収録。アルバムの1曲目として、そのあとに続く展開を期待させる1曲。オーガニックな雰囲気を感じさせるドラムアレンジに対し、上モノはレミ街・荒木正比呂の真骨頂とも言えるエレクトロなサウンドが光る。歌詞をよく聞くと、タイトルが『有名税』の音に由来していることに気づく。

GUM

2ndアルバム『AINOU』収録。1曲目『You may they』に続く2曲目。シンプルなアレンジにまとめられている聴きやすい1曲で、この曲からは弾き語りもルーツに持つ中村佳穂の音楽性を垣間見ることができる。

そのいのち

2ndアルバム『AINOU』収録。全体を通じて一貫したオーガニックなサウンドアレンジが、生で聴きたい気持ちを強くさせる。(冒頭の動画の後半にはライブバージョンの模様が収録されている。)聴けば聴くほど、「いけいけいきとし GO GO」というフレーズが頭から離れない。

アイアム主人公

2ndアルバム『AINOU』収録。ラップのようなボーカルスタイルが特徴のこの曲。ことば選びの緻密さを感じる歌詞に注目して聴いてほしい。ここで紹介した5曲のなかでは唯一、作詞作曲とも中村佳穂個人がおこなっている。

中村佳穂をネクストブレイクというのは
、もはや正しくない

京都在住ということもあり、大阪、京都、名古屋でのライブが多い彼女。今後はGRAPEVINEやMOCKYのツアーのゲストアクトとして、東京・広島でのライブも決まっています。(福岡でおこなわれる出演予定のイベント『F-X2019』は残念ながらソールドアウト)さらに今年2019年はフェスシーンでの活躍も目立ちそう。ライブで見られるチャンスは意外と多いかもしれません。

1年後振り返ったときには、「なぜこれまで知られていなかったのか」と感じる存在になっているであろう彼女。すでにネクストブレイクということばは、彼女にそぐわないとも言えるでしょう。これからどんな音楽を聴かせてくれるのか。活躍が楽しみでなりません。
中村佳穂公式ウェブサイト
中村佳穂公式Twitterアカウント
中村佳穂公式YouTubeチャンネル

中村佳穂を“ネクスト”ブレイクと呼ぶのは間違っているはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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