睡眠アドバイザーが教える“子どもの
夜ふかし”改善法「今の子は何時頃寝
ているの?」

「子どもの寝る時間が遅い」「子どもがなかなか寝てくれない」悩んでるママ必見! 上手な寝る時間の戻し方を乳幼児睡眠アドバイザーに教えていただきました。子どもと一緒に取り組んでみませんか?

いまは共働き世帯が多いことから、両親の帰宅が夜になり、どうしても子どもの寝る時間も遅くなりがち、子どもの夜ふかしが問題になっていると耳にします。実際、保育園児や幼稚園児は、何時頃に寝ているのでしょうか。
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もし、子どもの寝る時間が遅くなっていると感じているママは要チェック!
子どもの夜ふかしを戻すテクニックや寝る時間の調整方法、親の帰りが遅くても子どもを早く寝させる方法などを、乳幼児睡眠アドバイザーで現役保育士でもある宮田かなみさんに教えていただきました!
今の子どもは何時頃寝ているの?今、子どもたちは夜型傾向になってきているといわれていますが、実際、何時ごろに寝ているのでしょうか。学研教育総合研究所が実施した2017年8月の調査では、幼稚園児と保育園児のそれぞれの就寝時刻が分かります。その結果をピックアップしてまとめてみました。
幼稚園
午後8:30以前 26.7%午後9:00 34.7%午後9:30 19.7%午後10:00 13.5%平均就寝時刻 午後9:04~9:16全体を見ると、午後9:00までに就寝する子どもが全体の6割を占めています。
保育園
午後8:30以前 7.8%午後9:00 24.2%午後9:30 28.0%午後10:00 22.0%平均就寝時刻 午後9:34~9:45平均就寝時刻では、幼稚園の子どもたちに比べ保育園児はやや遅い傾向があります。全体を見ると、9:30が最も多く、10時以降に就寝している割合は全体の4割に。
9:30までに寝ている子どもの割合は全体の約3割で、幼稚園の子どもたちに比べて低い結果になっています。この調査結果からは、保育園に通う子に夜ふかし傾向が少しあることがわかります。
あなたのお子さんは、何時ごろ寝ているでしょうか?
子どもが確保すべき睡眠時間って?子どもは年齢によって何時まで起きていると夜ふかしに当たるのでしょうか? 宮田さんに教えていただきました。
宮田かなみさん(以下、宮田)「現在の子どもの親世代は、共働き家庭の増加に加え、親自身も夜型社会で育ってきているため、低月齢の赤ちゃんでも夜10時以降に大人と一緒に起きているというご家庭が増えている印象を受けます。
では、乳幼児期にはどのくらいの睡眠時間を確保するといいのでしょうか。以下は、アメリカ睡眠財団(National Sleep Foundation)によると、各月齢ごとに推奨されるお昼寝を含めた1日の総睡眠時間です」
0~3ヶ月 14~17時間4~11ヶ月 12~15時間1~2歳 11~14時間3~5歳 10~13時間宮田「お昼寝をしない小学生でも、夜間に9~11時間の睡眠が推奨されており、就学前の子どもには夜だけで10時間の睡眠が必要といわれています。
夜10時間寝る時間を確保するためには、例えば、朝6時起床なら夜8時に就寝、朝7時起床では夜9時に就寝する必要があります」
多くの保育園児や幼稚園児が朝7時前後に起きていると思われます。10時間寝るには夜9時前後に就寝する必要があるということですね。夜10時では遅いというわけですね。
子どもが夜ふかし気味!どう戻す?
子どもが夜ふかし気味!どう戻す?もし、子どもの夜ふかしが習慣化してしまっている場合、どうやって戻すのがいいのでしょうか? 宮田さんに、よりよいやり方を教えていただきました。
1.睡眠時間を記録する
宮田「まずは、現状の子どもの状況をつかむために、睡眠時間を記録してみましょう。できれば、夕方以降の流れ、夕食、お風呂などの時間も記録すると把握しやすいでしょう。記録をすることで、どこを改善すればいいのかが明確になります」
2.寝床に入る時間は毎日一定に
宮田「『寝かせようと思っても寝ない』という理由で、子どもをいつまでも明るいリビングにいさせることのないよう、寝室に行く時間は毎日一定にしましょう。
寝る直前まで明るい部屋にいたり、テレビを観ていたりすることで、寝つきが悪くなる原因になります。5~6歳以降なら、テレビを消す時間などを一緒に話し合って決めてみてもいいかもしれませんね」
まずは現状把握してから、寝る時間を一定にする行動を習慣付けることがポイントというわけですね。
両親の帰りが遅い家庭の工夫今は両親が共働きで、帰りが遅くなりがちで、夜にバタバタすることがおーい家もあるかもしれません。そんな環境でも、子どもを早く寝させるコツはあるでしょうか?
宮田「共働き家庭の場合、仕事から帰宅後は休まる暇もなく目まぐるしい状態だと思います。
どうしても寝るのが遅くなってしまうご家庭におすすめしている早寝のポイントは、親が帰宅後からの子どもの『夕食』、『お風呂』、『寝室へ行く』時間を決め、毎日一定にすることです。
例えば、『夕食は7時~、お風呂は7時45分~、寝室へ行くのは8時半までに!』のように、行動の開始時間を決めます。すると『その時間までには○○を済ませる!』という行動が明確になり、無駄に時間が過ぎることを防ぐことができます。
子どもが小さいうちは親がしっかりと早寝のリズムを習慣化させてあげ、大きくなってからは子どもと一緒に時計を見ながら『〇時までに○○しようね!競争!』などとゲーム感覚で楽しめたらいいですよね」
一度、帰宅後からの行動を整理して一覧に書き出してみるのもいいかもしれません。その上で開始時間を決めていきましょう。そして子どもと一緒に楽しく習慣化することがポイントといえそうです。

いかがでしたでしょうか。子どもがなかなか寝てくれないというのは、実は親がしっかりと習慣化してあげられていないのが原因かもしれません。
子どもの毎日の元気や健やかな成長のために、平均的な睡眠時間を確保できるよう、早寝習慣をつけさせてあげたいですね。
【取材協力】宮田 かなみさん
現役保育士、乳幼児睡眠アドバイザー、petapeta-art®アドバイザー
乳幼児期の子育てを「楽しむ」「学ぶ」おやこのお教室 little treeを主宰。「手形アートレッスン」「ねんねレッスン」を神奈川県を中心に定期開催している。夫、娘(2歳)の3人家族。

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ウレぴあ総研

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