CDSともコラボを果たす〈BoTT〉のTE
ITOがAWAでプレイリストを公開

グラフィック・デザイナーのTEITO(テイト)がAWAでプレイリスト『AT MIDNIGHT』を公開した。このプレイリストはTEITOが実際に選曲し、ジャケットは今回のためにデザインしたもの。

TEITOは1993年生まれ。文化服装学院に入学後、グラフィック・デザインを始め、2016年にブランド〈LOOPY HOTEL〉を始める。2018年には初個展“NO ONE KNOWS ME”を開催し、2019年に〈LOOPY HOTEL〉を休止。新たなプロジェクト〈BoTT〉(ボット)をスタートさせた。そんなTEITOにAWAでプレイリストを作ってもらい、話を聞いた。

――グラフィック・デザインを始めるきっかけはなんだったのですか?

TEITO:文化服装学院に入学したタイミングで、パソコンが必要だと思って、MacBookを買ったんです。当時は19歳でお金がなかったんで、24回払いとかで(笑)。入学してから、同級生にudai(Youth Quake)とKEI(Youth Quake / CAR SERVICE)がいて、仲良くなったんです。それで3人でブランドをやろうってなって。〈KYTZ〉(キッツ)っていうブランドを始めて、最初にTシャツを作ったんです。そのタイミングで、フォトショップやイラレで、グラフィック・デザインを始めましたね。身内で作って、欲しい人いたら、メールでやりとりするって感じでした。僕らは当時、子どもだったのでお金の管理はできないし、お金はないし。自然とブランドは終わっていきました(笑)。けど、この活動のおかげでいろんな人と繋がったりもして。udaiとKEIはYouth Quakeを始めて、僕はブランド〈TTT_MSW〉(ティー)のグラフィックを手伝ったり、自分のブランド〈LOOPY HOTEL〉を始めました。

―〈LOOPY HOTEL〉を始める経緯について教えてください。

TEITO:もともとSTUSSYで働いてて、その時のマネージャーが僕のグラフィック・デザインの活動を見て、「なにか始めてみたら?」って言われたのがキッカケでした。それが2015年の年末で、初めてアイテムをリリースしたのが2016年の4月ですね。15枚くらいの手刷りのTシャツから小さく始めたんです。そこから、SUPPLYがやっている代々木八幡のお店「BACKDOOR」で取り扱いが始まりました。カルチャー好きな人が気に入ってくれて、取り扱い先も増えて、大きくなっていきましたね。けど、今はブランド自体が休止中なんです。

――それで新しく〈BoTT〉というプロジェクトが始まるわけですね。そもそも〈BoTT〉という名前には、どういう意味が込められているのですか?

TEITO:〈BoTT〉は“Birth Of The Teenager”っていう言葉の頭文字をとりました。意味自体は、“10代が生まれる”っていう意味で、僕もよくわからないんです(笑)。なんかの本に出てきたフレーズなんですよね。〈BoTT〉としては、3月16日(土)のCreativeDrugStoreのポップアップ・ショップで初めてお披露目します。4月以降には〈BoTT〉単独の洋服も展開して。〈BoTT〉では洋服に限らず、いろんなことに取り組んでいきたいですね。

――〈LOOPY HOTEL〉や〈BoTT〉などのグラフィック・デザインは、どういうところからインスピレーションを受けているのですか?

TEITO:本や映画、音楽が多いですね。文化服装学院に入る1年前、コンビニでバイトしてた時期があって。バイト終わったら、レンタル・ビデオ・ショップでDVD借りて、朝まで観て、またバイト行くみたいな生活をしてました。最初は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(原題:Back to the Future)を久しぶりに観て、この年代の映画はおもしろいなって思ったのがきっかけで。『ゴースト/ニューヨークの幻』(原題:Ghost)や『ダーティ・ダンシング』(原題:Dirty Dancing)、Spike Lee(スパイク・リー)の作品とか、たくさん観ましたね。今回作ったプレイリストのアートワークはWoody Allen(ウディ・アレン)の映画『マンハッタン』(原題:Manhattan)をオマージュしてるんですよ。選曲が、愛のあるテーマが多かったので、そういうテイストのグラフィックにしたかったんです。自分の世界観が昔っぽい、古臭い感じがあるので、それを表現しました。

――なるほど。選曲に関しては、洋楽、邦楽、時代などを問わずに選曲されてますよね。

TEITO:Princeは昔から好きで、エレカシ(エレファントカシマシ)はフェスで聴いてから、カッコいいって思いました。だいぶ遅いんですが、去年の夏から聴き始めて。清水翔太さんとかは中学生の頃に聴いてましたね。あと、Hall & Oates(Daryl Hall & John Oates)は親父の車の中で流れてたのがきっかけで好きになって。Tracy Chapmanも親父が聴いてましたね。当時は気にしてなかったけど、大人になってから聴くと良い曲ばっかりだなって思います。ジャンルを固めすぎて、カッコつけたプレイリストになるのは嫌だったんで、自分の好きな曲を日本と海外問わずに選曲しました。このプレイリストはずっと聴いてる曲ばかりです。普段、聴くのってこういう曲なんですよね。

――あと、実際にTEITOくんと親交があるアーティストも。TEITOくんにとって、親しいアーティストの活動はどういう風に見えているのですか?

TEITO:めっちゃ刺激を受けますね。僕の仕事は完全に内側の人。デザインして、それを世の中に出して。自分は表に出る仕事じゃない。友だちのBIMやkZm、VaVaくんがステージで自分の音楽を披露しているところを見ると、表現の仕方が羨ましく思ったりもします。けど、ライブのステージで自分のブランドの服を着てくれたりするのを見ると、本当に嬉しくなります。僕自身、こういう人たちが着たいと思う服をもっと作りたいなって。プレイリストにも入ってるネバヤン(never young beach)/PAELLASの阿南くんも仲良いですね。新宿のお店、Jackpot(ジャックポット)の奥山さんに紹介してもらってから仲良くなって、よく飲みに行ったりします。ネバヤンもPAELLASもすごい好きですね。

――最後にTEITOくんは今後、どういう活動をしていくのですか?

TEITO:BoTTとして洋服を作ったりするのはもちろんなのですが、絵も描いていきたいですね。周りにシンノスケさんやフェイスさんとか、絵を描く先輩がいて。その人たちを見て、自分も絵を描きたいなって思って始めたんです。2018年には個展“NO ONE KNOWS ME”を開催したのですが、また個展とかもやっていきたい。自分にとってグラフィック・デザインは仕事で、絵は自己表現です。
Text:Toru Miyamoto
Photo:Toru Miyamoto

■TEITO: Instagram(https://www.instagram.com/teitohasemi/)

■BoTT: Instagram(https://www.instagram.com/bott2019/)

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