扶安映像テーマパークの城門。宮崎駿の『千と千尋の神隠し』の冒頭に出てきた廃墟を思い出すが、ここは現役バリバリ。全国から観光バスが乗り付ける人気スポットだ

扶安映像テーマパークの城門。宮崎駿の『千と千尋の神隠し』の冒頭に出てきた廃墟を思い出すが、ここは現役バリバリ。全国から観光バスが乗り付ける人気スポットだ

韓流時代劇の聖地&おいしい店の宝庫
!全州観光・グルメ・宿泊おすすめは
ココ【韓国】

韓国の南西部にある全羅北道(チョルラプッド)旅行入門。今回は全羅北道の西側の扶安(プアン)にある韓流時代劇のテーマパーク、港町・群山(クンサン)の人気ランチスポット、全州(チョンジュ)のクラフトビールの専門店、そして、旅の疲れを癒せる伝統家屋のホテルを紹介しよう。

韓国の南西部にある全羅北道(チョルラプッド)旅行入門。
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今回は全羅北道の西側の扶安(プアン)にある韓流時代劇のテーマパーク、港町・群山(クンサン)の人気ランチスポット、全州(チョンジュ)のクラフトビールの専門店、そして、旅の疲れを癒せる伝統家屋のホテルを紹介しよう。
時代劇ファンなら一度は訪れたい『扶安映像テーマパーク』『扶安映像テーマパーク』は西側の黄海に面した辺山(ビョンサン)半島国立公園内に建てられた時代劇のオープンセット。
ここでは日本でもよく知られているドラマ『イ・サン』『トンイ』『雲が描いた月明かり』『不滅の李舜臣』、映画『王の男』『王になった男』『観相師』などが撮影された。
敷地の奥にある朝鮮王朝時代の王宮『景福宮(キョッボックン)』の復元セットを中心に、官僚である両班(ヤンバン)たちの屋敷や、庶民が住むわらぶき屋根の家など、大小さまざまなセットが並ぶ。
宮殿の左奥には、宮廷女官たちが暮らしていた、いわば大奥のセットもある。ガイドさんの話のなかには、「一度も王様の寵愛を受けることなく一生を終える女官も少なくなかった」という悲しい物語も。
宮殿の中には王様の席もある。背景に描かれた太陽、朝鮮半島四名山、月、松、川は、永遠不滅のシンボルだという。
王宮の手前右手には、庶民が暮らすわらぶき屋根の家屋が並ぶ村のセットがある。現在のソウルの街を見てもわかるように、現実には王族や両班が住んでいたエリアと庶民の生活圏は高い城壁で隔てられていた。その不思議な共存が見られるのも、セットのおもしろさだ。
全羅北道扶安郡辺山面格浦里375
入場料大人4000ウォン 9:00~18:00(冬季は~17:00) 無休
群山を代表する人気韓式レストラン『ハニルオク』群山(クンサン)市で撮影され、日本でも人気のある映画『八月のクリスマス』の写真館セットの真向かいにある韓式レストラン。
もともとは技師食堂(キサシクタン=タクシーの運転手さんが通う大衆食堂)で、以前はここから少し離れた場所にあったが、群山市を訪れる人が増えるのに合わせ、今の場所に拡張移店した。
人気料理は、ソコギムウクッと呼ばれる牛肉と大根とネギを煮込んだスープ。
これに、ごはん、白菜キムチ、大根キムチ、豆モヤシのナムル、青唐辛子と生ニンニク、ジャコ炒め、韓国海苔などの副菜が添えられて9000ウォン。
ソコギムウクッのスープはきれいに澄んでいて韓国料理らしくないが、牛肉のダシとダイコンの甘味が調和したコクがあり、二日酔いのときなどにちょうどよい。
同行していた韓国の人が「牛肉と大根のスープは、あまりにも家庭料理っぽいので、レストランで出すのはちょっと……」と本音を漏らしていたのには笑ってしまったが、韓国のスープ=辛いと短絡しがちな日本人にとっては、新鮮な味わいだ。
全羅北道群山市新昌洞2-1
TEL:063-446-5502 無休 4:00~21:30
大流行中のクラフトビール専門店、全州の『FARMERS・BREWERY』韓国のビールは、辛く味のはっきりした料理とのバランスを考えてか、ライトな飲み口のものが主流だったが、ここ数年、各地で地ビールの生産が盛んになり、味も多様化している。
最近はソウルや釜山などの大都会だけではなく、南西部の食都・全州にもクラフトビールの専門店が登場して人気を呼んでいる。
『FARMERS・BREWERY(パーモーズ・ブルオリ)』はその代表格。
まずは5種のビールの試し飲みができる13000ウォンのセムプロー(sampler)オカジを頼んで、仲間とともに味見し、そのあと好みのビールをグラス(3900~4900ウォン)で頼むとよいだろう。
全州市完山区多佳洞3街64-44
TEL: 070-8803-3915 クラフトビール3900ウォン~4900ウォン
18:00~1:00(金土~2:00) 日曜定休
おすすめ宿泊施設を紹介
全州らしい豪華な韓式ホテルに泊まる全羅北道の中心都市・全州といえば、反り返った屋根瓦が美しい伝統家屋街(韓
屋マウル)が有名だが、最近はそんな伝統家屋の造りを生かした韓式ホテルも登場している。
2017年8月、全州の郊外にオープンした伝統家屋ホテル『ロイヤル ルーム オブキング』(王の至密)はその代表格。朝鮮王朝の王宮と西洋の豪華ホテルの“いいとこ取り”で、造りがゆったりしているのでグループでの利用がおすすめ。
1室1泊110,000ウォン~となかなかのお値段だが、グループで利用すれば案外リーズナブル。
全羅北道全州市完山区春香路5218-20
TEL:063-284-1004
気軽な伝統家屋泊まりなら全州韓屋マウルで『ロイヤル ルーム オブ キング』ほど豪華じゃなくても……という人には、韓屋マウルに無数にある韓式民泊がおすすめ。その多くが“マル”と呼ばれるリビングを囲むように個室が配置されている。
コンビニやスーパーで酒やつまみを仕込み、マルの座敷でゆっくり宴会を楽しみ、ひとりふたりと自室に帰っていくのも全州らしい楽しみだ。
※全羅北道道庁公式HP(日本語)
※取材協力/全羅北道 国際協力課 国際交流係

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ウレぴあ総研

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