亜咲花「アニサマは親」「親孝行を観
にきて」 『Animelo Summer Live 20
19』テーマソングレコーディングの裏
話とライブへの意気込みを語る

「アニサマに出る」「アニソン歌手になる」という目標をもち、2016年にデビューした亜咲花。代表曲「SHINY DAYS」が生まれ、初のアニサマメインステージ出演を果たした2018年を振り返りながら、『Animelo Summer Live』(以下、アニサマ)への思いを、2019年テーマソングのレコーディング直後に直撃取材した。
「私はアニサマオタク」 アニソン歌手を目指すきっかけになった『Animelo Summer Live』の魅力
――アニサマ2019テーマソング「CROSSING STORIES」のレコーディングはいかがでしたか?
すごく難しかったです!前回はアニサマに出ることも、テーマソングを歌うこともサプライズで知ったので当日その場で覚えて(レコーディングする)という流れだったんですけど、今回は事前に音源もいただいていたのですごく練習して、すごく聴いてきたんです。それなのに、ブースに入ったら緊張しちゃって…。前回は緊張する暇もなかったんですけど、今回は「こういうふうに歌おう」という像ができていたので、緊張する余裕が出ちゃって「あ、要らない余裕が出ちゃったな」と思って(笑)。
――どんなイメージで歌おうと思っていたんですか?
私は“アニサマオタク”なので、今までの歴代テーマソングも聴いてきたんですけど、こういう壮大な…アップテンポではない曲って2014年の「ONENESS」以来なんですね。だから、最初はみんなで一つにつながれるような曲にしたほうがいいのかなと思って歌っていたんです。そうしたら齋藤P(アニサマゼネラルプロデューサー)と、作曲を担当された佐藤純一さんから「歌い上げるというよりは、ポップな。弾むような、幸せになるような感じで歌ってほしい」というお話があって、とらえ方を変えて歌いました。
――聴かせていただいたデモ音源でも“佐藤節”が感じられました。
レコーディングをしていて、ハモリがはいるとさらに佐藤節が効いているなと思いました。RIRIKOさんのコーラスが入るとまた佐藤節がより強く感じられるのではないかなって。完成がとにかく楽しみです。
――ほかの方の歌声も入った音源を聴くのはこれからと。
はい。今回、個人的にうれしかったのは歌う部分が前より多くて。あと、今回はオーイシマサヨシさんと一緒に歌うところがあったのが、念願かなったというか。自分が今までアニサマでお客さんとして見てきた人と歌ったものがCDになる。ひとつの形になって実現できるということがすごくうれしくて。アーティストとして成長できた1年だったんじゃないのかなと思います。
――先ほど2014年のテーマソングがさらっと出てきたところにもアニサマオタクぶりが見えましたけど、亜咲花さんにとってアニサマの存在はすごく大きいみたいですね。
アニサマをこんなにオタクっぽく語れる人っていないんじゃないかなと(笑)。 セットリストも出演者も予想して、アニサマを生きがいに毎年過ごしていたので。
――これまでにご覧になったアニサマで印象に残っている回はあります?
2015年の1日目の金曜日。『アイドルマスター』と『ラブライブ!』、 765プロとμ'sのコラボは衝撃的でしたね。壁を乗り越えすぎたというか「ついにこのタッグが来たのか!」と膝から崩れ落ちました。ほかにも、メロキュアさんが出て「Agape」!!!みたいな。あとは、(2017年の)「ハレ晴レユカイ」ですね。SOS団が11年ぶりに復活して、私はアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の「ハレ晴レユカイ」がきっかけでアニメを好きになったので。人生の扉のようなSOS団を生で観れたのはすごくうれしくて。アニサマはレーベルとかの壁を越えたコラボだったり、お客さんを驚かせてくれる。奇想天外なイベントでもありライブでもあり、そういうところが大好きです。
――影響を受けたアーティストや好きなアーティストはいますか?
いちばん影響を受けたのは、アニソンシンガーのMay’ nさんですね。May’ nさんご自身と、(アニメ『マクロスF』の)シェリル・ノームの2面性を出しているところが衝撃的で。なおかつ、アニソンを専門的に歌うという職業を知ったきっかけもMay’ nさんだったので、アニメを背負って歌う歌手、こんなカッコいい人が世の中にいるんだなとはじめてステージを観たときに思って。
――アニメからアニソンに踏み込むきっかけになった。
アニメの主題歌を専門に歌う歌手がいると知ってアニメ主題歌の聴き方もすごく変わりました。ステージを観たときに、絶対にアニソン歌手になろう!って。アニサマに出たいという夢もありましたし、そのためにも私は“アニソン歌手”にならなきゃダメじゃん!?って(笑)。それで、15歳から本格的に歌を習い始めました。
――アニサマ2017でけやき広場のステージに立って、2018年は初めてスーパーアリーナの舞台に立ちました。
アニサマ出演は自分の夢の原点で、夢をかなえてから1年経っても「本当に出られたんだな」と鮮明に思い出せますし、人生のなかの出来事として大きかったですね。特別すぎちゃう。人生のカギなので。
――そんな2018年は、振り返ってみてどんな1年でしたか?
ひたすらフルマラソンみたいな、休む暇はなく、たまに休憩所で水を飲んでずっと走っているみたいな年でしたね。1月に(TVアニメ『ゆるキャン△』OPテーマ)「SHINY DAYS」をリリースして、『ゆるキャン△』から私のことを知っていただく方もすごく多くて。3月には高校も卒業しましたし、高校卒業ワンマンライブも開きました。
――そして夏には5枚目のシングル「Eternal Star」(TVアニメ『ISLAND』EDテーマ)発売やアニサマ出演がありました。
はい。アニサマだけでなく、2018年はたくさんのイベントにも出て、ファンの皆さんに自分を知っていただけたり、自分がいろんな人を知ったり、新しいお友達ができるきっかけにもなりました。そういう意味では、いろんな人に出会って自分のことを知っていただく“入口”の多い1年だったのかなと思います。
――「SHINY DAYS」が1年前というのは驚きですね。
恐ろしい……(笑)。「発売したばっかりなのに、もう1年?」みたいな。自分のなかでもそうですし、お客さんも、「SHINY DAYS」が私の代表曲というイメージの方が多いと思いますけど、いつも新鮮な気持ちで歌えるんですよね。歌いなれてきたというような感覚もなく、リリースした日の気分でいつも歌えているので不思議な…特殊な曲だなと思いますね。
――今年の4月には6thシングル「この世の果てで恋を唄う少女」が発売されます。この楽曲は春アニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』のOPテーマに決まっています。原作は亜咲花さんが生まれる前に名作と呼ばれていました。
生まれる前の原作なので、プレッシャーがあるというか。最初はアニメや原作の世界観を背負って歌に臨みたいなと思っていたんですけど、なんせ作詞作曲が志倉千代丸さんなので。志倉さんってキーワードを歌に入れる印象がすごくあって、歌詞を見たときにどれがどうなんだろうと答え合わせをしたくもなっちゃうんです。だけど、あんまりその世界に入りすぎちゃうと空回りしちゃうんじゃないかと思って(笑)。あまり戦闘態勢で臨むというよりは「こうかな?」くらいの感じで歌ったのが、今回はちょうどよかったのかなと思っています。
CDとは一味違うライブでの姿「亜咲花って明るくてこんなにパワフルなんだと伝えたい」
――アニサマ2019の前には、1月に発売されたミニアルバム『19BOX』を引っ提げたワンマンライブ『亜咲花 1st Tour 19BOX ~Once In a Blue Moon FMA~』がございます。東名阪ツアーは初ということですね。
ワンマンライブはずっと東京で開いていたので、自分の地元でもある名古屋で初めて単独のライブができるというのはすごくうれしかったですし、地元で待ってくださっていたファンの皆さんに恩返しができたんじゃないかなと思っています。大阪は自分のリリイベでしか単独イベントができていなかったので、大阪の皆さんがどういうふうにライブを盛り上げてくれるんだろうと、とてもワクワクしています。
――3月23日が名古屋、24日には大阪と連日のライブになりますが、体力的には大丈夫そうですか?
どのくらい体力を使うのか初めてのツアーなのでわからなくて。いつもはワンマンライブの1回だけに体力を、魂を込めていたんですけど、次の日にダウンしちゃったら元も子もなくなっちゃうと思うので。3回とも全力では行きますけど、3回分の魂をちゃんと燃え尽きさせられるように頭を使っていかなきゃなと。歌を歌うのに頭を使うと思っていませんでした(笑)。
――これまで、ライブやイベントの翌日は疲れてぐったりしてしまう感じなんですか?
それが、元気なんです。この間、台湾のイベントから帰ってきたときは歌を歌いたすぎて日本に帰ってきてそのまま直行でカラオケに行きました(笑)。
――それくらい歌うことが好きなんですね。ファンだけでなく、いまだ生の亜咲花さんを体験したことがない人も今年のアニサマに来ると思いますが、どういうところを見せたいですか。
(アニサマのお客さん)3万人のなかに亜咲花を1度でも生で観たことがある人ってたぶん1000人いるかいないかだと思うんです。その1000人という分子を1万とか2万とかにもっともっと増やせるような、「亜咲花のワンマンライブに行ってみようかな」と思ってもらえるようなステージにしたいです。亜咲花って明るくてこんなにパワフルなんだっていうのをリアルに3次元で皆さんにお伝えしたいなと思っています。去年も同じ目標ではあったんですけど、初心を忘れ
ないというか。「2度目に出るからもっともっと攻めよう!」というよりは攻めつつも「初めまして亜咲花です」くらいの気持ちで。素を出して、着飾らない等身大の自分を出して楽しみたいです。
――そこは謙虚な気持ちで。
本当にまだ2回目ですし、初めましての方も大勢いると思うので。私は先輩方を盛り上げるプッシュ役として貢献できたらいいなと。
――めちゃくちゃいい後輩キャラじゃないですか(笑)。最後に、亜咲花さんにとってアニサマとは?
人生の源。お母さん的な存在ですよ。お母さんとお父さんがいなかったら自分は生まれなかったのと一緒で、アニサマがなかったら今のアニソン歌手の私はいないという感じで。生んでもらった気持ちです。第2の親みたいな感じです。
――すごいですね「アニサマが親」!
本当にお母さんみたいな感じです。この方のステージングを観ていまの自分がいるみたいなことも、アニサマでいいなと思って聴くようになった曲もありますし。マジで親。私は子供みたいなものですよ。それくらい人生をむちゃくちゃ変えてくれて、自分を生み出してくれた親的な存在なので、本当にもう出演できるのは夢の夢の夢、みたいな。
――そんな亜咲花さんの“親孝行”を観に行ってもらいたいですね。
見て欲しいです。そういう親孝行的な意味もあって、アニサマを少しでも自分の歌とかで盛り上げたいなという気持ちもありますね。
インタビュー:加東岳史 構成:藤村修二

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