人類の太陽・寿君、リアルなマインドを綴った「大どんでん返し」とは!

人類の太陽・寿君、リアルなマインドを綴った「大どんでん返し」とは!

人類の太陽・寿君、リアルなマインド
を綴った「大どんでん返し」とは!

2018夏を飾った『あー夏休み』

──前作『あー夏休み』反応は良かったんじゃないですか!?
寿君:良かったです!いい感じで。

──私の周りも聴いてる人、多かったです!
寿君:あ、よかったあ。コンビニパワーがすごかったですね!僕の同級生とか友達もコンビニで聴いてくれたみたいで、うれしかったです。
【インタビュー】
寿君「レゲエ界で前田さんみたいな夏のキャラを」TUBEの『あー夏休み』をサンプリング!

──本家知っている世代にも受け入れられた楽曲になったかと思いますが、やっぱりライブに来られるファン層にも変化があったりしました?
寿君:そうですね。結構年配の方も来てくれたり。あとダンススクールの人たちとかとすごい子供たちと一緒に、踊る機会が増えたというのがすごい嬉しいですね。

──SNSでも踊られてましたよね!お子さん好きなんですか?
寿君:学校に授業しに行ったりとか子供達と「あー夏休み」を踊ったりとかしましたね。子供は大好きです!結婚はいいけど子供欲しいです(笑)。

──結婚はいいんですね(笑)。
寿君:とか言ってるから、結婚できないんですけど(笑)。
楽曲誕生秘話
──今作『大どんでん返し』ですが、まずはこのタイミングにこのテーマで曲を書こうと思ったきっかけについて聞かせてください。
寿君:感覚鈍いんかわからへんけど、最近ほんまにメジャーが身に染みて来てるんです。EPアルバムでデビューして、ファーストアルバムも出させていただいて、ツアーを回った時ぐらいから、「あれ?これ前のお客さんと違ってきてない?」という人が増えてくれてて。
レゲエというジャンルをすごい大事にしていて、髪型もあんな感じで編み込んでたり、ライブでも「プロ~!!(Pull up!)」とか言って曲を頭出しするみたいなことだったり。でも「プロ~!!」てやったところで、「何で曲終わったん?」みたいな反応される人とかも増えてきたんですよね(笑)。
──レゲエに触れてこなかったようなファンの方も増えてきたと。
寿君:はい。それでもフューチャリングのアーティストを呼ばずにワンマンでのライブにチャレンジして、すごいセットリストとかこだわってみたら「もう1回来たい」と言ってくれる人とかがすごく多くなってて。今までレゲエで培ってきたものが間違ってたのかなとか一瞬よぎるけど、無駄とは思えないし。
でも、まだまだこれまで夢抱いてた大阪城ホールとか京セラドームとかでライブができるようになるには、だいぶ頑張らんとあかんという意味を込めて、『大どんでん返し』というテーマにして、過去のそういう回り道も無駄じゃなかったと思いながら、それすらも背負ってみんなでいい景色を見ようという歌を書きたくて、こういう歌になりました。

──『大どんでん返し』で歌われているのはすごくリアルタイムなマインドなんですね。
寿君:リアルタイムなマインドです。歌詞でいうと「やりたい事やってたつもりでも海を知らずに井戸の中を泳いでいた蛙も」というのがすごくリアルで。
今まで“レゲエ界鉄板ボーイ”とか、“期待の星”とかいう看板をいただいて、いろんなライブにチャレンジして来てたけど。いったらそのレゲエという枠を飛び越えて、1人の国民的メジャーアーティストとしてってなったら、レゲエの何万人とかじゃなくて、1億何千万人の国民を相手にしてやらんとあかんなというのをすごい身に染みて。メッチャ井の中の蛙やったんやとか思ってしまったりとかで。

──大海を知ったというところですかね。
寿君:うん、自分のふがいなさも感じたし。でもそれも含めてやっぱり「それも最後に宝やった」と笑いたいから。格好いいMVで高級車停めて、お姉ちゃんはべらかして、シャンパン、テキーラ、テネシーもカッコいいけど、非現実的なカッコよさかなと思うし。
結構ブラックミュージック真剣にやってた時は、そういうようなんも憧れやから、PVもそっちに寄せたりしてたんですけど、やっぱりこういう舞台というか打席に立たせてもらった時に、自分のふがいない部分もさらけ出して、俺もこういうところがあって、人生って思い通りにいくことのほうが少ないやんなあとほんまに思ったところも歌詞にしてもうて、それすら含めてみんなでいい景色見ようというような歌にしたかったです。

タイトルが生まれたのは仲間の一言から
──歌詞やタイトルについて伺っていこうと思いますが、『大どんでん返し』というあまり聞きなれないこのタイトルはどのように生まれたのでしょうか?
寿君:最初はサビの最後の「この大どんでん返しを~」というところを、「Music is my life」って思ってたんですよ。やけど、「Music is my life」って、Musicやってるやつにしか共感せえへんし、なんかメッチャ俺の歌やんと思ってもうてて。なんかパンチほしいねんなあと思って。
レゲエやってるストリートヒーローのライフスタイルってやつに「『Music is my life』という歌できてん、聴いて」と言ったら「良い歌っすね」で終わってしまってて。「…やんな」って。ここがええわ、ここもええわ、みたいなんが欲しかったけど、きれいごと並べすぎてた部分もあって、ええ歌止まりやったんです。
なんかな~とスゲエ迷ってたら、そいつに「どういうこと言いたいんですか?」って聞かれて。「こういうストリーツでのライフもあったけど、メジャーフィールドにいって、こうやって変わっていってみたいっていうことがイメージできる曲にしたいねんな」っていう話してたらそのレゲエの友だちが、「ひっくり返すみたいなことでしょ」と。
「ひっくり返す?!なんて!?今!ひっくり返す言うたら、どんでん返すやんな!関西弁で言うたら!」「それ、メッチャいいやん」ということでで、「大どんでん返し」というテーマが生まれたんですよ。

──その一言があってのタイトルと、テーマに落ち着いたんですね!そして歌詞で一番触れたかったのは、やっぱりサビの「積み重ねて来た喜怒哀楽」ですね。具体的じゃないけど、誰もが自分と重ねて一瞬で想像がつくというワード。
寿君:32歳の誕生日の時に、「また1つ年を取りました」といって投稿した。ほんならお客さんから「年は重ねるものですよ」というコメントがあったんで、“誰この人?”と思ってみたら、すごいおばちゃんやったんですけど、普通のおばちゃんやったんですけど。なんかスゲエ説得力ある。ほんまや、年を取るもんやないな。重ねていくもんなんやなと思って、喜怒哀楽も重ねていくもんやなと思って。
「取る」って言ったら無くなるじゃないですか、「重ねる」って言ったら増える感じ。
──確かに、確かに。めっちゃいいですね。
寿君:過去のことはやっぱ消えてまうんちゃうんかなというんが嫌やったから、「喜怒哀楽と共に分かち合った時は決して無駄じゃない」にしたらいいねん、みたいなそういう感じに、テーマが変わったり、ここを変えるからここがこう変わっていったりとかで、何回も潰しては書いて潰しては書いて、今の状態にまとまりました。

全員が全員、海賊王になれるわけじゃないしって
──「人の注目、 誹謗中傷、勲章」という歌詞も、韻を踏んでるんですよね。脱帽です(笑)
寿君:(韻をふむのが)メッチャ得意なんで、実は。ほんまは全部これでうまいこと言いたいんですけど。これを全部してしまうと、結構言いたいこと限られてきて、あれもそれもどれもこれもとか、訂正する時に何か変えたくない自分がいてたりするんで。
最近はガチガチ踏まへんように、ちょっと訂正しやすいように語尾合わしたりとか、聞こえを合わしたりとかするので、こだわったりはするんすけど。ここうまいこと踏めましたね。

──「遊びの延長の道を開いてく様な」や「すべてを背負える程器量もないが」という歌詞がありますよね。たとえば家族だったり大切な人だったりに、自分が好きなことをすることで迷惑かけるかもしれないという思いもあって、頑張りたい気持ちとは逆にベクトルが向いちゃう人、きっといると思うんです。そこに向けて、好きなことを極めて続けてきたことの意味みたいなものを、寿君から伺いたいです。
寿君:「遊びの延長の」と言ったんは、俺のきっかけって単純だったから。音楽始めるのもスゲエ遊びの延長やったかもしれへんし。憧れの人を見て“俺もこんなんなりたい”とか、そういうひょんな気持ちで始めた時って、仲間もいっぱいしたし、同じように目指していたやつはいっぱいいたんですよ。そんな中で、みんなが同じ頑張り量で、みんなが同じ時間を持て余してできることなんかまずなくて。
僕が東京から仕事いただいたりSPICY CHOCOLATEさんと仕事をやらせてもらって、基準の高い話をしてもらった時は、高いところに基準を合わせて自分も頑張れるんやけど、人それぞれペースがあるから、こいつは仲間やけど、仲間と一緒に「こいつこんなことやってるから、ゲームやってるから、俺もゲームしてていいんだ」って、同じことしちゃってたら、こんだけいい景色見れて、いい基準で音楽やらせてもらえなかったと思う。
──そこに留まる人にはそれぞれ理由があったり、理由をつけてたり。ありますよね。
寿君:それは一人一人の頑張りやなと思うけど仲間は仲間やから、俺は自分のやってることを見せることしかできひんし、俺は俺のためのライフをやらなきゃいけない。やるべきことがあるから、そこに対して俺は一生懸命になるけど、お前はどうや?という問いかけはできるよという。
だから「いつか俺、ああいう舞台に立ちたいんやん」とこういう仲間と話してたあの約束は、「絶対に忘れてないからな」っていうメッセージを、この曲にも込めましたね。
全員が全員、海賊王になれるわけじゃないしって思って。やけど俺にできることってほんまに、俺がくじけへんことやなと思ったし。長くなったけどなんかそういう意味ですね。

──確かに。何かをする時って意識の置き場所が大事ですね。
寿君:昔やんちゃしてたから、今こうなったみたいなプロセスって確かにいっぱいあるけど、それも考えようやなと思います。
やんちゃしてたことを誇りに思って、酒飲んでそれをつまみにして「俺の若い時はよ~」って言ってる人では、栄光はつかめないと思うんですよ、ぶっちゃけ。

──(笑)!
寿君:昔はこうやって迷惑かけたから、こんな俺でも何か人の役に立ってると思うねんやん、と思ってるやつのほうが、絶対伸びしろあるし。試される場面ってスゲエいっぱいあると思うんすよ。
「振り返らず前向いて」という歌詞もあるんですけど、振り返らずというのはさっき言ったみたいに、過去の栄光にすがることを「振り返る」と言ってるんです、自分的にはね。振り返ることはすごいいいことやなって思います。この辺ちょっと難しいなって思ったから。インタビューで言い訳させてください。

──(笑)。私もそこ、聞こうと思ってました。
寿君:馬鹿にされて「全部いらんわ」ってなる時って、結構目の前が見えなくなるときやと思うんですよ。前が見えない時って、やっぱ過去の栄光にすがりがちやから、そういう時は振り返っちゃだめやけど。ほんまに前進めてるときって、ほんまにちゃんと振り返って自分が来た道っていうのをちゃんと確かめることも大事やなって。
やっぱりこの後僕がどうなるかわからへんけど、もう1回もし生まれ変わっても、もう1回寿君でこの人生でもいいわと思える、そんなライフにしたいなって思ってます、常に。そう思ってもおかしくないなという人生にしたいし、間違ってなかったと思いたいし、やってきたこと、結構面白かったんで、今まで。

──今から5年後とか10年後とかにこの曲を歌う時、どういう気持ちで歌ってたいなとか、どういう景色で歌っていたいなとかビューって、具体的にあります?
寿君:これは、まさしく武道館とか、京セラドームとか、大阪城ホールとか自分が夢見てる所で歌う時は、号泣ですよ。号泣。今よりも深くこういうことを思ってると思うし、5年後の自分は。そうでありたい。

──曲中でも歌われてるように「空に浮かぶ星に憧れた掴みかけて逃したあの光」という「あの光」というものは、そのライブのステージだったりというところ?
寿君:そうですね。「井の中の蛙が空に浮かぶ星に憧れた」というのは、レゲエ界でやってたけど、メジャーフィールドに行きたいと思うようなアーティストってやっぱいるじゃないですか。そんなレゲエを井の中と言わせてもらってるけど、自分たちの世界の中ですよね。そこで頑張ってたらほんまに国民的スターっていうものも、俺もなれるんじゃないかと思ったし、少しは。
で、一生懸命やって、Zepp NAMBAまでやって、そっからトントン拍子でもっと簡単に武道館とかドームとかでできると実際思ってたけど、Zepp NAMBA終わった時に、じゃあどうやってこの先あそこまで行ったらいいんやというのが、見えなかった時のショックというのがすごいあったから。1回掴みかけたのに。
──なるほど、ほんとに武道館、楽しみですね。きっと掴みかけたその景色にたどり着いた時は最高の感動を味わえますね!
寿君:はい、行きたいです。
やっぱりミカン箱の上でずっと歌ってる人間が、「頑張ろうぜ」というのと、Zepp、武道館とかドームとか歌ってる人間が、「頑張ろうぜ」と言うのは、言葉の説得力が違うやんと思うし。やっぱり人の心に残るというのが説得力やと思うし。俺はそうやって背中見せて、有言実行して、説得力のある歌手になっていくし、これから。俺がもっともっと大きくなれば、この曲のパンチ力も、もっともっと倍増すると思うし。

──では、恒例の質問になるんですけど、今作「大どんでん返し」の中で寿君が一番気に入ってるフレーズを1ヶ所上げていただきたいです。
寿君:やっぱり「靴紐を締め直して大どんでん返しを」というところが一番好きなところっす。
靴紐ってダルんとしてたら、脱げそうやし。キュッと絞めて。締め直すっていう作業が、今までおぼろげやったことすらも、ちょっとできてなかったことすらも、ピシッと正して、じゃあ挑むぞっていう、ここの2行メッチャ好きですね。
あと「共に分かち合った時は決して無駄じゃない」というのが、この歌のMVも過去の写真がいっぱい出てくるようになったんも、この2行が大分関係してると思いますね。はい。無駄と思いたくないという正直な、何も間違っていないって思いたい、そうでありたい。で、こういうわがままなこと言ってるから、そんな結果やねんって。

──いやいやいや。(笑)
寿君:だから締め直して行こうぜという歌なんすよ、これは。
自分の人生から生まれた、人生応援ソングなんで。これから4月で新しく学校生活に挑む人とか、スポーツ選手で今から試合に挑む人とか、格闘家で今からリングに上がる人とか…夢を追いかけて適当に人生送ってない人に、ぜひ聴いてほしい1曲です。

──うん、うん、うん。それで誰かのためになった時こそ、本当に決して無駄じゃないようになる瞬間ですしね。素敵です。
寿君::ありがとうございます。

──繰り返しになるかもしれませんが、最後に。寿君に取って今作はどんな1曲になったかお聞かせください。
寿君:この『大どんでん返し』は、人生の応援ソングとなっているので、新しい新生活とか、何かに挑んで頑張ろうとしてる人の応援ソングでもあり、寿君自身も励ますというか。今からやってやるぞという挑みも、プラスαここの中に入れてるので、5年後10年後をにこれ聴いた時に、もっとパンチ力のあるようなライフをこれからも送りたいと思います。

──『大どんでん返し』を引っさげてのライブも?
寿君:ライブなんですけど、インディーズの頃、毎年5月と1月にやってた「ありがたや」と「おめでたや」というライブがあるんですけど、これがやっとメジャーフィールドで、復活祭ということで、開催できることが決定しました。
6月30日に今回は自分の主催のイベントということで、フューチャリングアーティストに、大どんでん返しのMVに出てくるような自分の仲間たちも、そこに出てきます。
やっぱり自分の人生の中ですごく大事な、「NIKOICHI」という全国ツアーを2人で一緒に回った相方のHISATOMIはもちろん出ます。
レゲエというのは、ダンサーとサウンドマン(DJ)と歌い手が一丸となって音楽やる音楽なんで、今回はRISKY DICEっていうサウンドをゲストにお招きしてやろうと思っています。他にもまだ発表されてませんがさらに仲間たちも来てフューチャリング曲とかやるので、是非6月30日は、大阪のBIG CATに。

──大阪ですね。
寿君:はい、遊びに来てくれたら、次の寿君の楽しみなライブをいち早く報告できるかなという流れになっておりますので。
1個1個夢叶えて、おぼろげやったあのステージも1個1個緻密にクリアしていって、思い描いてたでっかい夢までやって行こうと思います。まずはこの配信を大成功というか、より多くの人に聴いていただいて、次の6月30日のライブを大成功させてというのが、目先の夢です。

──わかりました。ありがとうございました!インタビュー以上になります。
寿君:ありがとうございました!
TEXT 愛香
PHOTO 橋本美波
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