2019年3月21日 at 渋谷ストリームホール

2019年3月21日 at 渋谷ストリームホール

【ましのみ ライヴレポート】
『ぺっとぼとリテラシー vol.3
~レセプションパーティー in TOKYO
でひとつになりまショータイム~』
2019年3月21日
at 渋谷ストリームホール

2019年3月21日 at 渋谷ストリームホール
2019年3月21日 at 渋谷ストリームホール
2019年3月21日 at 渋谷ストリームホール
2019年3月21日 at 渋谷ストリームホール
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 “ましのみの世界にエスコートするような気持ちで制作した”という2ndアルバム『ぺっとぼとレセプション』を2月20日にリリースしたシンガーソングライター・ましのみ。このアルバムの発売を記念したライヴが大阪と東京で開催された。今回は3月21日に行なわれた渋谷ストリームホールの様子をレポートする。

 “いろいろな面で作り込んで飽きさせないのも楽しいんですけど、音楽に集中するライヴも魅力的だと。だから、思ったよりもシンプルにしてもいいのかなとか、考えてはいます”と、『ぺっとぼとレセプション』をリリースした際に今回の記念ライヴについて語っていたましのみ。その言葉通り、曲の導入部分でちょっとしたひとり芝居などは入りつつも、全体としてアルバム曲をストレートに、かつじっくりと伝える内容になっていた。

 ライヴは《未だ私は誰のものでもない》と歌う「's」で弾けるようにスタート。「プチョヘンザしちゃだめ」など過去のキャッチーなナンバーを織り交ぜながら、会場のテンションを上げていく。そして、“レセプション”をタイトルに掲げていることにもリンクするのか、アルバム曲に対する想いもMCで詳しく語る。また、ましのみらしい“今の空気”を切り取った「コピペライター」は、豊富な情報にあふれているからこそ自分のオリジナリティーに自信が持てなくて生きづらさを感じている人へのエールを込めていて、“私たちの個性を邪魔されないために。聴いてください”と紹介。エレクトロなサウンドも手伝って、オーディエンスを巻き込んだコール&レスポンスを起こす。

 前半はましのみのポップさが際立っていたが、中盤ではアルバムの中でもっとも突き抜けたナンバー「凸凹」をピアノの弾き語りで披露。定番スタイルで歌う彼女は熱情を込めて鍵盤を叩き、鬼気迫るパフォーマンスを見せてくれた。さらにアルバムリードトラックの「フリーズドライplease」や「錯覚」など、好きな人との繊細な心のやりとりを描いた楽曲を聴かせる。そして、後半はそれまでの空気を一新するように“赤ちゃんになりたい”というインパクトのあるワードが頭から離れない「AKA=CHAN」や「ストイックにデトックス」とパワーのある突き抜けた楽曲で盛り上げ、シングル曲「どうせ夏ならバテてみない」は季節を“春”に変えて披露。本編を“原点に立ち返る曲”としてラブソング「ゼログラビティのキス」で締め括った。

 ましのみの“大学生ラストのライヴなんですよね”という言葉に会場から温かい拍手が贈られたアンコール。“2ndアルバムを作っている中で、考え方が変わっていって。今、この時を幸せだと思えない人が、これから先、一生人生幸せだと思えるはずがないということに、やっと気が付いたんです”と語った彼女は、それまでは未来のために今を犠牲にすることこそ正しいと思っていたという。そして、“一生ハングリー精神に身を任せていたら、死ぬまで未来の幸せを追い続けて、今を幸せだと思うことなく人生を終えてしまうと思って、すごく怖くなったんですよ”と告白する。

 メジャーデビューアルバム『ぺっとぼとリテラシー』をリリースした1年前、彼女は単純にぬか喜びをしている自分に対して、すぐ喝を入れてしまうタイプで、“こんなところで満足してどうするの、頑張らなくちゃ!”という気になったとインタビューで話していて、とてもストイックで自らに対して厳しい人だと思っていた。しかし、そんな彼女がこのライヴで“私は未来の不安に頭をとらわれていて。“未来が不安だから、今を苦しまなくちゃ。不安な未来をより良いものにするために”と思っていたけど、未来が分からないからこそ、唯一分かっている今を楽しむしかないんだなと思ったんです”と語っていたのは、とても大きな変化ではないだろうか。もちろん目標に向かって頑張るところは今も昔も変わらないが、自分を縛るのではなく開放させることによって彼女自身がより輝き、さらにオーディエンスとの距離が一層近づいている。それが目に見えて分かる公演だった。

撮影:吉井裕志/取材:桂泉晴名


セットリスト

  1. 1. 's 
  2. 2. プチョヘンザしちゃだめ 
  3. 3. Hey Radio 
  4. 4. 美化されちゃって大変です 
  5. 5. Q.E.D. 
  6. 6. コピペライター 
  7. 7. エゴサーチで幸あれエブリディ 
  8. 8. 凸凹 
  9. 9. フリーズドライPlease 
  10. 10. 錯覚 
  11. 11. タイムリー 
  12. 12. AKA=CHAN 
  13. 13. ストイックにデトックス 
  14. 14. どうせ春ならバテてみない 
  15. 15. ゼログラビティのキス 
  16. <ENCORE>
  17. 1. 名のないペンギン空を飛べ 
  18. 2. ターニングポイント 
  19. 3. それ以外
ましのみ プロフィール

ましのみ:1997年2月12日生まれ。キーボード弾き語りスタイルで活動している現役女子大生シンガーソングライター。2016年にヤマハグループが開催する日本最大規模の音楽コンテスト『Music Revolution 第10回 東日本ファイナル』で約3,000 組の中からグランプリを獲得。これまでインディーズ盤にて『ハッピーエンドが見えません』『ましのみのサブアカウント』をリリース 。5週連続でタワーレコードの“タワクル”の売り上げ第1位をキープし話題となった。18年2月、アルバム『ぺっとぼとリテラシー』でメジャーデビューを果たした。ましのみ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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