嵐・大野智がステージで見せる集中力
 シャイな性格に秘めたエネルギーと

 ミュージシャンや芸人の中には割りとよく見かけるシャイな人々(というかむしろ彼らのような職業では多数を占めるかもしれない)。しかしタレントやアイドルなど「他人に見られること」を生業としている彼らの場合はたいてい「明るく元気、社交的」なことが大半で、シャイな性格にも関わらず活躍できている人は少数派だ。しかしジャニーズに限って言えば、男社会ということもあってか特に女性に対してシャイなメンバーが多い。そんな中でも大野のシャイっぷりは群を抜く。雑誌『anan』の巻頭グラビアで大野の写真を撮影したときのウラ話は、同誌で以下のように綴られている。「大野さんが正直照れ屋、というかシャイな性格でいらっしゃる、というのはいまやファンならずとも周知の事実。『目線くださーい』『笑顔お願いしますー』そんな声がかかると、シャイな大野さんはやっぱり少し緊張されたり、照れられたり…。大野さんって『このカット、ラスト1枚です!』ってシャッター切り終わった直後が一番リラックスして、いい笑顔になるんです」。キスシーンや女性に対してのみならず、普段の仕事、写真撮影のようなときから大野のシャイっぷりは発揮されているようだ。
 もっとも彼の場合、シャイな性格はネガティヴに働かない。普通に考えると「恥ずかしがり屋」という性格は消極的だったりナイーヴだったりと仕事に支障をきたしそうなものだが、大野のシャイな性格は音楽や芝居をやる上でプラスに作用しているようだ。舞台『プーシリーズ』を手がけた劇作家のきだつよし氏は雑誌『ASIAN POPS MAGAZINE』のインタビューで以下のように語っている。「(大野智は)ああいうシャイな人だから、中にものすごいエネルギーを持っているはずなんです。あと、彼は集中力がある人なので、吹っ切るというより集中していると僕は感じているんです。その瞬間にハンパなく集中している。ドラマ『魔王』でもすごく集中しているシーンがありましたね。あれを見て、“この人はアイドルなのに鼻水たらしながら泣いている姿をテレビでさらせるほど集中できる人なんだ”と改めて感動しました。踊りにせよ、絵にせよ、芝居にせよ、全て彼の集中力の賜物なんだと思います」。シャイな性格の中に秘めたエネルギーと集中力は、コンサートのステージや芝居の舞台といった大一番で発揮される。それが大野智をトップアイドルたらしめているものなのかもしれない。
 先のラジオで「俺は基本的に恋愛物はやりたくないんだよね。40歳くらいになって恋愛物をやりたいって思うかもしれないけど。いつになるか分からないけど…見れるかもしれないですね」と話を締めくくった大野。ファンが彼のキスシーンを観れるようになるには、まだしばらく時間がかかるかもしれない。(北濱信哉)

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